とあるライバルズプレイヤーのバフドラ考察
※本記事はシャドウバースの記事ですが、筆者のTwitterフォロワーの関係上、最初の部分はライバルズプレイヤーでも読める構成になっています。
バフドラ考察が読みたいシャドバプレイヤーの方へ→最初の方は適当に読み飛ばして大丈夫です。
ライバルズ経験者で、シャドウバースにも興味ゼロではないけど、いまのところ新しく始めるほど興味はない、という方へ→最初の方は読む価値があるかもしれません。
ライバルズ大好き!シャドバ大嫌い!という方へ→シャドバの内容が一応メインなので読まないで大丈夫です。
はじめに
ドラゴンクエストライバルズという神ゲーがあった。
そのゲームは多くのファンに愛されつつも、ビジネスとして上手くいかずに2021年7月、サービス終了の時を迎えてしまった。
まだまだドラクエのDCG(デジタルカードゲーム)で遊びたいのに遊べない。そんなプレイヤーに与えられた選択肢は、DCGをさっぱり辞めるか、ドラクエにこだわらず別のDCGに移行することであった。
もし移行するとしたら、
DCGの先駆者として走るハースストーンか。
ライバルズと共に国産DCGとして競い合ったシャドウバースか。
DCGというジャンルならば他にもあったが、
系譜の近いものとしてはそのあたりが国内ではメジャーどころであろう。
最初は、他のDCGに移行することはライバルズに対する裏切りのような後ろめたさもあったが、ライバルズは遊べるうちに遊び倒したのだ。
グランプリ(ローテーション)で出番のないスキンに数万円の課金もした。ライバルズでやれることはやり尽くした。
悲しいけれど、ライバルズはもう無いのだ。
かつての好敵手に手を出したとて、裏切りには該当するまい。
友達の誘いもあって、シャドウバースを試しにやるだけやってみるかということになった。
懐かしくも、新しかった。
率直に言うと、まあ楽しかった。
ライバルズのようにタテヨコの盤面は無いし、よく見知っているドラクエのキャラクターの姿も当然ないし、すぎやんの音楽も無かったけれど。
幾度となく繰り返した盤面のトレード、手札を最大限に活かすプレイングを考える楽しみ、そしてデッキ構築の楽しさ____
かなりの部分にライバルズの面影があった。
ゲーム部分だけではない。UIから運営施策、さらには大会運営に至るまで、ライバルズと似通う部分が多すぎるのである。
そして悟った。
シャドバはライバルズにとって好敵手ではあったが、DCGという市場の開拓を共に模索しあった良き強敵(とも)であったのだと____。
ライバルズは運営面で、かなりシャドバを参考にしたり真似たりしていたのだろう。もちろん逆もあるだろうが、売上面の上下関係を考えるとライバルズが真似た部分の方が恐らくは多かったはずだ。もしかすると、シャドバが無ければライバルズは参考にするものが無かったせいでサービス終了がもっと早かったかもしれない。
そう考えた時、先入観でシャドバに抱いていた微かな嫌悪感は露と消えた。
対戦を重ねるにつれシャドウバースの楽しさも理解できるようになっていった。気がつけば自分を誘った友達よりもシャドウバースにハマるようになっていた。
この記事は、そんな元ライバルズプレイヤーの新米シャドウバースプレイヤーが気まぐれで書き綴ったものである。
魂のデッキ
ライバルズに、商人という職業(クラス)があった。
ドラクエの原作では決して戦闘が得意ではない職業であったが、ライバルズでは物の扱いに優れ、ユニット(フォロワー)を強化して盤面を制圧する戦いを得意としている。
僕はこのリーダーが好みで、通算2670勝を挙げるほどに使い込んだ。
シャドウバースには、ドラゴンという職業(クラス)がある。
MP(PP)の最大値を上げて戦う、いわゆるランプと呼ばれるデッキタイプを中心とする職業(クラス)である。
ライバルズでランプといえば魔剣士の専売特許であるが、ドラゴンにはランプとは別に、別の強化軸を中心としたデッキタイプも存在していた。
それが、バフドラと呼ばれるユニット(フォロワー)強化型のデッキである。ライバルズの商人と違って攻撃力を上げることは得意ではないものの、とにかくデッキ内カードのHPを上げまくることができる。
