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【統合失調症あるある】私が思い込んでいたヤバイ妄想

お久しぶりの掲載になりました。しばらく病んでました。インフルエンザにもかかりました。なんとか戻ってこれましたので、死ぬ前に吐いておきたいことを書いてしまおうと思います。
過去を笑えたなら、少しでも楽になれる気がします。どうぞお読みください。

1.失職、実家へ戻り自己肯定感がめちゃくちゃ下がっていた私

あれは確か5年前、2015年の年明けのことでした。東京都内の会社で働いていた私は就業先で散々な目に遭い、最終的に退職を余儀なくされた後、精神的に落ち込んでしまい無職の状態になりました。しばらく就職活動をしましたが経済的な資源が尽きて、実家へ戻りました。

2.母の理想の家への執着心を聞かされる

元々幼少の頃から、家庭が複雑でした。精神的に不安定なところがあるのは、自覚がありました。某心理カウンセラーの本を読み、そこに書かれてあったアドバイスで、母親に「お母さん、幸せだった?」と尋ねてみる、という方法がありました。素直な私はそのアドバイスに従い、母に尋ねてみました。

しかしアドバイスにあったように「うん、幸せだったよ」という返答は、返ってきませんでした。その代わりに、亡くなった父が建てた実家に対する不満を、延々と聞かされました。

文脈から察するに、祖父が会社を経営していた父と結婚すれば、良い暮らしが送れるに違いない、と思っていた母は、天井がガラス張りで星空が見えるような、ロマンチックな家を建てて欲しいと、父に伝えていたそうです。母は農家の箱入り娘で、おそらくは世間をあまり知りませんでした。父の年収などを考えたことがなかったのでしょう。

それまでにも常日頃、母は実家に帰る度に「◯◯ちゃんのところはあそこに家を建てた」「△△ちゃんのところはあそこに家を建てた」と口にしていました。私は自分が家を建てられる程の経済力がないことを、長いこと負い目のように感じていました。

3.3,000万円の死亡保険の証書を見てしまう

この頃、退職に至った経緯でおそろしい思いをした私は、恐怖心から抑うつを発症していました。自分が家を建てられるような収入を、住宅ローンを組めるような資力を持つことは、程遠く思えました。

ある日、私宛の郵便物が届きました。知らずに何だろうと思い、開けて見ました。するとそれは私を被保険者とした、生命保険の証書でした。母が加入したものでした。母が私の名前で加入していたので、私宛に届いたのです。

そこには私の死亡時3,000万円を受け取れるとの記載がありました。「3,000万円」の記載に私は愕然としました。これから私が生き続けたとして、それだけの金額を稼ぎ出すことはできるのだろうか…否、としか思えない精神状態でした。
お母さん、ごめんよ…
私は住宅ローンなんて、組めない人間だよ。
せっかく育ててもらったのに…
恩返しひとつできなくて、ごめんね…
いたたまれなさが込み上げました。

4.3,000万円あれば家が建てられる…もはや希望

それから時折、思い出しては「私が死んだら、実家を建て替えられる」という思いが、何かにつけふと脳裏をよぎるようになりました。車がなければ移動できない田舎で、運転免許はあっても車を運転できない私は(これには理由がありますが、文脈に沿わないので今回は書きません)、仕事を探しても、面接に行っても、一向に状況が変わらない毎日を過ごすうち、その思考は徐々に「私なんて、死んだほうがいいんだ」という思いに置き換わっていきました。

思い残すことのないようにしようと思い、憧れだったアーティストの高価なライブへ行ったりして、さらに手元からお金がなくなっていきましたが、この頃はもう「大丈夫、だってお母さんには3,000万が手に入るんだもの」と、かなり思考がヤバイところまでいってしまい、むしろ清々しいくらいでした。

5.母の執着心と、私の人生は別のものと気づく

昨年の夏にいろんな顛末があり、実家を出てまた一人暮らしをはじめました。そのおかげか、母の思考と自分の思考とを区別できるようになり、実家を建て直すことへの歪んだ執着心が剥がれ落ちるようになくなりました。あのまま実家で暮らしていたらどうなっていたのだろうと、思い出すと寒気がします。

6.私の現在

現在も引き続き一人暮らしをしながら、アルバイトをして生計を立て生活しています。余裕はありませんが、自分の人生を取り戻せたように感じています。

7.あとがき

ここまでお読みいただいて、どうお感じになられましたでしょうか?
もっとコメディ仕立てにしたかったのですが、読み返すとホラーですね。。。

私が過去に本やネットで読んだ統合失調症の妄想というのは、もっと奇妙な空想のように感じていましたが、実際は現実に妄想をもとにした何らかの行動、アクションを起こしてしまうことで、本人や家族が窮地に陥ってしまうのが、怖いところです。
私の場合は、結びつけなくていいアレとコレを、一緒くたに考えてしまったことで、散財してしまったこと、精神的な抑うつがひどくなったことが問題のように思います。

笑えるような内容ではなかったかもしれませんが、言葉にして吐き出せただけでも、何かひとつ区切りを付けられそうな気がします。
いつか笑い話にできる日が、きっと来ると信じています。

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