40歳自営業、痔瘻になる #1 入院初日 |もう帰りたい
先に伝えることがある。
これを書いたのは昨日だが、まとめて公開設定をかけようとしているのは2日目の朝で、手術3時間前である。
怖くて仕方がない。
術後は絶対安静で病床から這い出ることもできないとのこと。
這い寄るといえばコレだし今まさにワイのSAN値もピンチである。
朝、入院準備
さて、メタ的な話はそれまでにして入院日当日の動きをさらっていこう。
前夜午前3時まで某現場の撮影業務をしていたため、準備はいつもギリギリである。8時に小学校に行ったムッスメからは「じゃ、頑張っといで」と言われながら送り出した。当然、お尻の穴の病気であることは熟知している。
なお、入院前夜は仕事をしていたが、その前日には
さらにその前日まで
天国から地獄へのローラーコースターだ。青年経済人は忙しい。貧乏暇なし。いったいヒマな奴とはどんな生活を送っているのか。
前回のセルフ記事ではあれどこれを参考に入院グッズをまとめる。
荷物の一番上にタオルケットをたたみ、セルフ出荷準備は完了。
なお、お昼は食べてきてくださいとのことだったのでシャバのラスメシはお蕎麦にした。
そこらの青年経済人は立派な蕎麦屋で天ざるとか優雅に啜るんだろうがそんなの関係無ぇ、安い、近い、うまい、それで十分行く理由になる。
入獄アルカトラズ
月曜のお昼時、世間は平常運転だ。今回の入院先も車通りの多い国道に面しているため、そこかしこに人の営みの息吹を感じる。
さよなら三角、またきて四角、四角はベッド、ベッドは固い、固いは態度、態度は怖い、怖いは手術、手術は明日・・・
人気の少ない1階ロビーを経てまずはナースステーションへ。
入院手続きをしていると、すぐ近くでナースコールが鳴った。
「はいどうしましたー?」
「あそうですかー、辛いですか?カテーテル入れましょうか」
ファッ!!!!!?????
「わかりました、看護師向かいますねー」
今カテーテルって言ったよね。カテーテルって。
入院患者がありがちなトラブルに対してナチュラルにカテーテル出てくるような、そんなシステムなのねここ。
凍り付いたワイのツラをみて付き添いのワイフがニタニタしていたのが印象的だった。
受付中のときはそれくらいしか記憶がない。
寝床づくりと問診
カテーテルは絶対に今回の入院で避けたい拘束具である。
それにしか意識がいっていないせいか、病室への案内もあまり覚えていない。同室の年配男性が自己紹介をしてきたので適当に合わせておいたが、「三田健太です!40歳、痔瘻で入院しました!明日手術です!」
「あぁ痔ですか、奇遇ですね私もなんですよ」
当たり前だろ、こんなお寒い会話したり名刺交換したりすんのかっての。
とはいえ同室患者との関係性は入院ライフの中でも優先順位の高い対策事項だとワイフから聞いた。愛想はよくしておこう。
パーソナルスペースをまとめる。悔しいが前回のである程度慣れてる。
これがなけりゃ始まらない。もし死んだら棺に入れてくれ。
書類はいわゆる入院中の生活概要をまとめたもので、
起床6:30 / 朝食8:00 / 回診9:00 / 昼食12:00 / 夕食18:00 / 消灯22:00
だとか今日はこのあと心電図とレントゲンの検査だとか、そういったことが書かれていた。
気になる点とすれば
要は26日術後は絶対安静ってこった。仕方がない寝てればええんじゃろ
んで、次の行。
□排尿は尿管が入ります
□排尿は尿器を使用します
これどっちかにチェック入るやつだよね?聞かされてないけど選べるんだよね?尿瓶でお願いします!尿瓶で!カテーテルはイヤ!なんか怖いから絶対嫌!!!!!
15分後
「三田さんは腰椎麻酔なのでカテーテルになります。抜くとき違和感ありますが我慢してください」
「ハイ…」
メシ・・・意外とやるじゃん
絶望とともにレントゲンと心電図の検査が終わる。心電図なんて波形がちゃんと動いていたかどうかも危うい。
あぁ、ついにこの身体に異物が入るのか・・・
ピアスだって開けたことないのに!!お尻の穴にオモチャは・・・ちょっとだけあるけどさ、それはいいだろ別に今回のともたぶん関係ないし!
というわけでメシだ。期待してなかったけど。
粥(この夕食以降手術までは絶食のため?)
きのこソースのハンバーグ
にんじんしいたけごぼうのたまごとじ
きのこアスパラ炒め
ワカメの味噌汁
何かに気づいた。
そう、キノコだらけである。そしてワカメ。これは食物繊維を相当量叩きこもうという献立である。病院食は意図が分かりやすい。よいではないか。食ってウンコにしてやるずえ!!!!
そして、前回の病院よりも、うまかった。
これならまぁまぁ、不満は無いなっていう水準には達していた。
ところでこの病院は糖尿系ではないため、差し入れや間食が認められている。1Fの売店ではお菓子も打っていたし、自販機では水と茶とコーヒー以外のものも普通に並んでいる。
この辺は後日写真つきで院内レポをしようと思う。
明日への扉(ドライブをAPに)
ネトフリでアカギを見ながら眠りについた。
思い出す糖尿入院の初日。寂しさで零れ落ちた涙、今宵は動かなかった。
入院に対する慣れなのか、恐怖でそれどころではないのか。
タオルケットは、今日も変わらず優しく包み込んでいてくれた。
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