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迫力ある絵に圧倒!母の愛と意外なラストに涙が止まらない絵本

こんにちは。この記事に目を留めて下さってありがとうございます。

「絵本で幸せ知育」を目指して勉強中のnaoko suzukiです。

昨年受講をした「心が育つIQ絵本講座」そこで出会った沢山の絵本。
その中から私と娘が大好きになった1冊をご紹介していきます。

「ウェン王子とトラ」

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作者はチェン・ジャンホン。中国生まれ、パリ在中の方です。
いかがですか?この力強い水墨画。トラの圧倒的な迫力に目を引き付けられませんか?

我が子を人間に殺され、怒りに支配された母トラ。
トラの怒りを鎮め、国と民を守るために、我が子(ウェン王子)をトラへ差し出す国王と王妃。
トラによみがえる『母』としての優しさ、ウェン王子との絆。


やがて訪れる別れ。


そして、悲しい、寂しいだけでは終わらない、心温まるエンディング。

ストーリーのテンポも良く、3才くらいから読めると思います。
※兵士、国の占い師など歴史にまつわる説明が必要な箇所もありますが、丁寧に教えてあげると語彙力がアップするチャンスですよ。

子どもが大興奮!本物のような迫力満点のトラ

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この絵本の一番の魅力は、今にも「グォーっ」と襲いかかってきそうな恐ろしいトラの絵。
大人が見ても「すごい迫力!」と思いませんか?

トラの毛並みや筋肉など細部まで描かれた絵に、我が家の娘もかっこいいと大喜び。

そういえば娘が通っていたベビーパークでは、幼少期から美術館などへ行き、本物に目を触れさせなさいと言っていたなぁ。

娘の食らいつきの良さを見ていると、その理由が分かるような気がします。

ここがポイント!恐ろしいトラの表情の変化に注目を

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村を襲う時のトラは猛獣の顔。しかしウェン王子を初めて口でくわえた時から徐々に表情が変わっていきます。

時おりにっこり笑っているようにも見えます。

そして最後の別れの表情が…。

「この時のトラはどんな気持ちだと思う?」
「ウェン王子の顔つきがトラと似て強そうになってきたね」

など、トラや王子の表情の変化についてお子さんと話すのもいいですね。

この絵本の読み聞かせのコツ

ぜひ、この迫力のある絵を堪能してほしいので、読み聞かせは『淡々とナレーターになりきって』の方法が適していると思います。

絵本にコマ割り?独特な画風にフォーカス

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一部のページには『コマ割り』と言って、漫画のような表現方法が取られています。
そのため、まるでアニメーションを見ているような流れがあるのが特徴。
いつもの絵本の見方とは違うので、子どもにとって新鮮に感じるはず。

歴史、文化にも触れられる内容。知らずに中国史の勉強!?

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昔、中国には沢山の国があって、王様たちが自分の国や民を守るために戦ったこと。
真の王(漢)になるために沢山学ばなくてはいけないこと。
虎や龍、麒麟などを神様と考えていたこと。
などなど、新鮮な情報がインプットされますね。

どっしりと強さを感じながらも、どこか切なく儚い世界観に大人も魅了される1冊。
帝王学(リーダー)が好きなパパもこれは読みいっちゃうんじゃないかな。

ウェン王子とトラ
作・絵:チェン・ジャンホン
訳:平岡淳 出版:徳間書店

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