フィンランドの教育を体験 omenaこどもワークショップ② レポート 〜ふつうってなんだろう?〜
第2回目のこどもワークショップは2回目のこどもが3人、新しい友達が2人の計5名の子どもたちが参加しました
今回のテーマは「ふつうってなんだろう?」
自己紹介・ルール確認
はじめての友達もいたので自己紹介から始めました。今日はみんなトップバッターは避けたい様子。あみだくじで決めました
今日は好きな動物+なぜその動物が好きか or どんなところが好きかを聞いてみるとCちゃんはパンダの模様が好き、Sちゃんはひよこの小さいところが好き、Sちゃん犬の色々種類がいる中でも耳に特徴があるチワワみたいな犬が好き、Kちゃんは馬に乗ったことがあるし、うまどしだから、Yくんはヘビのかわいいところが好き…などなどそれぞれ話してくれました
それからこのワークショップのルールを再度確認して今日のワークをスタートしました(詳しいルールはレポート①へ)
みんな同じかな?折り紙を使って考えてみよう
1人1枚、好きな色の折り紙を選んだら、誰にも折っているところを見られないようにカフェ内の好きなところに移動します。子どもたちはそれぞれ考えて移動開始!みんな一生懸命隠れていて大人たちはほっこりタイムでした
次は絶対に他の人の折っているところは見ないように、見られないように
「1回折って」「もう一回折って」「最後に1カ所破って」
この3つだけ子どもたちに伝えました
できたら机に戻ってきて、せーの!で見せ合うと
見事にみんなバラバラ!
三角に折った子、四角に折った子、ちぎる場所も大きさもバラバラ
(見学していたお母さんも折り紙ワークに参加すると、親子で同じカタチになっていました!)
折り紙を折るといっても、自分の中では折るといったら三角がふつうでも四角がでしょ!と思う子もいる
今日はそんな自分の中のふつうとみんなのふつうについて考えることがテーマです
サルミアッキは美味しい?
次は、フィンランドのお菓子「サルミアッキ」を紹介
サルミアッキは「世界一〇〇な飴」と言われる飴で、フィンランドのスーパーやコンビニでは普通に売っているとてもポピュラーなお菓子です。
私の出会ったフィンランドの子どもは映画を見ながらパクパク食べていました
フィンランドのお菓子に喜ぶ子どもたち
さてお味は…?
「なにこれー!!??」
「出していい?」
と慌てて口から出してジュースを飲んでいました
(1人、平気な様子で食べていてビックリ!)
口直しにフィンランドのチョコを一つずつ渡すとニッコリ笑顔が戻りました
参加者の方は子どもたちにどんな味だったか、ぜひ聞いてみてください
詳しいサルミアッキの味については
YouTuberのセイキンさんがレポートしています
ワークシート
「今のサルミアッキの味は美味しいと思うのは普通?それとも普通じゃない?」と聞くとどっちでもない?と聞くと「不味すぎる!」「✖️!」
「でも、これはフィンランドの子どもは嫌いな子もいるけど美味しいって食べる子もたくさんいる
他にも普通って思うこと、普通じゃないと思うこと、どっちでもないと思うことを考えてみよう」
とワークを始めました
このワークシートは○が多いから良いわけでもなく
✖️が多いからオカシイというわけでもない
今自分が持っている価値観を視覚化することが目的です
自転車でがっこうにいくことは?
「絶対だめ!ばつ!」
授業中、廊下で運動することは?
「ムリムリ!」
雨の日に外で遊ぶことは?
「✖️!」
実はこれ、全てフィンランドの小学校では普通のこと
もちろん授業中に勝手に行って良いわけではなく先生に相談する必要がありますが、教室の外にこうした設備があることに子どもたちは驚いていました
肌の色が黒いこと
いじわるをされたらやり返す
これも住んでいる国や宗教によっては普通のこと
女の人が仕事をすることも
毎日お風呂に入らないことは
時代によっては普通だったり普通ではないことでした
プリンセスが好きな女の子は普通なのに
プリンセスが好きな男の子は普通じゃないのか?
これは女の子らしさ、男らしさなどジェンダーについての子どもたちがどのように感じているのか知ることができました
今の子どもたちがどのような価値観、考え方を持っているのか知ることができ子どもたちの回答に大人の方が興味深い内容でした
フィンランドの小学校
このワークシートを通してフィンランドの小学校がどんなところか興味を持った様子の子どもたちに以前私がフィンランドに住んでいた時に近所にあった小学校がこれから入学してくる新一年生に向けた学校紹介動画を紹介しました
動画を見ながら「えー!いいなぁ!」「こんな体育館で遊びたい!」「校庭楽しそう!」と食い入るように画面を見つめていた子どもたち
特に校庭にあるトランポリンやカラフルでみたことのない遊具、校内にビーズクッションが置いてあってリラックスできる場所があることに一番反応していて「うちの小学校にはこんな場所ない!」「いいな!!」「フィンランドの学校と全然違う!」と話していました
どんなところが違うと思ったか
どんなところがいいなと思ったか
特に印象に残ったところを書き出しました
ビュッフェ形式の給食が違う
休み時間に廊下で遊べる
授業中に廊下に行ける
などが印象に残っていたようでした
今日は時間が足りず、最後の好きなもの・とくいなもののワークはスキップしましたが最後に自分のふつうとみんなのふつうは違うかもしれないこと。家族に聞いてみても違うかもしれないから家族ではなしをしてみてねとお話ししてワークを終了しました
もし、子どもと話してみて今自分が持っている普通と違う考えだとしてもその意見を「それは違うと思う」と否定することはしないでください。違いを合わせることも必要ありません。
なんでそう思ったのか?理由を聞いて「あなたはそう思ったのね、私はこう思ったよ」と自分の考えを伝えてください。他の人はどんな答えを持っているのかいろいろな人に聞いてみてください。
どんなに仲良しでも、家族でもみんな別の人間で考えが全く一緒だということはありません。
価値観も生まれた場所や時代、経験など色々な条件で変わってきます
子どもは”違う”ということを知らないと「自分の価値観=一般の価値観」だと勘違いしてしまいます。
こうしたエラーによって一緒でないものを排除しようとしたり、自分の価値を人に押し付けたり、一緒でないことで大きな不安を感じてしまうこともあるかもしれません。だから”違う”ということを知っている。それだけでいいのです
フィンランドでは子どもたちと価値観や多様性について親子で話したり、学校や幼稚園でも話す機会は日本に比べてとても多く、絵本、ワークシート、アクティビティなど様々な方法で子どもたちが考える機会を作っています
今回はその一部をワークに取り入れました
フリープレイ
今日のフリープレイでは前回気に入ったおもちゃを今日も取り組む子が多かったです。フィンランドのチョコを食べながら2〜3人で一緒に遊んで今日も最後にスイカを食べてから解散しました
8/19は参加者が少ないためお休みになりました
次回8/26が最後となります!
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