場持ちのよいユニット(フォロワー)を主軸に戦い、相手に対処できない強固な盤面を作り出して勝利を目指す、正々堂々としたデッキタイプだ。
ライバルズの終盤では、物質テンショントルネコと呼ばれるデッキタイプがあった。
物質系に属する手札のモンスターを強化し、商人のテンションスキルで更に強化することで盤面を制圧して勝利を目指すデッキである。
サービス終了直前に筆者が愛用しており、tier3以下のマイナー度でありながらオリジナル構築とプレイングを突き詰めればランキング上位勢にも通用するポテンシャルがあった。また、ほどよいランダム性に妙な中毒性がある素晴らしいデッキタイプであった。
僕は、バフドラの中に物質テンショントルネコの面影を見た。
ユニット(フォロワー)を強化し、スタッツの高さで敵を圧倒する戦い方は、まさしく物質テンショントルネコに通ずるものがあった。tier3以下のマイナー度でありながらオリジナル構築でtier1デッキとも渡り合える絶妙なパワー具合も似通っていた。僕は、「もしライバルズが続いていたら、こんな進化を遂げていた可能性もあったのかも……」と思いを馳せながらこのデッキタイプにハマっていくことになる。
そしてグランドマスターへ
そんなこんなでバフドラにハマり、オリジナルの構築でグランドマスターまで到達するに至った。
グランドマスターといってもライバルズプレイヤーにはピンと来ないと思うが、ライバルズで例えるならばこれは緩和前レジェンドランク相当である。
環境デッキひしめく中、しっかりと勝ち越さないと到達が難しい領域なので、まあ控えめに言っても筆者は中級者以上の腕前はあると言っていいはずだ。
ただ、シャドバの世界はライバルズの世界と同様、奥が深い。
真の強者ならランクマッチ程度、連勝できて当たり前。
グランドマスターランクも、ここがスタートラインであり、
さらにその上がある。
本記事は、本物の上位勢には役に立たない考察かもしれないが、グランドマスター未満のランクの人々には参考になる部分もきっとあるはずだ。
我流デッキ構築理論
2021年10月、バランス調整実施前、グランドマスター到達時点の構築はこちらである。
シャドウバースでは、ライバルズとは1デッキに含まれるカード枚数や、同カードを入れられる枚数制限が異なる。
ライバルズでは「1デッキ30枚、同カード2枚まで、レジェンドは1枚まで」
シャドバでは「1デッキ40枚、同カード3枚まで」である。
そのため、デッキ構築のセオリーも大きく異なっている、と思う。
おそらく、大会デッキなどで見られるような「強いカードを3枚ずつ並べたようなデッキ」とは違うので、シャドバプレイヤーの多くは「なんか弱そう」と思うのではないだろうか。ただ、採用枚数も含めて、全てにちゃんと意味がある。
シャドウバースはライバルズと比べてデッキのカード枚数が約1.3倍。
同カード制限が1.5倍。さらにレジェンドカードの枚数制限も無い。
ということは、ドローするカード枚数が同じであれば、ライバルズと比べてデッキのキーカードは3枚積めば圧倒的に引きやすいという違いがある。
平均的なドロー枚数のデッキであれば、3枚積んだカードは1試合中に一度も引けなかったら事故と言ってもいい。
ただし気をつけたいのは、3枚積めるということは、当然ながら1試合中に3枚すべて引いてしまう可能性があるということだ。 もし仮に、10コストかかるが出せばほぼ勝てるようなカードがあったとしても、序盤に3枚連続で引いてしまったら目も当てられない大惨事となる。そんなことは滅多に無いにしても、早い段階で3枚中2枚を引いてしまうことは日常茶飯事なので、いくら強いカードだからといって脳死で3枚積むのは危うい。しっかり検討すべきだというのが僕の考えだ。
自分の中で、今の「何枚積むか」の基準は大体こんな感じである。
<3枚採用>下記のうち最低1つ、できれば2つ以上該当する
A:開幕から終盤まで役割が期待できる
B:手札に引き込めば引き込むだけ強い
C:1試合に1枚は絶対に確保したい
D:終盤に腐ってでも開幕から序盤に絶対1枚は引きたい
E:中盤以降までに引けるとクソ強い
