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なぜ伝わらない? ライターさんへの指示出しにはオートクチュールが必要

おはようございます!
朝からクライアントとの朝食MTGがあり、先ほど帰宅した谷垣です。

昨日は次世代ライター育成講座第3期の初回を開催しました。
熱心に受講していただき、ぼく自身にとっても大きな学びになりました。

その中でご相談いただいたことについて、ちょっと語ってみようと思います。
テーマはズバリ、「ライターさんへの指示出しってどうすればいいの?」です。

ディレクションをやっていると、これ、とても悩ましい課題ですよね。
実績等をちゃんとチェックして契約したはずが、いざ、原稿を出してもらった、「イメージと全然違うじゃん!」となるケースはすくなくありません。
いや、めっちゃ多い、というのが現実。

ディレクターは赤字を入れ、さらにコメントを入れてFBするわけですが、修正校もやっぱりどうもアレやな……となると、もうどうしていいのやら。
ラリーは続くよいつまでも、という泥沼に陥ってしまい、リソースをとられ精神は疲弊し、というディレクターさんをよく見かけます。

実はそういったケースで、ディレクターさんの赤字を見たことが何度かあるのですが、多くの場合「それではライターさんはわからないな」と感じました。
伝わらないコメントを書いてしまう理由は簡単。「自分ならこれでわかる」という考えがベースにあるため、相手が必要としている情報にアプローチできないのです。

ライターさんになにかを伝える際、まず作られるのがレギュレーションです。一種の公式ルールですね。
できるライターさんはそれがあれば書けます。
でも、できないライターさんはそれでは足りません。さらに言うと、それをもらっても自分に必要な情報量には足りていない、ということがわかりません。
できるライターさん向けの指示はプレタポルテでよいのですが、できないライターさん向けにはひとりひとりに合わせたオートクチュールの指示が必要なのです。

たとえば、取材記事でよく見られるのが「それ、文字起こしじゃん」という初稿。それを見たディレクターが「文字起こしではなく、記事にしてください」という指示をしても、ほとんどの場合、原稿はよくなりません。

ライターには文字起こしを書いたつもりなどないからです。取材記事が文字起こしになる原因でもっとも多いのは、ライターがインタビュイーをリスペクトしすぎることなんです。
リスペクトが過剰だと、勝手に編集するのは失礼だ、と思い込んでしまいます。でも、もちろんそんなことはありません。インタビュイーの言葉はあくまで素材に過ぎず、それを解釈して記事にするのがライターのお仕事です。

こんな風に伝えて、実例を見せれば、ほとんどのライターさんが「なんだ、こんな風に書けばいいのか」と理解します。

指示出しって奥深いし、たいへんだよね、というお話でした。

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