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その怖がっている子どもを、安心させてあげること。(初対面で大物と打ち解けるためのコツ)


私の裏の顔を知る女性からは、時々こんなことを言われる。

「つかふる、よくそんな人たちと普通に会話できるね。私だったら何喋っていいか全然わかんないよ」

“そんな人たち”というのは、いわゆる偉い人たちのことだ。
例えば化石みたいな日本企業の役員だったり、小さいけどイケイケな組織のCEOだったり、大学教授だったり、わりと有名な作家だったり、医者だったり弁護士だったりする。

とにかくある程度金があって、社会的な成功を収めている人たちのことだ。

「そういう人と、あなたはどうして自然に、楽しく会話ができるの?」

と、彼女たちは不思議に思っているわけである。

その疑問はつまり、“つかふるは彼の存在とは釣り合っていないのに”なぜ対等なやり取りができるの?ということでもあり、よく考えたら結構失礼な疑問でもあるのだが、それはまあ置いておこう。

***

彼女たちの質問に結論から答えると、

「その人についているラベルでなく、その人の中身に興味を向けているから」

そして、

「同じ土俵に立とうとしないで、私の土俵で勝負をするから」

ということになるだろうか。

つまりどういうことか。

美人に対して「あなたは美人ですね」と褒めるのが悪手であるのと同様に、
金持ちや社会的地位のある人に向かって「あなたは稼ぎがあってすごいですね」とか「そんな有名企業の偉い人なんですねかっこいい!」とか言うのは、ただその人との間に無機質な距離を作るだけであって、褒め言葉にも何もならない。

「私なんて…」「私とは大違い!」と自分を下げてその人を持ち上げるなんてもっての外。

言われた方も気まずいし一瞬で場が白けてしまう。そんなふうに自虐的に降伏された時点で、この人とは同じ目線では話せないな、仲良くなれそうにないなと"除外"されてしまう。

こういう一手は相手に余計なフォロー(「いやいやそんな…」とか「そんなことないですよ」とか)を強いるだけであり、相手のことを全く考えていない。

また、どんな人かも知らないのに、その人についているラベル(有名企業の社長、金持ち、有名人、社会的地位が高い)だけを見て、その人の中身を見ようともしていない。

これはハッキリ言って、最悪かつ超自分勝手なコミュニケーションだと言えるだろう。

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