<2枚採用>下記の2つを満たすもの
A:強いが、2枚以上被ると苦しい展開になりがち
B:引けなくても十分に他の勝ち筋が存在する
<1枚採用>下記の2つを満たすもの
A:強いが、2枚手札に引いてはいけない
B:必須ではないが、相手や展開によっては大きく刺さる
このゲーム、とにかく手札事故は負けに直結するので、パワーを落とさない範囲で出来る限り手札事故をケアしたほうが強いはず、というのが持論だ。
ライバルズと違って開幕のムーブを安定化させる英雄カードもテンションも無いので、1ターン目や2ターン目に動けるカードはしっかり採用したい。
もっとも、ドラゴンのランプ軸に限って言えば、ランプさえできれば後で損失を取り返せるので、そこまで開幕の事故をケアする必要も無いかもしれないが…。
3枚採用カードとその理由
1コストでデッキ内ドラゴンを+0/+1(バフ)できる神カードたち。
今期のバフドラは1ターン目にバフするカードが6枚から9枚に増えたため、
2ターン目までに2バフ(+0/+2)を入れられる可能性が大きく上がっている。
バフドラのカードは、2バフ入れることで飛躍的に強くなるカードが多い。
よって、早めに2バフ入れる事のメリットは甚だ大きいのだ。
そのため、この9枚を入れるのはバフドラで戦う上でほぼ必須なのではなかろうか。
9枚採用することで、最初の3枚のうち1枚も来ない確率はおよそ45%。
つまり55%はマリガンで引き直しするまでもなく1枚は引ける。
もし最初の3枚で引けなくても、先行だと3枚引き直しと1ドローで少なくとも1枚引ける確率はおよそ68%、後攻だと3枚引き直しと2ドローで少なくとも1枚引ける確率はおよそ76%。
トータルで8~9割くらいはこれらのカードを1枚は引けるので、引けなかったら悲しい事故と言っていいだろう(計算間違ってたらごめんなさい)。
弱点を挙げるとすれば、「バフするスペルカードを中盤以降に連続で引いてしまうこと」。バフしたフォロワーで戦うのが強いデッキなのに、フォロワーを引きたいタイミングでスペルを引いてしまったら苦しい展開になること必至。もしアディショナルや新弾で、1コストでバフできるドラゴンフォロワーが追加されたら原初の炎熱は置き換わることになるだろう。たぶん。
1ターン目にバフできたら2ターン目に置きたいカードNo.1。
手札のカードよりもデッキ内カードのほうが強いため、なるべく古いカードを使わず新しいカードを使った方が強い…というバフドラの性質と噛み合いまくっている性能だ。バフのかかっていない弱いカードを捨てて強いカードと入れ替えられる。この取捨選択でプレイヤースキルが出るところも良き。
1T目にバフ、2T目に火炎の竜闘士のプレイが出来た場合に、3ターン目をプレイするまでに2バフかかったコーラルシャークを引く抽選を2回受けられる。もうそれだけで十分強いし、3枚採用の理由たりえる。中盤以降に捨てたいカードがない場合は悩みのタネになるが、プレイングの問われるポイントにもなる、面白いカード。バフがかかりすぎている終盤は、顔を詰められないフォロワーで盤面が1枠埋まるのでそこも弱点か。そんなこんなで終盤はちょっと弱いものの、勝ち筋を探しに行くプレイングが出来る柔軟性もあるため、3枚積みで問題ないだろう。
コーラルシャークも3積み。
体感、2バフ乗る前に手札に来ちゃう率ナンバーワン。
長期戦になるとさすがにパワー不足を感じるものの、3~6ターン目くらいの2バフ乗ったコーラルシャークの頼もしさがヤバすぎるので3枚採用でいいだろう。
レジェに相応しいパワカゆえに採用必須。
ただし、さすがに1つもバフが乗っていないとちょっと弱い。
進化ターンまでに2バフ乗ったドラグーンを引けるととても強く、お供に添えるカードもちゃんと引けてるとさらに◎
序盤に2枚被っても一応戦えるので3枚採用。
最低限の盤面を形成しつつバフとドローをこなしてくれる良カード。
前半はバフのバリューが高く、後半はドローのバリューが高いため、いつ引いても悪くないムーブに繋がる。そもそもバフドラはドローソースが少ないのでメルヘンマーメイドは3枚採用以外、考えにくい。
