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VRの教育現場への活用~なぜ我々は、3Dスキャンをするのか 最新技術を次世代へ〜

ワールドスキャンプロジェクト(WSP)がドローンを使って3Dスキャンしたデータは、映像化されたのち、さまざまに活用されています。そのひとつが次世代の教育システムとして国内外で広く使用されている「3D DIVER」。世界遺産や歴史的建造物などをVRで見て学ぶことができる画期的なツールです。


デジタル映像化することで、遺産を守ることの大切さを周知

新型コロナウイルス感染拡大時には、全国の中学・高校で修学旅行の中止が相次ぎました。修学旅行に代わる学びができないかというご依頼を受け、WSPでは2021年に東京都立大江戸高校でVRやドローンを用いた特別授業を実施。その一環として、修学旅行で行く予定だった沖縄をVRで体験する「3次元バーチャル修学旅行」を提供いたしました。

当日のニュース番組(クリックすると動画サイトが開きます)
海の中に沈んだ船や、泳ぐ魚が映し出され、歓声をあげる生徒も


2023年には、弊社CTO市川が水海道第一高等学校に出向き、「ドローンを使ったデジタル考古学」の講演を行いました。約20分の講演では、映像クリエイターとしてこの世界に踏み込んだ市川が、世界各地の遺跡を調査した様子を、実際に撮影したデータとともに紹介。ペルー政府の依頼を受けて調査したアマゾナス州南部のチャチャポヤス地方で、高くそびえる崖の上にあるミイラの撮影に成功した事例をはじめ、エジプト政府による特別許可を得て実施したピラミッドにおける調査など、普段人の目に触れることのない登頂禁止区域なども撮影も可能となることをお伝えしました。

水海道第一高等学校の皆さん
ピラミッド計測においても、最新技術であるドローンが使われている

ドローンで撮影したデータを複数枚組み合わせ、3D化することをフォトグラメトリーといいますが、そういった技術は調査に役立てられるだけでなく、歴史的建造物の復元にも一役買っています。データでは建物の長さなどを細かく割り出せるため、精巧な図面を起こすことが可能。戦争によって破壊された古代パルミラ遺跡(シリア)の凱旋門のレプリカや、火災により焼失し、2024年を目途に完成を目指しているノートルダム大聖堂(フランス)の修復にも フォトグラメトリーが役立っています。

2019年に焼失し現在修復作業が進む首里城(首里城)にける、細かな彫刻や特殊な色の瓦などの繊細な意匠の復元にも、フォトグラメトリーは有効な手法です。

3Dスキャンデータを活用して、ノートルダム大聖堂のステンドグラスを修復
3D技術の意義を伝える

講演の後には実際にゴーグルをつけて映像をご体験いただき、生徒さんからは質問を頂戴しました。


Q:男子生徒さん「映像とかを作る際に 気をつけていることとかもしくはボツとかになった場所とかってあります?」

A:市川「酔わせないことと、飽きさせないことが大事。ボツになってたデータはたくさんあります。ただ撮影しているわけではなくて小さな異物なども撮影しています。たくさんのデータがある中で、皆さんに飽きさせないような構成のものに編集しています」


Q:女子生徒さん「面白いって思うことと、辛いって思うことは?」

A:市川「ドローン使うと、普段は目にすることのない場所を見ることができるんですよ。例えばこの校舎の屋上だったり自分の家の屋根だったり、ドローンを使ったら簡単に見えるんですよね。嫌なことといえば、ドローンを飛ばしていると落としてしまうことも多々あること。もう落ちるもんだと考えてやっています」


熱心に質問する生徒の皆さん

講演の様子はこちらの動画をご覧ください。


このように、3Dスキャンデータを映像化することで、世界中の遺産がミュージアムや自宅でも、気軽に見られることが可能になるのが、フォトグラメトリーの魅力。ドローンを使って、国内外の歴史的な遺跡や遺産をフォトグラメトリ―化する活動を続けるワールドスキャンプロジェクトでは、これからも貴重なデータを後世に残すとともに、遺産を守ることの重要性をお伝えしてまいります。

ワールドスキャンプロジェクトのフォトグラメトリ技術については、こちらの動画もご覧ください。

この活動に興味を持った方は、ワールドスキャンプロジェクトの活動をフォローし、応援してください。

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