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背後霊の話
こんにちは、関西支部のイチです。大会に出て負けた後の時間は皆さんどうお過ごしでしょうか?大会で負けてもまた次の大会があるため多くの人は切り替えて次を目指して頑張ってると思います。
大会に負けたその日にフリーするのももちろん大事ですが、大会が負けた日は「その日勝っているプレイヤー達のプレイを見る唯一の機会」です。
勝ってる理由や試合内容を見るのは大変勉強になるのでせっかくの時間で対戦を見る話を今回はしていきたいと思います。
ただ見てるだけ、眺めてるだけでは結果だけの話しかできません。
今回は約一年間非公認大会で背後霊し続けた経験を元に背後霊のあれこれを書いていけたらと思います。
・背後霊ってなに
背後霊なんて書いてますが要は観戦のことです。
これはヴァイスに限らず多くのゲームやスポーツに共通しており、エンタメ的要素やインプット的要素など見方は様々です。今回はインプット的要素、「見て学ぶ」に絞った話を書いていこうと思います。
そもそも見て学ぶなんて当たり前のことはすでに理解していただいてるとは思いますが、どう行えばより効率的に行えるかを考えたことは少ないんじゃないでしょうか?
あくまで観戦も「上手くなるための方法の一つ」で正しい方法でなければその価値は低くなります。「友達を応援する」観戦とは切り分けて読み進めていただけると幸いです。
・背後霊の目的
背後霊を行う際は目的を絞って行いましょう。
僕個人は下記の3点に絞って行うようにしており、すべて同時に行うよりも試合ごとに目的を分けて行うほうが理解が進むと考えています。
背後霊の目的は
・環境確認
・大局観の確認
・ミクロの確認
を意識しています。僕が良く背後霊するのは非公認大会なので一日最大8試合行われています。
それぞれに見るべきポイントと内容をのアウトプットするのを意識しており、項目を分けて認識を共有していることがほとんどです。
・環境調査
チェックポイントは
・新弾の軸調査
・環境のシェア率確認
・他珍しいデッキの確認
・有名プレイヤーのデッキタイトル確認
の4点です。
・新弾の軸調査
新弾の情報自体はSNSの発信や記事の投稿などもありますが、時間がかかるものが多く数が極端に少ないのが特徴です。
新弾発売後に構築を出してくれるプレイヤーや発売後に記事を書いてくれるプレイヤー、動画を投稿している方もいるので今後そういう活動をしている人は重宝していきましょう。
おはようございます😃
— りんたろー/Rintaro.D.Nakayama (@rinwssw2) November 7, 2024
ほんまにお久しぶりです。ゆるキャン第一段階です。
•集中 (1連動との兼ね合い⭕️)
•2/2イベント(打った時なんじゃこりゃとなる)
•L3宝連動(お手軽6パン)
L3の連動のサポートカードと組み合わせると普通に強いフィニッシャーになるので是非使ってみてください〜… pic.twitter.com/WrlbXbe78P
【WS攻略情報】
— 遊々亭ヴァイスシュヴァルツ担当 (@yuyuWstcg) October 31, 2024
「新弾レビュー 富士見ファンタジア文庫「ガチャガチャくりむ」紹介」を更新しました!https://t.co/0uYJCVUO69#ヴァイス pic.twitter.com/k3fk9fXTkR
そして新弾の情報が最も取りやすいのが大会です。これは新しいデッキを実際に回しているシーンを確認できるので情報アドが高いです。
細かい50枚に注目するというよりは連動や構築から何をするデッキかを把握し自分の引き出しに追加していくイメージで行っています。
発売後自体は構築が固まっていないこともありますが、稀に初日にテンプレを作り上げる猛者もいるので構築力の高いプレイヤーを探してマークしておくと効率が上がると思います。
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・環境のシェア率確認
こちらは一般的には分布を考察することが多いです。大会の使用率を出してくれる非公認大会は多いので大会後はしっかり分布も確認しましょう。
【ヴァイスシュヴァルツ 大会情報】
— 福福トレカ秋葉原店 (@fukufuku_toreka) October 27, 2024
本日も満員での開催ありがとうございます✨
デッキ分布は以下の通りとなっております‼#福福WS pic.twitter.com/BSLNLfwCFS
