Ecuador→Mexico
2009.September
全てが素朴で何もないのだけど、なんでもあると感じさせてくれたペルーアマゾンからバスで長時間かけて、リマへ戻った。
2週間ほどのアマゾンでの時間だったが、本当に濃厚な時間を過ごさせてもらった。
リマではサンフランシスコホテルで数日過ごした。アマゾンへ行く前に一緒に過ごしていた友達も何人か残っていたので楽しかった。
夜はよくコンちゃんがアコースティックギターで優しい歌を絶妙に弾いてくれた。
ぼくらは大好きなセビッチェ(数種類の魚介類を茹でてレモンや塩で味付けした中南米でよく見かける食べ物)を食べに行った。セビッチェうまい!!!しかも安い!!!
数日してぼくらは超長距離バスでエクアドルのキトーまで向かった。
なんで超長距離かというと、なんとこのバス、チリからコロンビアまで5日間走っていくやつなのだ。
いやーーー、あれは長かったなーーーー!!!
なんと2泊3日バス移動。。。
一緒に乗ったお客さんがエクアドルやコロンビアへ久々に帰る黒人が多かったのでバスはお祭り騒ぎだった。いやーーー、すげーーっす!彼らのテンション。まーーーじで!てかうるさいっしょ、彼ら!
みんなチリに出稼ぎにいっていたのでかなり久々の帰国らしく、すごかった!
ラテンの人らの陽気さとエネルギーはいつもすごかったし、大好きだけど、更に久々の帰郷が重なっちゃったからバスの中で、飲むわ、歌うわ、踊っちゃうわで、昼も夜も、ていうか朝も朝でノリノリだったなーーー。みんなずーーーっと大騒ぎしてるか、寝てるかだったね。
いやーーー、恐るべしですな、南米。(笑)
まあ、そのおかげもあってあんまり退屈せずにいい感じでキトーに到着。
3ヶ月前に滞在したところに戻ってくるのは知らない町に行くのと違って落ち着くもんだ。以前よりもキトーの町が親しみを感じる。もう3ヶ月も経ったのかー。。。
キトーから3日後にはメキシコへ飛ぶことになっている。
ぼくらの旅もいよいよ残すところあとわずかなんだなーーー。。。
メキシコではメキシコ人の仲間たちの家に数日遊びに行ってから、絵描きのショウゴという友達に会う予定。
その連絡をつけたりしながら長旅の疲れを癒した。
翌朝、キトーの旅人宿スクレのロビーで本を読んでいると後から、ゆういちろうくーーん!と声がする。振り返るとグアテマラのサンペドロで遊んでいた馬くんが立っていた。
おーーー!馬くんじゃーーん!ひさしぶりーーー!!!とぼくらは俄然テンションが上がり今までの旅について勢いよく話し合いまくった。
馬くんはグアテマラからコスタリカに下り、中米を旅してパナマから船でコロンビアに入り、コロンビアのボゴタで金を強盗に盗られちゃったのでしばらくボゴタに滞在することになり、ようやく最近エクアドルに到着したところだった。
まあ、お互い色々ありますなーーー!!! ま、元気な体がありゃあ大丈夫!!!
今度は気をつけようぜーーーーー!!!
馬くんと一緒に近くの大きな市場で新鮮な魚介類をたっぷり買いこんでうまいスープを作った。いやーーー、キトーの市場もいい!!カニも売ってるし、フルーツとか種類ハンパじゃないっす。大好きなパパイヤはもちろん買ったけど、エクアドルっつったらバナナでしょー。バナナだけで6種類くらいあったよ。どれもうまい!そして何もかもが大分お財布に優しい。。。日本にも赤い皮のバナナあったらいいのになーーー。うまいんだよなーー、あれが!!!
キトーの新市街にも行ってみた。前回はスクレがある旧市街しか動いたこと無かったけど、新市街もなかなか良かった。まあ、観光客向けな感じなんだけど、結構いい感じのお店も多いし、旧市街と違って安全そうで、あそこなら女の子一人でもきっと安心だね。旧市街の夜とか結構怪しいムードも漂ってるからねー。
メキシコへ行く前にお土産にエクアドルコーヒーを買って、馬くんとハグして空港へ向かった。
空港で飛行機を待っていると、アナウンスでぼくの名前を呼んでいる。なんですか???とスッチーに聞くとどうやらぼくのバックパックの中身を点検したいそうだ。ま、汚ねえからしょうがねえかー、と思いつつ、やましい事もないので見せてやった。オリャって。
ちょうど、メキシコの新型インフルエンザ騒ぎの真っ只中なのでみんなマスクしていて、荷物をチェックしている職員が、『この時期にメキシコへ行って怖くないのかい?』と聞いてきた。別に怖くねーよーーーだっ!
