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【宇】情報戦で墓穴を掘ったウクライナ政府

3月末から4月初めにかけ、西側3国はウクライナに対して戦闘機や戦闘ヘリなどの大規模な軍事供給をしていると明らかになった。

3月末から4月3日にかけ支援表明した国


・4月3日、ポーランドは4機のMig-29戦闘機を供給を発表した。

ポーランドには現在計40機のMig-29戦闘機が配備されており、うち29機は稼働が確認されていない。稼働可能な戦闘機を供給したのか、稼働未確認の4機を供給したのかは明らかになっていない。(稼働未確認の4機を送ったのなら大したもんだ)


・3月末、スロバギアは4機のMig-29とウクライナに供給既にしており、残り13機の戦闘機は今後数週間以内に供給すると述べている。


・4月1日、マケドニアは12機のMi-24戦闘ヘリを供給することを決定。

2001年にウクライナ政府はマケドニアに旧式のヘリを大量に売却しており、その買い戻しを行っているとされる。

マケドニアは以前、ウクライナ政府からSu-25戦闘機も購入しているが、購入後SU-25の飛行は確認されておらず、2022年5月まで稼働不可とされていたが、6月にウクライナのエンジニアが同国で、Su-25の点検と修理を行っていたがことが確認されている。

故に今後、マケドニアはMi-24戦闘ヘリに加え、Su-25戦闘機もウクライナに支援する可能性がある。


軍広報とメディアで異なる情報を出してしまったウクライナ

4月3日、ウクライナ空軍司令官は、既にMig-29戦闘機の3個旅団と、Su-27の2個旅団が同国で配備されていると宣言している。

1個旅団は12機の戦闘機から編成される部隊が3つ。Migなどの戦闘機はパイロットが一機あたり一名なので、計36機の戦闘機と36人のパイロットから構成される。

しかし、ウクライナメディアは72機のMig-29しかないと報道している。(2個旅団のみ)

本来であれば(普通に計算すれば)Mig旅団が3つで108機。Su旅団で72機と、計180機のMigとSuが稼働状態にあると推定するのが妥当であるが

メディアが報道するところによると、その半数以下の戦闘機しか存在していない、または稼働状態にないということになる。

稼働状態にないとは、修理、設備不良、機器の故障などが理由に挙げられるが、要に現状使えない戦闘機。ということだ。

メディアのことを信じるのであれば、Mig旅団が2つしか存在しないということになる。


事実、西側諸国がレオパルドⅡ戦車をウクライナに当初300台以上送る予定だったが、オランダやフィンランドなどからウクライナへ供給されるはずだったレオパルドⅡは稼働不可状態にあるとされ、支援見送りを上記二か国は行っている。

理由としては、戦闘機旅団の不稼働状態と同じ理由で、修理が必要、設備不良、機器の故障などでオランダ、フィンランドは支援を停止している。


この様に、西側諸国からウクライナへ支援される戦闘機、戦闘ヘリ、戦車などの多くは実際のところ稼働が怪しく、実戦投入できないということが多い。

何故、機能しないものを供給するのか?


・我々はウクライナに支援してますよ。と世界に公言し、自国の支援力をアピールするため

・稼働不可の戦闘機などを送り、戦闘機などの廃棄をウクライナに任せる

・支援国の空軍事力、軍事設備インフラがそもそも弱く、機能しないものしか送れない。

情報戦で墓穴を掘ったウクライナ政府


まあ、結局のところウクライナ空軍司令官は「計5旅団を実戦投入できる」と言っているが、実際存在しているのはその半分の2個旅団だ。

空軍当局とメディアが発することが異なるということは、現状のキエフ政権からすれば致命的なミスであろう。

軍広報と、メディアの足並みが揃わず、双方が異なる情報を発信するということは、どちらかが虚偽の情報を発信していることになる。

今回でいえば、軍広報がウクライナ軍の軍議力を誇示するため稼働不可のものを稼働可能と嘘を言ってるようなものだから、軍広報への信頼度がガタ落ちする。

ウクライナ政府、ロシア政府が双方が情報戦でも戦う中、ウクライナメディアとウクライナ軍広報の情報が異なり、軍広報が嘘をついているとなるとウクライナ軍広報を信じていいのか怪しくなってくる。

メディアと軍広報の足並みを揃えるという初歩的なミスをしてしまったのはキエフ政権からすると旅団が目標の数編成されてないことより、打撃かもしれないね。

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