リラックマに教えてあげよう!
町のいたる所から
クリスマスソングの メロディーが聴かれるようになりました。
日没が早くなったこと、また、行き交う人々の表情の中にも
クリスマスの近いことが感じられるこの頃。
とりわけ、綺麗に飾り付けられた クリスマスツリーを見るにつけ
なんてロマンチックな風景だろうと、熱い溜息をついてしまいます。
きっと今頃は、玩具屋さんも、ケーキ屋さんも、準備に大忙し。
姫路駅周辺の、色とりどりな ショーウィンドウに目をやれば
ブーケで飾られたガラスの向こう側に、もうひとりの自分。
まるで本物の自分以上に、ニッコリ微笑んでいました。
もしも自分が玩具屋さんだったら、町じゅうをツリーで飾ってみせるのに。
そして銀河のような まぶしい ツリーの灯りを世界じゅうに。
ケーキ屋さんも 乙(おつ)なもの。
いちごも アイスも プリンも、好きなだけ食べてよさそうだから。
ところで、サンタクロースが本当にいるのかどうか
わが家の近所の悪友たちに質問したところ
『そんなの、いるわけにゃいニャ』 と
アニメで有名な猫の小鉄と、ケロロ軍曹(蛙でちゅ…)が
ペロペロキャンディを、なめなめしながら答えてくれました。
同じ質問を、家の路地裏の やんちゃ犬たちに浴びせたところ
あるワン公は、ロダンの彫刻の真似をしながら
このように申しておりました。
『わんわんわん、うむうむ、これは大変むずかしいワン』——と。
でも、たまたま通りかかった”赤鼻のトナカイ”さんが教えてくれたのです。
『サンタさんは、おりまっせ!』『毎年クリスマスのイブになったらな!』
『わてが、世界中の子供たちの家を案内しとるんや!』 と。
なぜか関西弁のトナカイさん。
じきじきに、おっしゃるので納得しないわけにはいきません。
本当に絶対に、サンタさんは居るんだそうです。
煙突の無い子供の家にだって、サンタさんは
あたたかい素敵なプレゼントを置いてってくださるそうな。
『そやから、あんさんも良い子にしとるんやで、チュウチュウ…』 と
いつのまにやら僕のすぐ横で、第九の合唱の練習をする
ミッキー(ねずみさん)の仲間たち。
それから、キティちゃんや、ウサ公のミッフィーたちも
ニコニコ顔で、相槌(あいづち)を打ってくれた。
わが家で親分のように居座っている、リラックマたちにも
さっそく教えてあげようと思います。
『サンタさんが来てくれるから、良い子にしてでね』 と。
もういくつ寝るとクリスマスですね。 そしてお正月も近い。
いつから我が家の親分になったのか知りませんが
リラックマがいれば、冬の寒さなんか、吹っ飛んでしまうのです。