お前が死んだら代わりなんていないだろうが(3/24の日記)
まだエヴァの話するのか?と言われそうだが、先日の庵野監督密着プロフェッショナルの流儀でまだまだ離れられなくなった人も多いのではないだろうか。
俺は観てない。家にテレビが無いから。
(でも先日書いた感想の一連のやつが全部恥ずかしくなってくるようなネタバラシ感ある番組だったっぽい。じゃあ余計に観ないぞ!)
前段とはあんまり関係ないが、ちょっと前に「ゴルシがめちゃくちゃ話題になったからこれからの木端のソシャゲにはゴルシみたいな支離滅裂なこと言うキャラが増える」みたいなツイートが流れてきた。
俺はウマ娘をプレイしていないのでゴルシことゴールドシップちゃん(馬)のことをよく知らんが、首領パッチみたいな言動をするらしい。
ほんとだ。
「今ああいうキャラが売れるからゴルシみたいなのを出せ!」みたいなことを言われてゲームシナリオに組み込むのもキャラメイクするのも死ぬほど大変な気がするけど。
今あのタイプが萌える!の旗の元に様々なゲーム、アニメ、ラノベ、その他諸々大なり小なり集まってくるのはオタク・トレンドあるあるだが、綾波タイプが旗頭だった時代からゼロ年代の終わりくらいまでは、わりと長くクール系ヒロイン、所謂「クーデレ」が台頭していたような気がする。
俺はクーデレがめちゃくちゃ好きだった。
俺が初めて好きになったアニメの美少女キャラクターは頂の座ヘカテーなのだということ。
……書いておいてなんだが、もう上記の文章の中には結構いろいろ間違いがあり、まず「クーデレ」は「最初はクールでそっけない態度けどだんだんストーリーが進むとデレデレしてくるのが魅力」「周囲にはクールに振る舞うが意中の相手にだけはデレデレ」とかの要素を内包する属性だが、「ツンデレ」からの派生語なので、「ツンデレ」がインターネットで使用され始めたのが2002年頃であることを考えると、綾波レイを総大将にしておくのは違和感がある。
綾波レイが巻き起こしたのはクール系ヒロインのブームであり、「クーデレ」はそれらを、ツンデレの文脈(いつもはツンツンしてるけど2人きりだとデレデレになる、等)を通過したあとその式に則って再定義した語になる。
Venomをメタルパンクと呼ぶのはちょっとおかしい、みたいな話だ。(わかるのかその例えで)
第2に、綾波レイは語彙が少なく感情の出し方が異様にヘタクソな上に人間ではないだけで、別にクールではない。
これを言い出すとかなりのキャラがクーデレの枠から出ていっちゃうというか、なんかクーデレの枠に入れられてる子って結構ロボ娘愛的な文脈(そもそも感情がないがストーリーが進むにつれて徐々にそれらが芽生えていく)を通ってることが多くて、綾波レイじゃなくても長門有希だってヒューマノイドインターフェースだし御坂妹も欠陥クローンだし金色の闇も人外のスペース殺し屋だしという話になってくる。
感情の機微について赤ん坊並みなのとクールなのはだいぶ差があるような気がするんだが、この辺が曖昧なのがクーデレ界だ(そんなものはないが)。
最初に世に通ずるクーデレの定義については書いたものの、あの定義にちゃんと則るならば両儀式とか戦場ヶ原ひたぎとかミカサ・アッカーマンさんとかの、表面上クールだけど内面に滾るものを持ってる子ばっかりになってきちゃうのでそれもまた何か違うような、それはそれで別の属性好みなのではないかという感じがある。
なんかそうなるとゼロ使のタバサあたりのバランスがいい塩梅なのかしらという気もするな。
クーデレという言葉がほぼ死語になっているのが少し寂しいなと思って色々考えていたんだが、どうもこの属性名、ツンデレの定義に引き摺られて成立したせいで代表的なクーデレのキャラとされる子たちからなぜか離れた定義になっていて、そもそも括り自体がよくわからん感じっぽい。
無表情で訥々と喋る静かな子はクーデレ、みたいな大雑把なイメージがあり、そこの括りに入っているとされるキャラと「クーデレ」の語の定義部分を見るとちょっと違う解説が書いてある、みたいな。
グダグダと何が言いたいんかというと、序・破の綾波はクーデレ的に再解釈された現代アップデートがなされているので正しくクーデレ的にかわいいしぽかぽかするよねということ。
お前に代わりはいないもの。
返しなさい。返しなさい早く!
でも破の綾波観たときは「メチャクチャにかわいい!でも『キッズのオタクはこういうのが好きだろうからお出ししました』って言われてるみたいでちょっと悔しい!!」と思っていた。
実際子供だったけども。