【#キズナ杯】
— キズナ杯 運営アカウント (@kizunahi_ijanai) October 12, 2024
第10回のデッキ分布です💁♀️
ご参加頂いたみなさまお疲れ様でした🙇♂️
次回は11月2日(土)GIRAFULLなんば店様で開催です🦒
10月17日(木)21時から受付開始❗️https://t.co/GmKGwmnkyB
ご参加お待ちしております🙌 pic.twitter.com/XyFUhu9liU
本日のCS分布になります‼️ pic.twitter.com/4GBDA4vGeI
— はっちcs|ヴァイス (@hattiw_Official) October 14, 2024
第10回WSビルド杯のタイトル分布となります‼️#ws2tcg #WSビルド杯 pic.twitter.com/pMcEINctPR
— WSビルドチャンネル (@WSK913) October 27, 2024
第28回SSSS杯予選分布です。
— SSSS杯→NEXT11/24トリオ開催 (@SSSS37336553297) October 27, 2024
参加者59名 pic.twitter.com/a3qXchuSh9
タイトルだけでなくクライマックスの配分を書いてくれる福福トレカさんは特に参考にしています。地域も同じ場所だけでなくいろんな場所を見るのがおすすめです。地域ごとの差も考えると遠征時に役に立つかもしれません。
背後霊はさらに使用者の多いタイトルの中身を見ることができます。五等分の花嫁でも一花が多いのか二乃が多いのかで環境は違います。今期でいうとウマ娘のクライマックス配分は集計してても面白いタイトルで、地域によって配分が逆転していたり、珍しい配分が多い地域があったりします。
あとは個人的に電源の使用者の数も注目しています。今期は例外ですが毎期電源使用タイトルが環境初期は多く、徐々に減っていくケースが多く見られたのでそのあたりを見るのは環境調査としておすすめです。
こんな考えもあるのかと納得できたのも自分自身が背後霊をたくさんして同じように感じてた部分が言語化されたからだと思います。
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ちなみにこの流れの後は大体ドラドラに嫌気がさして減ります。(当社比)
・他珍しいデッキの確認
こちらは会場を歩き回っているときに珍しいタイトルを背後霊する話です。
話しのネタになることも多いので野次馬気分で見に行っていますが、珍しいタイトルを使う人にはそれぞれ理由があることが多く、何を考えているのかをトレースするのは環境考察でも大事な部分です。
今期でいうと使用者が少ない「カードキャプターさくら」がすさまじい数のハイライトを打ってる試合を目撃したり、電源メタのメモリースノーが相手面を焼野原にしてる試合を目撃したりと面白い展開を見ることができました。
他にも今期の大活躍採用率が地味に上がっていたなんて話も見かけました。環境初期では珍しかった大活躍8風ヘブバンやグリザイアを見て感じた部分ですね。
・有名プレイヤーのデッキタイトル確認
個人的な背後霊の醍醐味の一つで有名プレイヤーの使用タイトルを見に行きます。これは有名なプレイヤーが何を使っているかから環境を分析したり、新しい発想やデッキの回し方を見るのに極めて便利です。「大局観の確認」のところでも同様に有名なプレイヤーを指針に見ることが多いです。
ネイチェマン環境でジョジョを使い続けたプレイヤーを背後霊したことがありますが、自分と違う価値観を持っている人を見に行くと新しい引き出しがバンバン手に入った経験があります。シーズンを通して勝ってるプレイヤーを見に行くと勝率を上げる鍵が高確率で拾えます。
これはかなり重要でネオスで一回負けた時に抽選率、勝率、対戦で手に入る経験値と天秤にかけても見に行く価値のある試合も多かったです。
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・大局観の確認
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チェックポイントは
・使用タイトルの動きを確認
・気になる対戦テーブルのチェック
・試合のターニングポイントのチェックと振り返り
・有名プレイヤーの動きの確認(二回目)
の4点です。
・使用タイトルの動きを確認
