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【第2回】ピリ・レイスの地図—なぜ16世紀の地図に南極大陸が描かれていたのか?

はじめに:500年前の地図に刻まれた驚異の事実

1929年、トルコのイスタンブールにあるトプカプ宮殿で、1枚の古地図が発見されました。それが「ピリ・レイスの地図」です。この地図は1513年にオスマン帝国の海軍提督であったピリ・レイスによって作成されましたが、驚くべきことに、当時知られていなかったはずの南極大陸の地形が描かれていたのです。

さらに、この地図に描かれた南極大陸の輪郭は、20世紀に入ってから科学者が氷の下の地形を調査し判明したものと酷似していました。なぜ16世紀の地図に、そんな正確な情報が記されていたのでしょうか?

ピリ・レイスの地図とは?

ピリ・レイスの地図は、羊皮紙に描かれた大航海時代の地図で、次のような特徴があります。

南米大陸が非常に正確に描かれている(当時の技術では困難)
南極大陸が描かれているが、氷に覆われていない状態
ピリ・レイス自身が「古代の地図をもとに作成した」と記述

この地図の不思議な点は、ピリ・レイスが「これは私が直接作ったものではなく、はるか昔の古地図をもとに描き写した」と明記していることです。つまり、この地図の原本は、それよりずっと昔に作られていた可能性があります。

最大の謎:氷に覆われる前の南極大陸が描かれている?

科学者によれば、南極大陸は少なくとも6000年前から厚い氷に覆われていたと考えられています。しかし、ピリ・レイスの地図に描かれている南極大陸の形状は、氷が存在しない状態と一致しているのです。

この事実が意味することは2つしかありません。
1. 南極大陸の氷が現在よりも少なかった時代に、未知の古代文明が存在し、地図を作成した
2. 16世紀以前に、すでに南極大陸を正確に測量する技術を持った文明があった

このどちらも、従来の歴史観では説明できません。

ピリ・レイスの地図はどこから来たのか?

ピリ・レイス自身の記述によると、彼はこの地図を次の情報源から作成したと述べています。
1. アレクサンドリア図書館の失われた地図
2. クリストファー・コロンブスが使用した地図
3. さらに古代の文献(誰が作ったかは不明)

特にアレクサンドリア図書館は、古代ギリシャ・ローマ時代の膨大な知識が蓄積されていた場所です。しかし、図書館は歴史上何度も焼失し、多くの文献が失われました。もしピリ・レイスの地図が、その失われた文献の一部を継承していたとすれば、それは人類が知るはずのなかった超古代の知識だった可能性もあります。

南極大陸の測量は本当に可能だったのか?

仮に南極大陸がかつて氷に覆われていなかったとしても、古代の人々がどのようにして正確な測量を行ったのかは謎のままです。

16世紀以前に精密な地図を作る技術はなかったはず
衛星技術も飛行機もない時代に、南極の形を把握できたのか?
南極大陸が氷に覆われる前の情報を、どうやって取得したのか?

このことから、一部の研究者やオカルト愛好家は、次のような仮説を立てています。
1. 超古代文明説:かつて人類よりも進んだ文明が存在し、正確な地図を作成した。
2. 古代航海者説:今よりもはるかに高度な航海技術を持った古代人が、南極に到達していた。
3. 宇宙人関与説:地球外知的生命体が、過去に地球の測量技術を人類に伝えた。

ピリ・レイスの地図の謎を追う

ピリ・レイスの地図は現在、トルコの博物館に保管されていますが、その全貌は未だに完全には解明されていません

本当に16世紀の技術で作成されたのか?
古代文明が残した地図が元になっているのか?
この地図の元になった「さらに古い地図」はどこにあるのか?

現代の技術をもってしても、この謎を完全に解くことはできていません。もしかすると、未来の考古学的発見によって、この地図の正体が明かされる日が来るかもしれません。

まとめ:ピリ・レイスの地図はオーパーツなのか?

ピリ・レイスの地図は、以下の理由からオーパーツの可能性が高いと言えます。

南極大陸の氷に覆われる前の地形を示している
16世紀の技術では説明がつかないほど正確な地図である
地図の元となった古代の知識が、現代では失われている

一方で、「地図の解釈に誤りがある」「偶然の一致である」とする意見もあり、その真相は未だに議論の的となっています

次回予告:「バグダッド電池」— 古代人は本当に電気を知っていたのか?

ピリ・レイスの地図が「未知の航海技術」に関するオーパーツならば、次に紹介する「バグダッド電池」は「未知の科学技術」を示唆するものです。

なぜ古代メソポタミアの遺跡から、「電池のような構造」を持つ謎の遺物が発見されたのか?
果たして、古代人は電気を利用していたのか?

次回も、歴史に隠された謎に迫ります!

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