バフドラの貴重な顔詰め手段たち。2バフ乗らないと弱いのが難点だが、竜人は顔を詰めながらスタッツの高さを相手に押し付けられるのが強い。ウィッチ相手の時などは、イザベルにせよテトラにせよ進化しても5/5のスタッツにしかならないため、大抵は不本意なトレードを強いることができる。
ストーンホエールは2バフさえ乗れば1コストで3点顔が削れてサーチまでする大変優秀なカード。前環境と比べると、どんなにバフを乗っけても3点にしかならないのが勿体なく感じることもあるが、それでも強いことに変わりはないので3枚積みでいいだろう。
盤面のスタッツで勝つコンセプトからは外れているという理由で外したこともあったが、バフが乗れば乗るほど1コストでドラゴンをサーチできるバリューも高まるわけで、そこまでコンセプトから外れているわけでもないと気付き再度3枚採用するに至った。
2枚採用カードとその理由
バフを入れまくると1コストなのにえげつない性能を発揮する。
気持ち的には3枚入れたいが、単体で勝ちに直結するカードではないし、2枚被ると手札が枯渇しがちなため2枚採用が限界か。
1枚だとあまりにも引けないので、1枚採用にするくらいなら0枚でもいいかも。
2ターン目までに2バフ入れたいから3枚採用したいところだが、中盤から終盤にかけてのバリューが低いため2枚採用でいいと思っている。
バフドラの構築は、バフを入れるカードとバフを活かして顔を詰めるカードのバランスが大事だ。これを3枚入れると、ちょっとデッキがバフを入れるほうに寄りすぎる気がする。あと、序盤に引きすぎると手札が枯渇しがちなきらいもある。とはいえ2ターン目までに2バフ入れる確率は上げたいので、渋々採用してるカード。代わりがいれば抜きたい。
自分以外、ほとんど使ってる人を見かけないカードナンバーワン!
(性能を知らない人も多いだろうから併せて載せておいた)
進化しないと顔を詰められないものの、相手から見れば厄介なカードでもあるだろう。放置すれば顔に6点のピンチだが、2コストの割に体力が高いため、処理をするのは地味に手数が必要だったりする場面が多い。それに進化前のコイツに除去札を切らせれば、その後に出すもっと強いパワカが通りやすくなる。進化権を切らずに進化後フォロワー並の対応をさせれば、結果的に2コスト以上のアドバンテージが得られるって寸法だ。
進化すれば攻撃時に2点飛ぶのが絶妙にグッドで、あと一歩足りない打点を補ってくれたり、カウンターマジックのバリアを壊したり意外な貢献をしてくれる。
バフドラの天敵ユピテルも(他のカードよりは)狩りやすい。
エンハンス5で進化できるオマケつきで、そこはコスパ悪いなと感じるものの、手札が枯渇気味の時とかは案外これに助けられたりもする。
弱点を挙げるなら進化権を切るタイミングが無い可能性があること。
ドラグーンの無料進化を使いたいターン、レジーに進化を切りたいターン、ドラークの体力を底上げして顔に5点入れたいターンなんかには盤面に残っていても進化させることができない。もちろん、進化権を使い切ってしまった場合も進化権の回復手段が無いから2コスで出してしまうと顔を詰めることができない。進化権との兼ね合いの関係上、2枚採用とした。
顔を詰めるもよし、盤面のユニット(フォロワー)を強化するもよし、おまけでランプ性能付き。とても優秀なカードだが、進化ターン以降が真骨頂なので、序盤に複数枚引いてしまうと扱いに困るのもまた事実。よって2枚採用とした。
無くてもいい気がするカードナンバーワン。でもまあまあ優秀。
3ターン目に他に良い手が無ければおもむろにランプ目的で使ってしまっていい。2枚ドローと全体5点がメイン効果だが、体力が高くないと7コストの動きとしては物足りないので、序盤に引いた場合はランプで使うか竜闘士の効果で捨てるか割り切ってしまったほうが良い結果になりやすい。
あまり何度も使いたい性能ではないのでデッキに2枚もあれば十分だし、1枚でもいいかもしれない。試しに0枚にしたら勝率が下がったので、弱いわけではない…と思う。
目玉カードの割には一歩物足りない感じの性能ではあると思う。
1枚採用カードとその理由
