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2022-2023シーズンで引退した選手Vo.1~スピード系選手~

アルペンスキーワールドカップのシーズンが終了してしばらく経ちましたが、ここで惜しまれながらも引退した選手について語りたいと思います。

2022-2023シーズンは、沢山のスター選手の引退がありました。どの選手も色々なドラマ、シーンを思い出してワールドカップおばさんは涙が出ます・・・。


引退したスピード系の選手たち

  • Beat Feuz(SUI)ベアト・フォイツ(スイス🇨🇭)

  • Matthias Mayer(AUT)マティアス・マイヤー(オーストリア🇦🇹)

  • Mauro CAVIEZEL(SUI)マウロ・カヴィーツェル(スイス🇨🇭)

  • Johan Clarey(FRA)ヨアン・クラレ(フランス🇫🇷)

  • Steven Nyman(USA)スティーブンニーマン(アメリカ🇺🇸)

Beat Feuz(SUI)@feuz87

16 World Cup Victory
59 World Cup podiums
4  Downhill World Cup Title
Gold・Silver・Bronze Olympic medal

ベアト・フォイツ(スイス🇨🇭)は、2022年Beijing Olympic(CHN)北京オリンピック 滑降(ダウンヒル・DH)の金メダリストであり、滑降(ダウンヒル・DH)年間タイトルを4度も獲得している大スター選手。太もも下に手を入れ抱え込むフォイツのジャンプは世界一美しく、速かった!

自身のInstagramでも引退の発表がありました。

日本では技術系種目が注目されがちですが、本場ヨーロッパではスピード系種目がとても人気です。

その中でもダウンヒルの最も難易度が高い伝統コースで開催されるクラシックレースは特に注目され多くの観客が入ります。

選手たちもクラシックレースは特別なレースと位置付けていて、ここで勝つことを目標にしています。

フォイツの引退レースは、そのクラシックレースであるWengen(SUI) ウェンゲンと Kitzbuehel (AUT)キッツビューエルのレースでした。最後まで優勝を狙った攻めの滑りは王者の貫禄たっぷりで、ゴールでたくさんの仲間とファンが見守りました。

ゴール後、待っていた家族とハグ・・・まだ小さなお子さんにキスする顔はやさしいお父さんの顔でした・・・。金メダリストも子供の前ではただのお父さんなんですね。

たくさんのタイトルを獲得していたフォイツでしたが、唯一足りなかったタイトル、オリンピックの金メダルをやっと2022年北京で獲ることが出来て念願叶ったことが、引退の大きな要因だったのかもしれません。35歳での引退でした。

FIS ALPINE公式:ベアト・フォイツの公式記録はこちら

Matthias Mayer (AUT)@matthiasmayer_

11 World Cup Victory
45 World Cup podiums
3 Gold Olympic medal

マティアス・マイヤーの引退は、2022年12月29日 Bormio(ITA)ボルミオでのレースのインスペクション中に突然発表されました。
あまりに突然で、多くのファンが最後のレースを引退レースとして観る心の準備が出来ないままの引退となり、とても驚きました。

自身のInstagram投稿では、年が明けてからの1月2日に発表されていました。

彼は、オリンピックで3大会連続で金メダル獲得という偉業を達成したオーストリアのスター選手、そしてイケメン!

メインスポンサーは、4UNIQA。スキー王国オーストリアでも、限られた超々エリートスキーヤーしか契約出来ない企業です。

ここがメインスポンサーになっているというだけで、オーストリア国内では特別ということ。これだけでも、彼が本物のスター選手であることが分ります。

2014年Sochi Olympic(RUS)ソチオリンピックのダウンヒルで金メダルを獲った時は、なんとワールドカップでの勝利前で、24歳でした。若くてとっても爽やかでしたー♡

2018年Pyeongchang Olympic(KOR)平昌ではスーパー大回転(スーパーG・SG)で金メダル、2022年Beijing Olympic(CHN)北京でもスーパー大回転(スーパーG・SG)で金メダル。北京の滑降(ダウンヒル・DH)では銅メダルも獲得。

とにかくオリンピックという4年に一度の大舞台に強い選手でした。32歳…もっと続けてほしかった!!

FIS ALPINE公式:マティアス・マイヤー引退の記事はこちら

今後の動向が注目される中、2023年6月にオーストリアスピード系チームのコーチ就任のニュースが!第二のキャリアにも期待です!

