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2022年総括 〜日々坂道発進〜

自分の車がほしい。

今は家族共用の中古車に乗っているが、専ら父の野菜運搬車で社内は土臭いし、ルーフの生地は経年劣化で剥がれかけたのを無理矢理ボンドで着けようとして、失敗した上に黄色いシミになっている。こんなフォルクスワーゲンは嫌だ。
運転の何が好きかといえば、運転中の音が好きだ。邪道かもしれないが、カーラジオから流れる音楽が好きだったりする。受験勉強のお供もラジオだった。あのときラジオから流れる曲に合わせてペンを走らせたように、今は車を走らせてみたり。自分で曲を選べないのがいい。都合よくロックに合わせてアクセルは踏み込めないし、夜のバラードで眠気と闘う必要もある。運転が気持ちよければ、ラジオを消してエンジンの鳴りと、タイヤと道が擦れる音を楽しむのもまた良し。
勉強で自分の世界を広げられたと思っているから、車で新しい景色を走ることに、同じものを求めているのかもしれない。

ヨット部のときはよく人生をヨットに例えて考えていたが、人生は車みたいなものだとも思う。
まぁそんな単純に例えられたら、苦労しないだろう。ときにヨットで、ときに車で、ときにヘリコプターでまだ見ぬ目的地に向かう。それが人生なのかなと。

この一年間は自分の人生のなかでも大きな一年になったと思う。大いに停滞した2021年から、ゆっくりと動き出した一年と言える。またしょうもない会社に戻り、しょうもない仕事をしている。会社が悪いのではない。会社が描くビジョンが悪いのでもない。大企業で、全社員がそこに共感して働くことは不可能だと思う。個人がそれぞれで、会社の目指していることをかみくだき、自身の行動に移せば、たいてい問題はない(みんな面接をくぐり抜け、人生食った大人だから間違った方向に行くことはまずない)のだが、かみくだく労を惜しんで、あるいはその時間すら取れずに働いている人がいることが気に食わない。
仕事は面白いが、この違和感を持って肝離職にはなれない、この会社には長くは居れないなと思った一年だった。

停滞した一年がから動き出すのがこの一年だった。どんなに運転が上手い人でもたまには坂道発進で後ろにさがることもある。前進だけが人生じゃない。前に力強く進むためにはたまには下がってみてもいい。僕の人生の中では、きつい坂道をゆっくりと1速で前進し出した。次の一年はちょいとギアをあげて、新しい景色を見に行きたいな。

。。。年内に投稿できるといいな。

今年の一枚
隠岐の島で撮影。自身が置かれている立場が信条に影響を及ぼす。


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