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日本初!スターバックス コーヒー「環境配慮型グリーナーストア」で感じた真のサステナビリティとは
日本上陸25周年を迎えた、スターバックス コーヒー。
環境に配慮したサステイナブルな取り組みを指針の一つに掲げ、持続可能な社会の実現に向けて、積極的な取り組みを行ってきたグローバル企業という印象が強い。
そんな、スターバックス コーヒーが、環境への配慮にさらに一歩踏み込んだ取り組みを行う、日本初の環境配慮型グリーナーストアの第一号店を、2021年12月1日にグランドオープンした。
店舗の詳細、オリジナル限定メニュー、オープン初日の様子などを交えながら、スターバックス コーヒーがこの新店舗を通じて新たに発信するサステイナブルな取り組みを、本記事では紹介したいと思う。
グリーナーストア日本一号店の場所
スターバックス コーヒーが、環境配慮型ショップの日本第一号店に選んだ場所は、環境省が管理する皇居外苑 和田倉噴水公園内。
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降り注ぐ太陽光のリフレクションが美しい、シンボリックな噴水が目印の和田倉噴水公園は、都心の真ん中にいることを忘れてしまうほどのんびりとした穏やかな空気が流れる、まさに都会のオアシスと呼ぶにふさわしい場所。
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オープン初日は平日、さらに近隣には商業施設などのないエリアにも関わらず、早朝から多くのスターバックスファンが来店し、客足が途切れる様子はなかった。
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グリーナーストアとは
グリーナーストアとは、スターバックスが世界自然保護基金(WWF)と共同策定した、環境に配慮した店舗のための国際認証「Greener Stores Framework」を取得した店舗のことで、今回この和田倉噴水公園店は、その認証を取得した日本第一号店となった。
スターバックスが掲げている目標「2030年までにCO2排出量、水使用量、及び廃棄物量の50%削減」の達成に向け、環境負荷の低い店舗を展開し、また環境配慮の観点から新たなソリューションをテスト的に導入し検証する「サステナビリティ ハブ」として役割を担う店舗としての位置付けもされている。
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和田倉噴水公園店が提案するリユーススタイル
では、実際店舗では、環境負荷低減に向けてどのような取り組みを利用者に提案しているのだろうか。
現在店舗では、ドリンクを注文した場合、以下の提案を行なっている。
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◆ドリンクを店内利用の場合
マグカップや樹脂製グラスでの提供、もしくはマイタンブラー・マイカップ持参の推奨(持参の場合 税込で22円引き)
◆ドリンクを持ち帰る場合
リユーザブルカップ(店舗限定特別価格 税込 110円)の利用、借りるカップの利用、マイタンブラー・マイカップ持参の推奨(持参の場合 税込で21円引き)※フラペチーノは持ち帰り時、リユーザブルカップは使用不可
リユーザブルカップとは、プラスチック製の繰り返し使用できるカップで、3回以上使用することで、紙製のカップを生産するより環境負荷が低減されるとしている。
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筆者も実際に使用しているが、安定感のあるしっかりとした作りで、口当たりは滑らか、食器洗浄機・乾燥機の使用も可能な耐久性がある。
また、借りるカップとは、カップを提供・返却・洗浄し、繰り返し再利用するプログラムで、現在丸の内エリア10店舗で実証実験中の取り組みの一つだ。
スターバックスの発表では、以上の環境負荷低減につながるカフェスタイルを提案することで、使い捨てカップ使用量の約75%削減につながるとしている。
店舗デザインに感じる「真に居心地の良いサードプレイス」の実現とは
和田倉噴水公園店の環境負荷低減への取り組みは、店舗のデザインやアートなどからも感じとることができる。
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店舗一番奥にある、こちらの印象的なアートは、廃棄される予定だった漁網をアップサイクルし、アートへと昇華させたもの。
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江戸時代以前、この和田倉地区は漁港だったという歴史からインスパイアされ、しっかり結ばれた網目は、人・文化・感情・時間・宇宙を繋ぎ、幸せを集めることのできる象徴として、スターバックスの目指す、地球に資源を還元するという「プラネットポジティブ」を表すアートの一つとして、存在感を存分に発揮している。
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この天井から下がる柔らかな曲線が美しい照明は、廃棄される予定だったガラスを職人が見事に再生。温かみのある和紙を通すことで生まれる柔らかな光が、そこに憩う人々を優しく照らしだしてくれるようだ。
また、店舗内に置かれた家具類、テーブルや椅子、カウンター席は、すべて北海道や岩手県などの国産の木材を100%使用し、一つ一つ職人の手で丁寧に製作されている。
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使い込むことで不具合が生じた場合は、処分するのではなく、補修をしながら長く使い続けることに重きをおいたデザインや工夫がなされている点も、ぜひ注目したい。
