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エッセイはじめました <十九歳?>

 私は自他ともに認める超ド級のネガティブである。同じく自他ともに認める妄想癖も相まって絶望的な妄想を繰り広げて一人打ちひしがれることなんか日常茶飯事だ。

 そんな超ド級のネガティブを少しでも和らげ、ハッピーな人生を謳歌するために新しいプロジェクトを始めた。それは、日々のよかったことやうれしかったことを毎日書き留めるという試みだ。この新たな日課は毎晩寝る前に五分ほど、マッチ箱サイズの小さな小さなメモ帳に向かって一日を振り返るだけなのでとても楽だ。
 そして、「うれしかったこと帳」(と、名づけた。)をつけ始めて約二十日。ふと、今までどんなうれしかったことがあったのか気になって初めのページから見てみることにした。すると……


「母にグミ買ってもらった」
「母にジュース買ってもらった」
「母にハイチュウ買ってもらった」
「姉が一緒にゲームしてくれた」
「お夕飯が大好きなハムカツだった」
「母にアイス買ってもらった」
「母にじゃがりこ買ってもらった」
「おやつにたい焼きを食べた」
「お夕飯がなすの煮びたしだった」
「ハーゲンダッツを食べた」
「お昼寝した」
「ハンバーグおいしかった」


……こ、子ども-!!!!!!
 びっくりした。我ながら。レベルが幼稚園児である。とても十九歳のうれしかったことには思えない。いや、幼稚園児はハムカツじゃ喜ばないか……そこはおっさんなんだな……。


 その日からずっと十九歳らしい「うれしかったこと」を考えているのだが、なかなか思いつかない。十九歳の女の子が喜ぶことってなんだろう……。わからない…。


 ネガティブを克服するために始めたプロジェクトは、自分の幼さを自覚させられる結果になった。

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