チェックを終え、飛行機に乗り、ぼくらはメキシコシティへ向かった。
D.F(メキシコシティ)へ着いたのは夜11時過ぎ。
友人のグッティに電話して住所を確認してタクシーを探した。
しかし、D.Fの空港から出ているタクシーはどれも結構高くって、ぼくらの予算に合わない。ま、安全に到着できるんだろうけど、ちょっと気が進まず、ぼくらは空港の外で流しを捕まえることにした。
空港を出ようとウロチョロしているとおっちゃんが寄ってきた。『何を探しているんだ?』『タクシーが高いから空港の外で探したいんだ。』『OK!おれについて来い!!!』
いかにも怪しい。けど、とりあえず値段を聞くのはタダだし、着いていってみた。
空港の外に並んでいるタクシーがズラリ。そこでおっちゃんが運ちゃんと話し始め、ぼくらに行き先を聞くと、思った通りメチャメチャな金額を言ってきた。
ぼくらは断って、足早に他のタクシーを探しに違う道を探し、タクシーを発見した。
行き先を告げ、値段を聞いてみると想定内の金額(800円くらい。最初のタクシーは5000円くらい。)だったので、お願いすることにした。
やっぱりタクシーは流しに限る。これはアジアでもどこでもそうだが、タクシーが観光客を相手に待ち構えているところは10中8,9ボッタクられる。面倒だけど流しを捕まえよう。
けど、女の子だけだとちょっと止めておいたほうが良いかもしんない。
久々のD.Fの町並み。D.Fは大都会だけど、結構好き。メキシコ人の仲間と一緒に動いてたからだろうけど、すっげえ面白い街なんだよね!!!
なんて言っても簡単に食べれるメキシコ料理の屋台が超充実してんのがいい。メキシコ料理メチャうまいからねーーー!!! ぼくの中ではタイ料理以来のメロメロな出会い。
あと、サブカルチャーもかなり面白い。
やっぱり新しいものと古いもの、ハイテクと土っぽさがしっかりと両方あって、それがいい具合に混ざり合っている部分もあり、他のラテンアメリカの国々や、また先進国には無いサイッコウに面白い感じになっている。音楽もアートもたくさん溢れてるしね!
人は近いしさ!
グッティの家に着くと、マリアーナ(グッティの元彼女)もいて、ぼくらはマリアーナの家に泊めてもらうことになった。夜遅くにごめんねー!
マリアーナの実家には前回も泊めてもらったことがあって、メキシコ大学で教授をしているファンキーなお母さんがぼくらのことを気に入ってくれているのでぼくらはウェルカムだと言ってくれている。いやーーー、ありがたい。
その夜はすぐに爆睡し、翌朝目覚めると、マリアーナの家の家政婦さんが作ってくれたおいしい家庭料理を頂いた。やっぱ、メキシコ料理はうい!!!
しかも家庭料理は格別!!!
昼間は友達で、マリアーナの従兄弟にあたるピンキーと会う為に二人が通っているメキシコ大学へマリアーナの車で遊びに行った。
この大学はとんでもなくデカい。中南米で最大の大学なんだけど、まさに町みたいだ。
ぼくらはマリアーナの友達のウイチョル族(メキシコ北部の先住民族)の人に会って、彼の手作りのアクセサリーを何点か購入した。
ぼくはウイチョル族のアートが前からかなり気になってたので、その話をマリアーナにしたところ、彼を紹介してくれることになったのだ。やっぱウイチョルのビーズアートは特別カッチョ良いわ!