一番オススメなのは自分が使っているタイトル、構築と同じようなものを見ることです。異なる点はすべて自分の引き出しにできるため、行動の一つ一つに理由を自分なりにつけてみましょう。自分と違う動きがあれば状況を覚えて後で直接聞いたり身内で同じ場面を作って話を聞いてみましょう。
これは調整の話にも通じるところがあり、二人で永遠に戦い続けるよりも3人目を横に置いてプレイを指摘、論じ合うのが大切な話にもつながります。いつかここに触れた記事も書くかもしれませんが、今回は割愛していきます。
対戦相手がどう動いていくかもかなりの見どころです。相手視点でどう動いていくかは人それぞれですが、どう選択しどう動いていくのかを見るのは勉強になります。
今期の話でいえば8電シャニマスVS8電源二乃でシャニマス側の電源選択キャラの違いなんかは見どころですね。
僕はこのマッチアップを探してみることが今期は多いです。後シャニマスのミラーもよく見ます。
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とにかく自分の使用しているデッキの引き出しを広げるため、自分視点と相手視点二つの目線で見ていきましょう。
・気になる対戦テーブルのチェック
こちらは気になるマッチアップや新弾などの詳しい分析をするときに行います。強いプレイヤーのスキルを見るのも良し、自分が勝てないタイトルへの対抗策を見るのも良し、自分が考えた対戦ストーリー通りに試合が進んでいるかを見るのも良し。目的に合わせて選んで見ましょう。
僕は過去に二乃VS無職転生の試合を見るのがとても好きでした。どちらを使ってもどっちにも勝てないあやふやな立ち回りをしていましたが、背後霊をすることで明確なプレイの差を見つけることができた経験があります。
5:27:43 ふにゃた選手(無職) VS りんたろー選手(花嫁)
他にも見ごたえのある試合になりそうなマッチングは特に注目してみることが多いですね。
過去一見ごたえのある動画も紹介しておきます。
7:07:40~ 3試合目8:06:33~
・試合のターニングポイントのチェックと振り返り
これは知り合いの背後霊をした際に気づいたことや異なる点を振り返るときに行います。自分の考えとの差分に成長の鍵があります。必ず根拠を元に話しましょう。
例えば今期のシャニマスのソウル減イベントの話です。
打てば耐えるが打って耐えても返しは勝てるかわからない、そんな場面に出くわしたことも多いと思います。
本来は打たずに通って負ける確率と次ターンに打った後のリソースで詰められる確率を計算しますが、確率を完璧に計算できる人はほとんどいないと思っています。
確率の話を深掘りすることももちろん大事で結論はそこにあるわけですが、実際の試合で計算できないのなら意味が薄いです。それよりも「ソウル減を打つ根拠、打たない根拠を明確にすること」が大切です。どちらもセットで行うことが大事で片方しか明確に表せない人も多く成長の種が埋まっていることが多いです。
しっかり振り返りとチェックをすることで自分目線、対戦者目線の大局観を養いましょう。
・有名プレイヤーの動きの確認(二回目)
上記の理由にさらにプラスすると上手いプレイヤーは言語化も上手く、振り返りの過程で得られるものが多いです。自分にない引き出しも使ってることが多く、実際に試合で使うテクニックも吸収できます。特に小テクを見れた時には感動する場面も多いので背後霊の数を増やして探してみても良いかもしれませんね。上手いプレイヤーのサーチ、回収ほど勉強になるものはない。優先順位がわかりやすいデッキ(今期だとミュウラン連動や二乃修羅場の回収など)ほどよく見るとよいです。
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電源+連動1枚から3ストック作る話
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舞台夜露なし0ストックから夜露で殴れる話
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・ミクロの確認
チェックポイントは
・マリガン
・カウンターステップ
・終盤
の3点です。
・マリガン
一番わかりやすいのはマリガン時で人によって違うので基準を明確にするために背後霊が役立ちます。
マリガンは一番最初に相手と自分の情報を交換するタイミングなので想定よりずっと多い情報を予測できます。
例えばマリガンがなしの場合でも
・ハンドが強い
・控室がいらない
・後手に有効なカードがある
