【叙】ISIS過激派、トリュフ採取家を含む15人を殺害。
3月23日、ISISのメンバーにより民間人含む15人が殺害された。
被害にあった地域はシリアのハマ州東部ののサラミヤの町で、犠牲者のうち7人はトリュフ採集者たちで残り8人は地域住民を守る自警団であった。
被害があってから未だサラミヤの住民が40人以上の行方不明となっている。
今月に入ってからシリアの中央地域で少なくとも101人以上がISIS及び過激派により殺害されており、主な被害者はトリュフ採集者、羊飼い、旅行者である。
シリア・アラブ軍とロシア空軍の対応
このような事態を受け、シリア・アラブ軍(SSA)は中央地域に大規模な軍を派遣、同盟国であるロシアはISISが活動しているであろう地域での空爆を再開した。
シリアで続く12年の内戦により、経済危機に直面しているシリア及びシリア周辺国でのトリュフの価格は高騰しており、ISISは宗教的意図で襲撃したのではなく単に強奪を目的として今回の襲撃が起こった模様。
シリア内戦勃発以前よりトリュフ採取を生業にしている人々や、経済的困窮者などは生活のため、シリア砂漠などでトリュフを採取しており、中には過激派の拠点近くのハディア地域などでも採取している。
シリア政府はトリュフ採取家に対し、ISIS活動地域付近での採取は控えるよう警告はしているが、生活のため生業としている人々からしたら止めるに止められない状況であろう。
米国主導有志連合は中央地域に軍をしないのか?
今のところ中央地域で活動している強奪を目的としたISISや過激派に対しての軍展開声明は出していない。
シリア北東部に主な有志連合は当初、対過激派のためシリア国内で組織されたが、最近はイランを牽制しイスラエル軍の活動を支持するような動きが多く、対ISISという当初の名目を忘れている。
だが、有志連合軍がシリア中央地域で活動するとSSAなどと接触してしまい可能性が高く、有志連合、SSA及びロシア空軍、ISIS及び過激派の混戦を避けるため
絵空事ではあるが、SSAと有志連合の共闘とまでとはいかないが両軍の接触を避けるためのコンタクトを行い、各中央地域での治安に努めるべきなのであろう。