1ターン目にバフ引けなかった時に置けたり、時折余りがちな1コストを無駄なく使えたり、覚醒後に1コストで2打点増やしたり、などなど使い勝手のいいカード。ただ、1コストカードの宿命で、ドロー効果が無いと手札枯渇の要因になるので1枚採用が限度。何枚も持ちたいカードでもないので。
2ターン目にバフを入れつつデッキを回せるので、2ターン目に使いたいカード第二位。ただしスペルなので、ドラゴンフォロワーを引きたい中盤でこのカードを引くとちょっと厳しい展開になりがち。
中盤以降に複数引くのは事故なので2枚以上採用するのはリスクが伴う。
1枚だけだったら終盤に勝ち筋を探しに使ったりもできるのでギリ許容範囲と見た。
アグロに対する一定の耐久性能と、レジーやドラークを守って「通れば勝ち」みたいな盤面を作る性能を有する有能カード。欲しくなる盤面は結構あるけど、相手より先に顔を詰めたい展開のほうが多いので今は1枚採用。
環境によって枚数は変えたほうがいいかもしれない。
不採用カードとその理由
託宣といえば2ターン目に使うムーブが基本的に最強だが、そのムーブでさえバフドラとの相性は必ずしも良いとは言えない。なぜなら2ターン目に託宣を打つと、3ターン目にドローするカードには2バフが乗っていないから。強いカードを手札に引き込むタイミングが遅れた上に、弱いカードが手札に加わってしまうのだ。弱いカードは、弱く使うか手札を捨てる効果で捨てるしかない。
早めに2バフ乗って欲しいカードは「コーラルシャーク」「天威のドラグーン」「炎柱の竜人」「ストーンホエール」で、全て3枚採用しているなら合計12枚にもなる。3ターン目だけに限っても、どれか1枚引く可能性は高い。
そして何と言っても弱いのが中盤以降に引いた場合。
バフの乗ったドラゴンフォロワーを強く使うのがバフドラの強みなのに、託宣を引いてしまったらその分だけバフを活かす機会が失われてしまう。
覚醒ターン以降は1枚ドローできる効果がオマケで加わるが、2PPも使ってたった1枚しかドローできないムーブは弱い、弱すぎるとしか言いようがない。しかもただのドローなので、託宣のドローでまた託宣などのスペルカードを引いてしまう可能性すらある。
ランプ性能で劣るイグニスドラゴンを採用して託宣を抜く理由は、この中盤以降の差である。
ただ、採用する可能性が今後無いわけではない。
託宣を抜いた場合、覚醒状態になるターンが遅れるのは確かだからだ。
自分の今のバフドラデッキには覚醒状態の恩恵を受けるカードがレジーくらいしか無いが、覚醒状態を活かすタイプのバフドラであれば、デメリットをメリットが上回ることは十分に有り得ると思う。
バフドラで活躍してる人のデッキに採用されている事も多い。ただし、1コストなのに覚醒ターンに使ってなんぼのカードなので、託宣抜きのバフドラからは同時に抜けることとなる。レジーともシナジーがあるので、レジーを3枚積むなら託宣抜きでも積む価値はあるかもしれない。
ただ、スペルカードなので、フォロワーを置きたいシーンで引いてしまうと弱い。
盤面に残った小粒のユニットのダメージを強化する使い方はワンチャンあるかと思ったけどやっぱり無かった。このデッキは覚醒ターンが遅いため、自傷ダメージが馬鹿にならない。手札に加わる呪いカードのせいでイグニスドラゴンの条件達成も難しくなる。この効果、リーダー付与で良くね感がすごい。バランス調整で強化されるが、このバフドラでは採用しないと思う。
たぶん。
覚醒ターンにならないとさすがにパワーが足りない。
託宣を抜いてるのでなおさら出せるターンがない。
ヴァンパイアさえいなければ採用していたかもしれない程度にはパワーカード。バランス調整後はナーフの影響が少なかった進化軸が増える可能性が高く、ユピテルに消されるリスクが高まると予想されるため、引き続き不採用になりそう。前環境のバフドラではよく使った。
文句なしのパワーがあるが、今の自分のバフドラとは実はちょっと噛み合ってない。なぜなら今の自分のバフドラは、大量のバフを乗せたドラゴンのスタッツの強さを押し付けるデッキだから。
言い換えると、引いてきたばかりのカードをいかに強く使えるかが肝心のデッキなのだ。ロマロニアは、古いカードの強さを底上げしてくれるカードだから、実は絶妙に噛み合っていない。