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また、国産の木材を採用することで、輸送にかかるCO2削減にもつながるなど、サステイナブルな取り組みには重なり合う利点も多いことに気づかされる。
昨今、自宅、職場に続く、サードプレイスとしての位置付けを担うことの多いカフェ。
人の手の温もりを感じるハンドクラフトや、手作業でしか成し得ない想いの詰まったアートに包まれる柔らかな空間が、言葉では表現し難い、不思議な居心地の良さへと繋がるように感じずにはいられなかった。
「つなぐつながる」サステイナブルな取り組み
サステイナブルな取り組みは、自分の意識や心がけ次第で小さなことから行うことができる。そしてその取り組みが一つ一つ重なり合うことで、より大きな相乗効果を生む、店舗にはそう感じさせる発見も多かった。
こちらの店舗では、店内にフードを並べるショーケースの設置がない。すべてのメニューはデジタルサインで表示され、注文後に食品の封を開け提供するという仕組みになっている。
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そうすることによって、食品の期限切れを防ぎ、フードロスの削減へとつなげる。
また、スターバックスとして初めてクリーンステーションを店内に設置し、手洗い時の水を循環システムにより浄化させ使用することで、使用する水の98%以上を賄える仕組みだ。
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このような、店内の随所で感じる「つなぐつながるサステイナブルな取り組み」は、サステナビリティ ハブとしての役割を担う店舗として、利用者に気づきを与えるきっかけとなり、環境配慮への意識を高めることにも大きく寄与していると感じた。
ここでしか飲めない!和田倉噴水公園店限定のドリンク
この度の皇居外苑前 和田倉噴水公園店オープンを記念して、店舗限定のビバレッジが3種類登場している。
3種類共に、優しい味わいの和三盆と、植物性ミルクの一つとして注目されている、アーモンドミルクを使用したオリジナルレシピのドリンクだ。
筆者がオーダーしたのは、
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和三盆 ムースフォーム アーモンドミルクラテ
Tall ¥550 (店内利用時の価格・税込)
和三盆の奥ゆかしい甘さと、ふわふわのムース、優しいアーモンドミルクがマッチした、ほんわか温かい癒し系ドリンク。
仕事の休憩時間や休日の午後のリラックスタイムに、ぜひオススメしたい。
他の2商品の詳細は以下の通り。
◆和三盆 アーモンドミルク フラペチーノ
Tall ¥660 (店内利用時の価格・税込)
◆アイス 和三盆 ムースフォーム アーモンドミルクラテ
Tall ¥550 (店内利用時の価格・税込)
スターバックスが目指す「カフェ × サステナビリティ」のカタチとは
グリーナーストア日本第一号店の店舗づくりについて、店舗を手掛けたプロジェクトマネージャーの柳 和宏氏はインタビューの中で、
サステナビリティを全面に打ち出して、押し付けられるような雰囲気にはしたくなかった。
と語っている。
その言葉通り、実際店舗に足を踏み入れてみると、そこには一見他の店舗と変わらない、いつもの落ち着いた ”スターバックスな空間” が広がっていた。
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ふと気がつけば、サステイナブルな取り組みに自分自身も自然と参加し、またその場所に身を置く時間を心地よいと感じられるような、カフェとサステナビリティの付かず離れずな絶妙な距離感とバランスを体感することができる。
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サステイナブルなスタイルを特別なものとして際立たせるのではなく、どれだけ日々の生活の中に自然と溶け込ませることができるか、それが私たちの目指す、次なるステップであるように感じた。
グリーナーストア第一号店として注目を集める、皇居外苑 和田倉噴水公園店。
”特別なスターバックス”と称されるこの店舗が、近い未来 ”特別でないスターバックス”と位置付けられることが、スターバックスが目指す真の「カフェ × サステナビリティ」のカタチなのではないだろうか。
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一杯のコーヒーを通じて、さらなるサステイナブルな取り組みに挑み続ける、スターバックス コーヒー。
サステイナブルが特別な言葉ではなくなるその日まで、進化を続けながら、私たちを連れて走り続けてくれることだろう。
和田倉噴水公園店の店舗情報
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【店舗名】スターバックス コーヒー 皇居外苑 和田倉噴水公園店
【住所】東京都千代田区皇居外苑3-1
【電話番号】03-6273-4844
【オープン日】2021年12月1日(水)
【上記記事の出典元】
スターバックス コーヒー プレスリリース(2021年11月29日)、STARBUCKS STORIES JAPAN 「より環境に配慮した店舗『Greener Stores』日本第一号店、皇居外苑 和田倉噴水公園店で体験するサステナビリティ(2021年11月29日)
■オススメのカフェを独自の視点でご紹介している
「コメ子のおでカフェ日和」
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■大切な友人にしか教えないような、とっておきのお気に入りをご紹介
「コメ子のコメごと」
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■日本で感じられるハワイをシェアしよう!
「CROSS ALOHA@東京」
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