思い出の味、カップラーメン。
家族の誰も、ごはんを作れない時期があった。
そんなときに、食べていたもの。
マルちゃん麺づくり。赤いパッケージ。鶏ガラしょうゆ。
でもたまに塩。たまに味噌。たまに担々麺。
スーパーの100円セールのときに、母と弟とで買いだめする。大体「お一人様3点まで」だから、好きな味を3つ選ぶ。
今日はしょうゆふたつと、塩ひとつかな。
今日は担々麺も100円だ、ふたつ担々麺にしようかな。
まだ家にストックあったな、なにを買い足そうかな。
ノンフライの麺が胃に優しかったし、蓋の上であっためてから入れるスープ、当時は画期的だったよね。
かやくはカピカピのメンマとネギ。メンマはそのまま食べてもおいしかったな、しょっぱかったけど。
カップ麺だけじゃ栄養足りないよね、って申し訳なさそうに海苔を一緒に出してくれて、むしゃむしゃ食べてたな。
あの頃は、麺づくりを食べることで生きることの定点観測をしていた気がする。きょうも食べた、って。
あと、半額になったヤオコーのお好み焼き。
これは父と弟と買いに行く晩ごはん。
半額になったお弁当を買いに行くのだけど、わたしは普通のお弁当、からあげ弁当とか、詰め合わせのお弁当とかが好きじゃなかった。揚げ物のお惣菜も、半額のお寿司も、あんまり惹かれなかった。
でも、お好み焼きは好きだった。
しかもマヨネーズ抜きバージョンまで置いてあって、マヨ嫌いのわたしにとってもやさしかった。
豚よりも、海鮮かミックス。
でもマヨネーズがかかってるくらいなら、味よりもマヨネーズがかかってないほうを選んだし、マヨネーズがかかっているものしかないときには、残念だけどそれをカゴに入れる。
食べないと心配されるし。お腹もすくし。みたいな、謎の敗北感。
ヤオコーのお好み焼き、まだ売ってるのかな。
よく生き延びたな、小学生のわたし。
がんばったね。