マリアーナは授業があるので、ぼくらとピンキーはソチミルコという町までバスで行き、ガブリエルと待ち合わせをして、みんなでプルケを飲みに行くことにした。
ぼくもみちも、ていうかみんなプルケが大好きなのだ。
プルケっていうのは、マゲイというサボテン(テキーラやメスカルもこれから出来る。)を発酵させた飲み物で、その菌の作用で酔っ払った感覚になるのだ。でも実はアルコール分は全く無いので、菌によって酔っ払うということになる。酒よりはなんというかフワフワ系、ホッコリ系の効きかな。って言ってもよく分かんないよねーーー。
このプルケは大分昔から庶民の飲み物として愛飲されてきたんだけど、コロナビールの会社がビールをメキシコで流行らせる目的で、徹底的にプルケを撲滅させようとし、今ではプルケリア(プルケ酒場。酒じゃないけど。)はメキシコシティ近郊に数えるほどしか無くなってしまったそうだ。
だからコアなメキシコ人はその話をする時に結構熱くなってくる。メキシコ人自体そういう体制や権力みたいな話になるとアツくなりやすい傾向があるっぽいけどね。
って言いながらみんなビールもガバガバ飲むんだけどね(笑)はは!!
とはいえ、まだまだ昔からのファンは多く、プルケリアへ行くと、グデングデンでベロベロのおっちゃんやおばちゃんが陽気にプルケを煽っている。
ぼくらもグデングデンのおっちゃんたちに負けじとプルケをガバガバ頂いた。
トロみのあるプルケはとてもおいしくって、発酵度合いによって、強めと普通の2種類選べる。それをそのまま頂くもよし、色んなフレーバーで楽しむのもよい。軽くマッコリっぽいと思う。
ぼくはピーナッツ味やグァバ割りが好きで、みちはトマトやセロリ割りがお好み。
デカいジョッキで2杯も飲むと大分出来上がってしまい、帰りはフワフワになる。
久々にガブちゃんとピンキーと飲みながらぼくらの南米旅の話を聞いてもらったり、みんなのメキシコでの話やダブのライブの話(彼らはみんなでダブバンドをやっている)や超アホな話をしている内に、カポエラの練習を終えたグッティとマリアーナやその友達もやってきた。
そしてみんなでまたプルケを注文し閉店までガハガハ楽しく盛り上がった。
その後、ピンキーの家でビールを買い込んでピンキーの兄貴や他にも友達が増えて大騒ぎしつつ、お父さんやお母さんも挨拶に来てくれたりして、メキシコシティの日常を感じながら夜は更けていった。いい夜でした。
翌日はマリアーナの買い物にグッティと付き合ってから、マリアーナの家でパーティー。
マリアーナにぼくらのこれからの目的地であるウイチョル族の聖地の話を聞いた。
彼女はウイチョルの文化に魅了され、とても大切にしていて、3年に一度、必ず聖地である砂漠を訪れているそうだ。つい、1ヶ月前もウイチョルの聖地と彼らの村へ、祭典に参加するために行っていた。
その貴重な写真を見せてもらいながら、ウイチョル族について色々な話を聞かせてもらった。
彼女が訪れた村はそう簡単には辿りつけない山深い所にあって、村人たちはほとんどスペイン語すら使わないそうだ。
ウイチョル族の中でも、その村は人里離れたところにあり、昔スペインが侵略を始めた頃に、スペインから逃れ、砂漠奥深くの山に辿り着き、そこで村を起こしたまま、現在もほとんど変わらぬ生活をしているので彼らの文化は全く異文化の影響を受けずに今も残っているのだそうだ。
観光客が行くことも容易ではないらしい。
まず、場所を知っている人と行かないと分からないし、たとえ行っても言葉が通じないと何も出来ない。それに村人たちは決してよそ者に対してオープンではないとも言う。
今回メキシコへ来たのは、このウイチョルの聖地を訪ねる目的の為だったので、まさかマリアーナがそんなに彼らの文化に精通しているということに何か縁があるような気がした。
しかし、ぼくらは今回はその村までは行くことが出来ないので、それはいずれマリアーナと一緒に行くことにしよう。
パーティーは遅くまで続き、やっぱりメキシコ人が好きだなーという思いが更に深まった。
翌朝、ぼくらはショウゴと会うためにマリアーナに最寄りの地下鉄駅まで送ってもらい、熱いハグをして再会を誓った。
マリアーナはぼくらのことをとっても大好きだと言ってくれる。ぼくらも超大好きだ。こういうことを照れずに伝えあえる関係ってすげえいいよね。
なんてメキシコ人ていいやつらなんだろう。みんなありがとう。とにかくすっげえ大好き。
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