無題

【追憶の旅エッセイ #34】バンクーバー滞在の舞台だから、宿選びも楽しみたい

宿選びは、人との出会いや経験を左右する。

これは一年目の旅で私が体得した、教訓だ。

オーストラリアの旅の最後を彩ってくれたD宿はもちろん、私に“本当の社交性”というものを見せてくれたナミと密に過ごした宿、ほかにもベッドバグをもらったことも、貯金が尽きたとき旅に連れ出してくれた友人との出会いも、全てはその時選んだ「宿」、から始まっていた。

今回のカナダの目標は大きく「海外生活」ではあったけれど、どうしてもやりたいこともあった。

それはオーロラをこの目で見ること、だった。

そしてオーロラは一年中ずっとあるらしいのだけれど、見えるためには暗さが必要。必然的に日照時間の長い夏より、冬の間がいいという結論に。

そうなるとつまり、バンクーバーでは数ヶ月の滞在予定で、その後オーロラを見て東に移動しよう。と、ここまではなんとなく決まっているプランだった。

数ヶ月の滞在、というのは非常に中途半端で。半年近く滞在するのであればシェアハウスなどを探して住む方が割安だし、より「暮らす」という経験になるだろう。

だからもしいいご縁があってシェアハウスが見つかれば移ってもよし、ただ最初の選択をしくじるとその「ご縁」も影響が出る可能性もある。なので、私はいくつかの宿をインスペクションすることにした。

インスペクションとはつまり下見のこと。

安宿選びに大げさな、とお思いかもしれない。でも宿であっても気に入ったらできるだけ長居したい、という考えもあり宿巡りをすることに。

既出の旅の先輩ミチルさんも泊まったという宿や、シドニーのD宿で出会った右手のないおじさんに聞いていた宿なども含め、5つをチェックした。

いずれにしてもミチルさんのシェアハウスの滞在期限は4日間。
その後はどこかに移らなきゃいけないしね。その後も何度も何度も経験しているけれど、最初に根を張るこの時期が一番タフだな、といつも思う。慣れることはない。

それぞれの宿の感想をメモしたものが手元にあるのだけれど、キッチンが広くてきれいとか。レセプション(受付)の対応がどうだとか、カラフルでポップだとかごちゃっとしているとか廊下狭いとか、印象について色々と書き残されていて、面白い。

結局、私が選んだのはG宿(響きが微妙。苦笑)といい、レセプションがフレンドリーで明るく対応してくれた点が気に入ったようだ。キッチンを見忘れているのにも関わらずそこに決めたということは、当時の私が人の対応を優先順位かなり高めに見ているということがわかる。

ちょっと億劫でも何件か見ておくことをおすすめする。だって何度も言うけれど宿選びはそのまま、少し先の未来を選ぶということに繋がるのだから。

それに何件も見ていると、どんどん見る目や直感が働くようになって来るから損はない。

とにかくG宿には一週間、というウィークリーレート(週払いで割安になる)を支払い予約をしたのだった。

ま、このときの“見る目”は、まだまだ熟練の粋には達してなかったのだけども…。苦笑

◇オーストラリアの宿滞在記より◇


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m i a*旅する自然派ライター|ゆるサステナ旅
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