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あなた、普通じゃありません。。

前回から、20年は経つだろう。中学生の時に教師から言われたことと、同じ言葉を、今日再び言われてしまう。。笑

私のアトリエに、服のお仕事とは異なる理由で不動産ファンドの方が来る。ある案件のことで、まぁ私がお断りするのを分かって来ているのだが、それでも来る。断ってもまた来る笑。多分とんでもないエリートビジネスマンというヤツだ笑。こういう方は例外なくご自分の時間の使い方には、特にシビアなはずなのに、また来る。

本物の営業というのは、商品を売っているのではなく自分を売っている。。極小ビジネスの私でもそれくらいは思い当たる節がある。エスキモーに氷売ってこいとか、断られてからが営業だ!とか、そういう世界だ。

私は100%先方の希望には応えないのだが、実はその方も絶対に無理だと知っていた。なのに、なんでまた来るんですか?と訊くと・・・

「最初にお会いした時に、身に着けているもののブランドをすべて言い当て          られた時の衝撃がまだ癒えていないので・・」

「・・そんなことが、また来る理由ですか? 何度も断っているのに?」

「正直、仕事の件では諦めています。でも、なにか面白そうなので・・」

「なんですか? 面白そうって。。あれは、英国好きと伺ったので、日本で買える英国関連の良品を言ってみただけです。スーツは TAILOR & CUTTER と一発で分かりましたけど、シャツとネクタイと靴は、あてずっぽうです笑」

「でも、すべて当てられた。」

「だから、なんなんです?」

「だから、この人普通じゃないなって・・」

「この世界の人間なら普通です!」

「・・・実は、あなたの客になりたいのです。。」

「お断りします。1年先までの予約しか受けておりませんが既に一杯です」

「!!」

「お仕事柄、断られるのに慣れているんじゃありませんでしたっけ?。。」

「・・・・・」

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この方は、しばらくの間をあけて、また来ると思いますが、また断ります。   信頼とは時間のかかるものですね。。笑

*タイトル画像は THE RAKEに 掲載「TAILOR & CUTTER」のスーツ。  英国で修業された日本の方のブランドです。すばらしいお仕事。。      普通ではありません。笑

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