「おっさん女子」
少し昔、「おっさん女子」という言葉が流行ったような気がします。
服装に洒落っ気がなかったり、焼酎を好んだり、趣味嗜好がちょいちょい年配の男性っぽい……みたいな感じでしょうか。
私はというと、Queenとかエリック・クラプトンを好んで聴くところは「おっさんっぽいな」と思うものの、生活習慣そのものはそこまでおっさんではない……と思っています。
思っていました。
でもちょいちょい自分でも「おっさん臭い」と感じてしまう素振りがある。
先日、「もっと積極的に人に会っていかないと!もっと積極的に外出しないと!いくら自宅でできる仕事だからって!」と思って、同じ事務所で最近仲良くなった(と個人的には思っている)女性に連絡をしようとしました。
しかし彼女の連絡先を知らない。SNSのアカウントしか知らない。
そうなるとSNSのアカウント経由で連絡を取るしかない。
そこでInstagramのメッセンジャーに最初に入力した文章がこちら。
こんにちは、〇〇さん^ ^。今度一緒に遊びませんか?私こっちのメッセンジャーほとんど使ってないんでよければLINEしましょう。私のLINEIDは〇〇です。
「どこのおっさんやねん!!!!」
ふと書いたお誘いの文章からおっさん臭がプンプンする。
慌てて書き直しました。
こんにちは、〇〇さん。今度一緒に遊びませんか?私は鈴木詩織です。怪しい男性ではありません。
書き直して送ったものの、これはこれで怪しさ満点。だいたい怪しい人は自分のことを「怪しい人ではありません」と言うものだし。
しかし送ってしまったものは仕方ない。返事を待つのみ。
そして来た返事。
鈴木さんこんにちは。ぜひ遊びに行きましょう。……怪しい人って(笑)
とりあえずその後のやりとりで彼女のLINEIDを聞き出し、遊ぶ約束を取り付けました。
……我ながらおっさん臭いコミュ力だと思います。
しかし話はまだまだ続く。
そしてその女性からのLINEIDを入手した翌日。この日はまた別の友達とランチに行くことになりました。
入ったレストランは韓国料理店。私は久しぶりに韓国料理を食べるのでどのメニューか悩んでしまいました。
「うーん石焼ビビンバか、サムゲタンか……悩むなぁ」
本気で悩んでいるところに店員の女性が「ご注文はお決まりですか?」と私たちのテーブルに来てくれました。
そこでの私の一言。
「あ、お姉さん。私今石焼ビビンバかサムゲタンで悩んでるんですけど、お姉さんならどっちが好き?それを頼みます」
突然の振りに店員のお姉さんいささかタジタジ。タジタジしながら「今日はビビンバが人気ですよ」と教えてくださったので、「じゃあそれで」と言って石焼ビビンバを頼みました。
石焼ビビンバ、美味しかったです。
……しかし後から振り返ってみると、あの店員のお姉さんへの絡み方がなんだかおっさん臭かったな……と思ってしまいます。
実はかなりのおっさん嫌い。私に媚びてくる男性が大っ嫌いです。
そんな話を以前夫にしたら、
「それ、同族嫌悪」
と言われてしまいました。
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