FIS ALPINE公式:コーチ就任ニュースはこちら
FIS ALPINE公式:マティアス・マイヤー公式記録はこちら

Mauro CAVIEZEL(SUI)@maurocaviezel

1 World Cup Victory
12 World Cup podiums
1  Super G World Cup Title

マウロ・カヴィーツェルは、カヴィーツェル兄弟のお兄さん。いつも弟のジノと一緒にトレーニングしている様子をInstagramにUPしてくれていました。

兄弟でワールドカップトップレーサーなんでさすが。とってもオシャレな兄弟なので、ぜひオフの様子もInstagramでチェックしてみて下さい。

2019-2020シーズンは、優勝が一度もない中でのスーパー大回転(スーパーG・SG)の年間タイトル獲得となりました。優勝がなくても常に上位にいるという、高いレベルで安定した成績でポイント獲得をしてタイトルを手に入れました。
(コロナ禍に入ったこともあり、いくつかのレースはキャンセルされていました。)

2020-2021シーズンでは、Val d'Isere(FRA)ヴァルディゼールのスーパー大回転(スーパーG・SG)で自身初のワールドカップ優勝。Val Gardena-Groeden(ITA)ヴァルガルディナでのスーパー大回転(スーパーG・SG)でも2位と表彰台にのぼり、シーズン序盤から好成績で2年連続の年間タイトルを期待しました。

その後は、怪我に泣かされることになりました。2021年1月のGarmisch-Partenkirchen(GER)ガルミッシュ・パルテンキルヘンでの練習中にクラッシュ。

左膝の外側靱帯損傷、骨打撲、重度の脳震盪を伴う怪我で19ヵ月にわたって戦線離脱。同シーズン中のCortina d'Ampezzo World Championships(ITA)コルティナ・ダンペッツオ世界選手権での復帰を模索しましたが叶いませんでした。

復帰シーズンの2022年序盤、LAKE louise(CAN)レイクルーズでのスーパー大回転(スーパーG・SG)のレースでまたもクラッシュ。

ドクターヘリが出動するほどの大きなクラッシュでした。顔面を雪面に叩きつけるようにクラッシュしたため鼻にも怪我を負って、その痛々しい様子が彼のInstagramに投稿されていました。

その後、復帰を期待していましたが、願い叶わずベアト・フォイツと同じようなタイミングでの引退となりました。スピード系種目は常に危険と隣り合わせ…。今後の生活に支障が出ないことを祈ります。

引退した後の2023年6月、うれしいニュースが!結婚を発表!とっても素敵な写真がInstagramにUPされていました。
次のキャリアでもマウロが幸せでありますように!!

FIS ALPINE公式:マウロ・カヴィーツェルの公式記録はこちら

Johan Clarey(FRA)@yoclarey

246 World Cup Starts
7 Silver World Cup medal
4 Bronze World Cup medal
1 Silver Olympic medal

ヨアン・クラレ、42歳!この歳まで現役でかつトップいれること自体が超人!レジェンド!ワールドカップ初参戦は、2003年です!こんなに長く世界のトップで戦うなんですごいとしか言いようがありません。(語彙力が足りない・・・)

日本で言うところのスキージャンプの葛西選手みたいな感じといったらわかりやすいでしょうか。

2022年Beijing Olympic(CHN)北京オリンピックのダウンヒルでは、銀メダル獲得!
40歳を超えてのオリンピックのメダル獲得は、ほんとに偉業。毎シーズンどれほどの辛いトレーニングに励んでいたのか・・・。想像するだけで、恐ろしいですね。

2022-2023シーズンのダウンヒルでは、Val gardena(ITA)ヴァルガルディナ・Kitzbuehel (AUT)キッツビューエルで2位と最年長記録更新。Courchevel Meribel(FRA)クールシュベル・メリベル世界選手権の最年長優勝を期待するほどでした。(結果は23位でした)

ここ数年、毎年いつまで現役続けてくれるのかな・・・、来年も最年長記録更新してほしいな・・・と思いながら応援していましたが、ついに引退。

たくさんの選手やファンに希望と勇気をくれたレジェンドでした。

FIS ALPINE公式:ヨアン・クラレの公式記録はこちら

Steven Nyman(USA)@steven_nyman

11 World Cup podiums

スティーブン・ニーマン、41歳!長年アメリカチームを引っ張ってきた選手です。アメリカチームの中心、リバー・ラダムスが彼のことを「our daddy(わたしたちのパパ)」と表現するほどに、チームメイトに慕われていた選手です。

引退レースは、久しぶりのワールドカップ開催となった自国アメリカのアスペンでのレースでした。

上下デニムのアメリカンスタイルに、アメリカ国旗を持ってコースの途中の関係者とハグしながらのゴール。ゴール地点には、たくさんのチームメイトや家族、関係者、ファンが待っていて心温まる瞬間でした。

FIS ALPINE公式:スティーブン・ニーマンの公式記録はこちら

おわりに

2022-2023シーズンは、多くのスター選手の引退があって…ファンとしてはとても寂しい気持ちになりました。アスリートにはいつかは訪れるものですが、引退したあとの第二のキャリアも注目していきたいですね。

わたしが把握してる選手を独断と偏見で紹介しましたが、いやいや他にもいるよ!と言う方いたらぜひ教えてください!

今回はスピード系種目の選手を紹介しましたが、次回は技術系種目の選手を紹介してみたいと思います。

トップ選手の引退後、次に来る若手選手にも注目していきたい!
シーズンが始まる前におばさんの推し若手選手を紹介したいな~。気が向いたら書いてみたいと思います。


☆これからも気まぐれにアルペンスキーワールドカップについて記事を書いていきます!マガジンフォロー頂けるとうれしいです!


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