などが予測できます。ある程度予測が対面には中央で殴るのか、左右で殴るのがいいのかなども変わってくると思います。マリガンなしの時にホロライブが流行っていた時代は中央以外で殴ってましたし、8門ごちうさが流行っていた時は中央で殴っていました。扉や電源の受けを作らないことは少ないので僕はその時の環境で一番強い赤黄色以外のクラマ構成をしたデッキを仮定して初期配置を決めています。今期は転スラ警戒で自分から見て右側で殴っています。
また試合後にはマリガンの理由を尋ねるのも勉強になります。
今期のシャニマスはマリガンがかなり人によって異なるため大勢に聞いて回った話があります。しかもかなり勝率の高い人の間でもマリガン基準が違うことが多く、例を出してマリガンしてもらうと基準と異なるマリガンをしてることもわかりました。
話のきっかけにもなるので是非質問していきましょう。
全国決めた人たちでさえ今も考え方が異なるケースが多いです。
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・カウンターステップ
カウンターステップは単純に打つか打たないかしかないので答えはわかりやすいです。しかし打った理由も打たなかった理由も真相がわかりにくい部分でもあります。
・拳を打った→打った理由はどこか
単純に弾きたいから打ったのか、付属効果を使いたくて打ったのか、ストックを吐きたかったのか。見えていない理由があるかもしれません。
直近ではアレキサンダー側はシャニに対して初パンで思い出拳を打ってパンチ順番を狂わせるのに使ってるシーンを目撃して感動しました。アレキ目線では2枚目の思い出拳はなかったのですが、相手目線ではめぐるの条件欠損の可能性を考慮し2パン目にめぐるバーンを打たざるを得ない状況になっていました。
・拳を打たなかった→打たない理由はどこか
上記と同じように打たなかった理由をしっかり確認しましょう。打たない理由は大体は弾かなくてもいいからという理由がほとんどですが、中にはストックトップを控えに落としたくなかったからや、思い出拳がデッキに入っているのを見せたくなかったからなど様々です。
カウンターの採用有無の根拠にもつながる情報なので、拳の配分が分散しやすい転スラ、ブルアカ、ホロライブあたりはしっかり見ておきましょう。
・終盤
詰めるか耐えるかの選択、どの程度まで詰めるかどうか、打点の調整をどの程度するかなど考えられることはたくさんあります。ここが上手いかどうかで勝率が大きく変わるため、最もヴァイスで対戦時間を使う瞬間です。
クロックの枚数、山のCXの数などで無限に分岐するため考える際はそのターンの目標を決めて動きましょう。
例え
ネイは4打点で詰めるため2-1や2-5までヒールして打点を作ろう。
負けた試合にまずは考える最終ターンの行動ですが、この目標がそもそも間違っていることも多いです。
例えの分岐
ネイは4打点で詰めるため2-1や2-5までヒールして打点を作ろう。
→ネイは耐えるわけないので倒すために全力を出したほうが良いのでは?
→一点ヒールするコストでジャックを構えたら1連動分減るのでは?
→ネイを打たれたらどのみち負けなら光景打って連動失敗を狙うべきでは?
などなど
こんな感じの分岐がほぼ毎試合どこかにあるはずなので行動を決める際は「優先行動は何か」「その前後でできることは何か」をピックアップして行動しましょう。
あとは選択する情報量を増やすのも大事です。上手い人ほど相手や自分の控室から選択に必要な情報を増やしてます。ドラの枚数でも自分のは数えるけど相手の枚数を数える人はほとんどいない話があります。
控室のCXをソートしておくのは情報を早く正確に把握するため個人的にはオススメの行動です。
ミクロの分岐は本当に細かいところが選択のの理由になっていることも多いので、ぱっと見ではわからないことも多いと思いますが、しっかり確認していきましょう。
・まとめ
長くなりましたがいかがだったでしょうか?
対戦をただ見るのはもったいない話が伝わっていただければ幸いです。
あれこれ書きましたが要は「対戦を見る時は目的をはっきりさせて見よう」というあまりにも当たり前な話を長々と書いているだけでした。
最近あった大型の非公認大会では大会会場の兼ね合いでブロックが分かれていたため多数の背後霊が会場を闊歩してて感動しました。
どうせ見るならしっかり見たほうがより面白いと個人的に思ってるので参考になれば幸いです。
※リンク使用させていただいた皆様ありがとうございました。