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マネーフォワードとフリーのビジネスモデルを比較【結論、似て非なるもの】

「フィンテック(Fintech)銘柄」「お金の管理にフォーカスしたビジネス」「SaaSサービス」「同時期創業」など重なる部分が多い2社。

色々と比較をしてみるとビジネスで競合になっているのはごく一部というのが分かります。2社の有価証券報告書に記載してある内容をパッと比較できるように要約・サマリーしています。詳しく知りたい・読み込みたい方は各社の有価証券報告書を参照ください。

株式会社マネーフォワード:有価証券報告書_第9期
フリー株式会社:有価証券報告書_第8期

結論からまとめると、マネーフォワードとフリーは似て非なる企業です。
・マネーフォワードとフリーはド競業ではない
・サービスの思想が違う
・顧客層はマネーフォワードは「個人」、フリーは「法人」がメイン
※ただしマネーフォワードのBusinessドメインは被りがある

マネーフォワードとフリーを比較した7つの項目

①業績と利益
②チャーンレート
③創業からの沿革
④経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
 4-1.会社の経営方針
 4-2.経営環境
 4-3.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
 4-4.事業環境に関する事項
 4-5.業績変動等に関する事項
 4-6.法的規制等に関する事項
 4-7.組織体制、内部管理体制等に関する事項
 4-8.その他
⑤役員プロフィール
⑥役員数と役員報酬
⑦従業員状況
 7-1.従業員数(人)
 7-2.平均年齢(歳)
 7-3.平均勤続年数(年)
 7-4.平均年間給与(円)

マネーフォワードとフリーの業績比較

マネーフォワードの業績推移

フリーの業績推移

マネーフォワードとフリーの業績を比較してみました。

SaaSサービスは、サブスクリプション方式でユーザーに提供し、継続して利用されることで収益が積み上がるストック型の収益モデルです。投資期間が長くなりやすく、現状2社とも経常損失になっています。

ただし、チャーンレートが低く保たれれば必然とストックになる顧客が増え続け、損益分岐を超えれば利益を生み続ける構造。

有価証券報告書にも記載がありますが、両社とも現状は「投資期間」と位置付けているため、経常損失は想定内の進捗。

チャーンレート比較

マネーフォワードとフリーのチャーンレート比較

マネーフォワードとフリーのチャーンレートの比較です。

同じ領域での比較をするためにBtoB向けのサービスで比較しています。マネーフォワードのチャーンレートが2019年以前のものがIR資料に出ておらず直近だけになっていますが、総じてSMBのチャーンレート平均よりも低い数値になっています。

>>>チャーンレートの平均について書かれている記事


決算資料から引用するマネーフォワードのチャーンレート

マネーフォワードのチャーンレート-1024x709

決算資料から引用するフリーのチャーンレート

フリーのチャーンレート-1024x575

チャーンレートを低くするための施策として、マネーフォワードは「サービスの改善」「カスタマーサポートの充実」、フリーは「UI/UXの改善」「既存機能の強化」「カスタマーサクセスの強化」に注力しているとのこと。

SaaSサービスはチャーンレートの低さが今後の業績にインパクトをしていくので一定の低さを保つ施策が大切になってきます。

創業からの沿革比較

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マネーフォワードとフリーは創業年が同じ2012年に設立されています。

マネーフォワードは一貫として「個人のお金の管理」にフォーカスするための事業展開を行っています。お金にフォーカスしていくと「個人のお金管理」の延長線上に「会社のお金管理」が存在しています。そのため、時系列の通り、徐々に「会社のお金管理」に入り込んでいったという印象があります。

フリーについては創業から「会社のお金管理」だけにフォーカスして事業展開をしてます。お金の管理にかかわる業務についてはじわじわ横展開をしてラインナップを増やしています。そして、面白いのが2019年から展開している「アプリケーションプラットフォーム」という考え方。「会社のお金の管理」を軸にその他の業務に必要なサービスはAPI等で繋げていくという考え方です。

この沿革だけを見ても、マネーフォワードとフリーの事業思想が全く違ったものというのがわかります。

経営方針、経営環境及び対処すべき課題の比較

有価証券報告書に記載のある経営方針などをサマリーでまとめました。ポイント、ポイントで2社の思想がにじみ出ています。

マネーフォワードはアプリプラットフォーマーとして、フリーは業務クラウドサービサーとしての表記が見て取れます。

・・・・・。

もっと詳しくは以下のメディアに

マネーフォワードとフリーのビジネスモデルを比較【結論、似て非なるもの】

こちらでは、以下をまとめています。
●経営方針、経営環境及び対処すべき課題の比較
●各社の役員プロフィール
●役員数と役員報酬比較
●従業員状況の比較

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