この説明で理解してもらえる自信が無いので、もうちょっと補足しようか。
前環境までは、とりあえず2バフさえ乗っていればおおむね強い動きができた。バフドラのカードは2バフ入ることで大きくパワーアップするものが多いが、3バフ目以降には体力が増える以上の恩恵はあまり多くはなかった。2バフ入れられる平均ターンも今より遅かった。だから、手札の半端なカードに2バフ入れてくれる効果は、ランダム性を考慮しても十分強いものであった。
今の環境では、2ターン目に高確率でデッキに2バフ入れることができる。
ロマロニアを使えるターンには、もう2バフの乗ったカードを強く使えてしまう確率が十分に高いのだ。
バフのあんまり乗っていない手札カードをバフする効果は、ちょっと後ろ向きすぎる。それが今の環境のロマロニアのイメージである。
しかもバフ対象がランダム。運ゲー要素が強いのもデメリットだ。
しかしながら、突進必殺という性能が弱いわけでは決してない。
手札強化も、使えるカードの択が増える意味で十分に強力だ。
今後の環境次第では1枚か2枚、採用する可能性は十分にある。
たとえばバフドラが増えた場合。
ロマロニアやドラークがいないと返せない盤面が多発するだろう。
そうなったら間違いなく採用すると思う。
5ターン目に進化権を切って1体しか処理できないのはちょっと厳しい。
スタッツの高さを押し付けられればチャンスはあるが、夜天の吸血鬼やユピテルといったカードにアッサリ取られてしまっては大ピンチだ。
6ターン目や7ターン目で+2/+2バフの強みを出せるなら強いが、そこはどうしてもドロー運次第となってしまう。また、対象が偶数コストのドラゴンのみなので、オーシャンスピリットやメルヘンマーメイド、レジーやイグニスドラゴンは対象外。夢はあるが、ちょっとデッキには入らないと思われる。
確実に攻撃力+2/+2のバフを強く使うなら効果対象を例えば炎柱の竜人とドラークだけにするとかそういう工夫が必要そう。強いかどうかは不明。
体力の高いユニットを盤面に残して8ターン目に顔に10点ダメージ!
とか考えたけど実際なかなか決まらない。5ターン目ロイ、6ターン目イグニスドラゴンみたいなムーブも出来るけどバフのコンセプトから外れるので不採用。
対ウィッチで雑にアルティメットマジックぶっぱされた時とか刺さったりする。確かにドラゴンヒーラーじゃないとどうにもならない場面はある。
でも3枚積むのは事故の元だし、1枚や2枚だと肝心な時に引けてなかったりする。
よって、ドラゴンヒーラーじゃないとどうにもならない場面は、ドラゴンヒーラーを採用してどうにかするのではなく、ドラゴンヒーラー以外のカードで「どうにもならない場面」そのものを回避するほうがよい←結論
(キャラ的には好きなんだけどね)
2バフ乗る前に引いた時のどうしようもなさが弱すぎる。
2バフ乗ったらランプできるが、2バフ乗ったカードに期待する主な効果はランプではなく盤面のアドバンテージだ。しかもランプに使ったら、ちゃんとドローソースを引かないと手札が枯れやすい。
8コストでバフの乗ったオラクルドラゴンを展開するのは一見驚異だが、実際に使ってみると何だかんだで処理される場合が大半。
重たいわりに勝利に直結しないので不採用が正解だと思う。
ただ、バフドラミラーが頻発する環境になった場合は、バフドラにとって対処札がドラークくらいしか無いので、環境次第ではワンチャンあるとは思っている。
いいタイミングで手札に引き込めば強いのは確かだが、手札が細くてランプも積んでないバフドラには事故の元。不採用。
最後に
他のデッキもそうかもしれないが、バフドラはちょっと構成を変えるだけでかなり戦い方が変化する。自分の今の構築はそれなりの完成度に到達した気がしているものの、これがベストとは全くもって言い切れない。
ランキング上位者の人やプロならこんな記事を鵜呑みにするようなことは無いだろうが、ランクが自分より下の人や、この文を読んでシャドバに興味を持って始めようという人は、書いてあることを鵜呑みにせず参考程度に留めてほしい。
なぜなら、自分なりに考えてデッキを構築して勝利することこそがカードゲームの何よりの醍醐味なのだから。