石ころを蹴る

今年の2月頃にお仕事で書いた歌詞ですが
ややあって依頼主が爆散したので
ここに供養します
“応援歌”と言うリクエストで書いた詩で
すごくよくある応援歌です

曲名は「石ころを蹴る」です





爪先に当てた石ころは
音を立てて転がっては
確かな物理法則で 僕から距離を取るのだ
そんなのは 理科の授業で教わる
本当に当たり前のことだ
けど
言葉をぶつけた誰かが
おくびにも出さずに笑っては
確かに笑っていたのに 君から距離を取るのも
そんなのは 聞くまでないままに分かる
普通に当たり前のことらしい

そしてあなたは
普通を落としたんだと笑った
だから普通がちょっと分からないらしい
煙に巻くように誤魔化しては
人を傷つけないように息を吐く
僕にはその煙が ちょっとだけ煙たいんだ

生きるのが 上手なんだね
笑うのが 得意なんだね
着飾っても褒められないままで
それでも着飾り続けるんだね
誰も見てすらいなくても
その爪はちょっと綺麗だよ


爪先に当てた石ころが
前を見ずとも前に進むのは
確かな物理法則で 僕がその背を押したからだ
そんなのは 理科の授業で教わる
本当に当たり前のことだ

あの人が君の背を押した
あの人も君の背を押した
あの人だって君の背を押した
あの人すら君の背を押した
だから君は前を見れずに前に進むのだ

生きるのが 下手なんだろう
笑うのが 苦手なんだろう
着飾っても褒められないままで
それでも着飾り続けるんだろう
誰も見てすらいないから
物理法則なんて無視しろよ


みんなが前を向くのだから
君も前を向くのだろう
みんなが下を向かないから
君は前を向くのだろう
だから君が下を向くときは
僕も下を向いてるよ

生きるのが 上手なんだね
笑うのが 得意なんだね
着飾っても褒められないままで
それでも着飾り続けるんだね
それでも
生きるのが 下手だと思うんだろう
笑うのが 苦手だと思うんだろう
着飾っても褒められないままで
それでも着飾り続けるんだろう
誰も見てすらいないなら
前に転がらなくてもいいんだよ
誰かの爪先に当たるまで
ちょっとくらいサボったっていいんだよ
下を向いて歩ければ
落としたものも拾えるよ

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