15.いつもと違う服で
文豪とアルケミストのキャラで30日CPチャレンジ(連続で書くとは言ってない)
史実に基づかないし、文アルに寄せてるかも怪しい、完全個人解釈で好きに書いています。
またCPは日によって変わります。閲覧は自己責任。
本日は花独。
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深夜のバーに情報を取りに行く。国木田にそう言われ、一緒に行くことになった。
最近図書館の何人かが付きまといをされていて、どうにも気になるという報告がいくつか上がっていると司書から聞いた。司書は警備を強固にするため手続きを行っていたが、根本解決には至らないだろう。
本当は司書からは、この件については皆一様に危険が伴う可能性があるため追うのを禁止されては居たのだが。
「独歩。これは恋文と見てるんだが間違いないよな」
「間違いしかねーよ。ちゃんと良く読め」
田山に届いた1通の手紙には、こう書かれている。
『田山花袋様。いつもあなたの事を見ています。
いつも図書館で、一生懸命仕事をしている姿を見ています。
3日前から連日お話されてる女性は彼女でしょうか?付き合ってるんですか?
本日はお忙しそうだったので手紙にしましたが、今度是非お話ししましょう。
空いてる日があれば教えてください。それでは。
今度会ったら名前教えます』
「俺が連日で話してるの司書くらいだし、彼女は居ないし!気があるって事だろ!」
「それでもこんな手紙よこしてくる奴はなしだろ。冷静になれ」
国木田がキッと睨むと、田山はしょぼん…とした表情になる。確かに好意はあるだろう。とはいえ、名前も明かさないこんな手紙につられてノコノコ出て行ったりしたらどうなるか分かったものではない。
田山はため息を1つ付くと、真面目な顔で国木田に向き直した。
「放置はできなくないか?」
田山の言葉に、国木田も言葉に詰まる。確かに、放置はできないのは確かだし、この手紙の内容的に司書に危害が向くかもしれない。だからと言って、田山1人で行かせるわけにもいかず。
「仕方ないな……俺も一緒に行く。1人より2人の方が良いだろ」
「えっ……でも相手は女性だぞ?俺1人でも……」
「そんなこと言って、丸め込まれるのは花袋だぞ。それに、辞めさせるなら手を打つ必要もあるだろ」
国木田はそういうと、独歩さんに任せておけ、とウインクをする。一体何を考えてるのかと思いながらも、ちょっと女の子と2人きりデートが出来たかもなぁと惜しい気持ちが田山からは消えなかった。
そんなやり取りが昼にあり。
田山はシックなスーツ、国木田はリボンにフリルをあしらった、一見女性のようなシルエットのゴシック衣装で現れた。
「何でそんな恰好なんだ独歩!」
「北村に用意してもらったんだよ。ちゃんと作りたいって言われて、新しいのをな」
「くっ……だから可愛いのか……!」
「おっ、花袋も可愛いって思うんなら似合ってるって事だな。まぁ独歩さん何でも似合っちゃうからなー」
「あぁ、本当似合ってるよ。だから、あんま近づくなって。こう……なんか……いい匂いする気がするから……」
田山がそういうと、国木田はこらえきれず吹き出す。特に香水を使用してるわけでもないのにそう感じるのは、恰好が変わっただけで田山が意識してるという事だ。
「まぁそれぐらいで良いだろ。実際俺と付き合ってるって事にして話するんだからさ」
「今の独歩は確かに女の子に見えるけどさ……上手くいくか?」
「やってみるしかないぜ。それに……誤解でも嫌悪が俺に向くなら丁度良いしさ」
誰かに何かが起きるくらいなら、国木田は自分に何か降りかかるほうが色々都合が良いと考えていた。実際、相手の顔を把握し、会話をした後であれば、国木田が一番対策を取りやすくもなるだろう。
ただ、田山は国木田自身に危機が及ぶのは良しとしていない。そういう自己犠牲的な話をされるのは嫌だった。
「丁度良くはないだろ。まぁ、話せばきっとわかってくれるさ!」
「そういう相手なら良いけどねぇ…」
そう言って、2人はおおよそ目星がついてる所へ向かった。田山への付きまといをしている相手の居場所は、追加の手紙から分かっていた。
結局、実際会って付き合ってるとホラを吹いたら、自暴自棄になって暴れたので、結局警察の世話になったし、司書にバレて2人ともお説教を食らったのだった。
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ストーカーのお手紙本文なんて私の脳では作り出せないと画像検索かけたら、太宰先生の手紙とかお出しするGoogleさんはちょっとウィットに富みすぎてませんかね笑。
いやはや、図書館の先生方は表向きに一応なんか、朗読会的な感じで顔出ししてると思っていて、ストーカー被害も……あったりするんじゃないかなぁと思っています。
なんたって、全員、顔が良い。
国木田先生は透谷先生からカワイイの指導とかあるかなと思っていますし、恰好が変わるだけで態度が変わる周囲を面白がるような会話が(少なくとも私の脳内には)ありましたし。
カワイイ恰好の文豪が増えて困惑している花袋先生もいたはずなんですよ!ログイン時の会話にあった気がするんですよ、私の妄想でなければ!笑。
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