悠久
時は限られている
人生のタイムリミットを数えてみる
死ぬまで数える馬鹿はいない
意味のない事だ
意味のない事にただ意味を見出し人は生きている
退屈なんだ
時は限られているはずなのに
宇宙を眺めてみる
自分がちっぽけに見える
あの遠い星に行けるわけないのに
光が存在を伝えてくる
意味のない事だ
意味も分からず虚空に叫んだ
音は虚しく木霊する
成層圏にすら届いていないだろう
忙しさで我を忘れる
退屈から逃げるように
荒い呼吸でのめり込む私
意味のない事だ
静寂はもうすぐそこまで来ていた
分かってはいても
心許すまで目の前の事に縋りたい
悠久の時を総べる
神になる事は叶わねど
時の感覚を有する人は
近くて遠い存在だ
忙殺の鎖を解き放ち
悠久の存在になる事を夢見て
脳のリミッターを外した私は
命のリミットを数え始めた