8000キロ離れた場所で迷子になる21歳

海外に行ったことがある人ならお馴染みの、

Have a nice day!

何回も言われたが、間違いなく私の人生で一番苦労した日になった。

生まれてから今まで一回も海外に行ったことがない私にとって初めての海外。

行き先はデンマーク。公用語はデンマーク。全く分からない。

飛行機の中でもブラックサンダーを食べ損ねたり寝られなかったり様々な問題に直面したのだが、それは序の口に過ぎなかった。

1.駅のエレベーターに閉じ込めかけられる

エレベーターが乗っていたら動かないなんて日本でも体験したことがなかった。
私はスーツケースを二つ持っていたのでエレベーターを使うしかなかった。
1階に着くとドアが開かない。え、なんで????????
手で押そうとしたけど開かない。
じゃあ戻ろう!と思って元の階に戻ろうとすると、今度は2階のボタンしか押せない。
仕方なく2階のボタンを押した。2階で無事にドアが開いた。
いや、絶対にここは違う。電気ついてないしバックヤード感満載。違う。
私はこれを3回くらい繰り返した後、諦めて2階で降りた。
えくすきゅーずみー、、、(小声)と恐る恐るドアを開けた。
パソコンスクールみたいなところ。パニック。
スタッフの人たちもなんでこいつここにいるんや?って顔してる。それな。
エレベーターが動かないんです、、と説明になってなさそうな英語で必死に訴えた。
このエレベーターは2階を押さないと他の階に行けないから、とにかく言われた通りにボタンを押せ。って感じだったので従った。
動かねえ。
Last Timeとか言われるし、エレベーター動かんし、
結局最後まで動かなかったのでパソコン教室みたいな謎のところを通り、おしゃれな本屋さん?の階段を二往復して階段を降りた

2.スーツケース2個を引きずって1時間歩く

デンマークにはREJSEKORTと呼ばれるSuicaみたいなのがあると知っていたので、それを使おうと思っていた。

Odense Letbaneに乗るにはREJSEKORTを作るか、シングルチケットを買うか、アプリをDLするか。
日本から来た私はデンマークのアプリがダウンロードできなかった。
「今サーバーダウンしてて作れないのよ、、」

えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

留学先の大学に家の鍵を取りに行かなければ今日泊まる場所がない。

駅だったのでタクシーは簡単に乗れた。

鍵を取った後、私は思った。

「あれ、私どうやって家に行けばいいんだ??」

歩きしかない、、、?

歩いた。

つら。なんか自転車道が多くて歩行者の歩く場所がない。

嫌な顔されながら自転車道以外の手段がなく、合計44キロのスーツケース2個との放浪。

家から大学までは徒歩で1時間。頑張ればつけると思ったが流石に限界を感じたその時、大きな建物に出会った。

一か八か入ってみるとショッピングセンターだった!!!!!!!!!!!

ショッピングセンターなら何かしらタクシーに関する情報を得られるかもしれない。そう思ってインフォメーションセンターに行った。

この辺でタクシー捕まえられるところありますか??と聞いたら、

なんと!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

タクシーをその場で呼んでくれたのです(号泣)

この御恩は一生忘れません、、と心に誓ってなんとかお家に辿り着けました。

この日は総額7000円をタクシーに費やしたわけですが、まあ仕方なし。

3. 35℃の中エアコンなしで寝る

日本にいた頃。私は部屋を23℃前後に保っていた。超快適。涼しい部屋で毛布にくるまるの大好き。

世界はそんなに甘くなかった。

私の家は暖房はあるらしいが冷房がない。無理。寝れない。

3時間に1回目を覚ましながら、体は横たえた。

日本に帰りたいと死ぬほど思った。


日本で経験しないような数々の試練を乗り越えた私は最初の1日でもだいぶ逞しくなったと思う。全部の選択が生きるか死ぬかに関わっているのは疲れたけど。

でもいいこともたくさんあった。それは助けてくれた人たちがみんな親切だったこと。どうにかこうにか、2セメスターの留学を生き延びよう、、

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