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オーストリアの郷土料理
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ウィンナーシュニッツェル (Wiener Schnitzel)
子牛肉の薄切りにパン粉を付けて揚げたウィーンの名物料理。その歴史には諸説ありますが、1857年頃オーストリアの陸軍元帥ラデツキーによってイタリアからレシピが持ち込まれたのが始まりであるといわれています。
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シュペッククネーデル (Speckknödel)
オーストリア西部、イタリアとの国境付近にあるチロル地方の料理。炒めた玉ねぎとベーコンを一口大にちぎったパンと混ぜ、生地がひとまとまりになるように丸めて茹でた料理です。このパンはもともと古く固くなったパンが使われており、残り物を美味しく食べるための工夫がうかがえます。
ドイツをはじめ、東欧諸国では「クネーデル」(クヌーデル)と呼ばれるだんご状の料理があり、肉料理の付け合わせやスープの具材として、またデザートとして地域によってバリエーション豊かなクネーデルが食されています。
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ボスナ (Bosna)
オーストリア・ザルツブルク市名物のファーストフード。ソーセージや薄くスライスした玉ねぎ、マスタード、カレー粉を白パンに挟んだサンドイッチで、1949年にブルガリア出身のツァンコ・トドロフ氏によって考案されました。
ボスナが生み出されたファーストフード店「バルカン・グリル」は、モーツァルトの生家があることで有名なゲトライデガッセ33番地の路地にあり、今もなお多くの人々で賑わっています。
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ターフェルシュピッツ (Tafelspitz)
オーストリア・ウィーンで親しまれている肉料理。数種類の野菜やスパイス、牛肉をじっくり煮込んで作られるもので、すりおろしたリンゴとホースラディッシュのソース「アプフェルクレン」や、サワークリームにチャイブ (ヒガンバナ科ネギ属のハーブ) が加えられた「チャイブソース」と一緒に食べます。
ターフェルシュピッツは、オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世が特に好んで食べていた料理としても知られています。
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バックヘンドル (Backhendl)
18世紀以来、オーストリア・ウィーンを中心に親しまれている料理。鶏肉に細やかなパン粉をまぶして油で揚げたシンプルな料理です。ビーダーマイヤー時代 (1815年~1848年) には、富の象徴として上流階級の人々の間で親しまれたのだそうです。
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