
フィンランドの教育を体験 omenaこどもワークショップ① レポート
第一回 omena こどもワークショップを開催しました
参加者は小学1年生〜4年生までの7名のこどもたちとお手伝いの大人1名
今日のテーマは「自己紹介」について
フィンランドスタイルのワークを行いました
14:00 スタート
事前連絡で”参加費を最初にいただきます”とお話ししていたのでこどもたちはお店にやってくるとすぐに手渡ししてくれました。ご家庭でしっかりお話ししていただいた様子がわかり、おかげさまでスムーズに開始することができました。ありがとうございます!
自己紹介
最初にみんなで自己紹介をしました
・名前
・学年
・好きな動物
「誰か最初にしてくれる人?」
と聞くと、すぐに手を挙げてくれた犬が好きなMちゃん!
初めての場で大人でも躊躇してしまうような場面ですがトップバッターを進んで引き受けてくれた勇気に拍手でした
自分の紹介が終わった後、次の人を指名する制度にしましたが途中で誰に指名するか迷ってなかなか言い出せない子がいたので「次やってもいいよって人いる?」と聞くとリスが好きなTちゃんが今度は手を挙げて発言してくれました。Tちゃんの勇気にも拍手です!
初めての場所でいきなり自己紹介をするのでドキドキしていた様子の子もいましたが参加者みんなが全員に聞こえる声の大きさでパンダ、ゴリラ、ひよこ、うま、コツメカワウソなどそれぞれ好きな動物をお話しできました
フィンランドクイズ
フィンランドという国について初めて知ったという子も多かったのでフィンランド語のクイズをしました
フィンランド語でシカ スシ カニ キッサはそれぞれ動物を表す言葉です。日本語でなんの動物かを当てるクイズをしました
ここでの目的は「正解を出すことではなく 自分で考えた答えを出すこと」
全く正解を予測もできないクイズに自信なさげに手を挙げたり周りの様子を伺いみんな同じ回答に手を挙げていましたが
『正解は出さなくてもいいこと
だって全くわからないよね
でも自分の中でこれかな?と思ったものに誰も手を挙げてなくてもみんなと同じ答えに変えなくてもいいよ
自分の考えた答えを出していいからね』
とお話ししました。するとパラパラと回答が別れ始め、自分の考えを表現できるようになってきました
ルール作り
クイズが終わったところでみんなでこの場所のルールを確認しました
・トイレや飲み物は好きなタイミングで行ってもいい
・わからないこと、難しいことは言っていい。手伝います
・ここは喫茶店なので他のお客さんも来ることがある
一番大きい声が10だとしたら3くらいまでの声の大きさにしよう
・相手が傷つく言葉をわざと言わない
ここでどんな言葉が傷つく?とこどもたちに聞いてみると「嫌い」「やだ」などそれぞれ自分が傷つく言葉を挙げ、ではその言葉は言わないようにしようと約束しました
そしてこの場を借りているショウレイさんにもルールを確認して
・みんなが安心して楽しく過ごしてほしい
というルールも追加することにしました
こどもたちにも追加してほしいルールはあるか確認したところ今日はこれでOKということになりました
また2回目以降も同じルールを使い、意見があれば追加していく予定です
私はだれ?ゲーム
・1人、前に座りその人が見えないように動物を決める
・前に座った人はその動物が何か当てるために質問をする
・他の人は「はい」「いいえ」「わからない」の3つしか答えてはいけない
最初はお手伝いの大人の方が座りみんなで「ペンギン」に決めました
「動物園にいますか?」「大きいですか?」という質問に答えていく子どもたち。なかなか答えに辿りつかないので「誰かヒントあげて」というとゴリラ好きのMくんが「くちばしがあります」犬好きのMちゃんが「寒いところに住んでいます」とナイスアシスト!無事正解に辿り着きました
次に前に座りたい人?と聞くと3人ほど手を挙げMくんが前に座りました
動物を決めるのをやりたい人と聞くとまた2人手が挙がり、最初の緊張した様子からちょっと場に慣れてきて意欲的にゲームに参加する子どもたち
「アザラシ」か「カワウソ」というなかなか難しい問題をチョイスする出題者の2人ですがみんなで「カワウソ」にすることにしました
先ほどと同じく質問したり、ヒントを出したりして難しいと思われたカワウソが見事正解となりました
ワークシート
今度は今のクイズを参考に自分の好きな動物について知っていることを書き出します。
住んでいる場所、食べているもの、見た目の特徴など思いつくものをたくさん書いてみるよう話しました
みんな黙々と集中して取り組みました
・しっぽがある
・足が4本
・小さい
・木の中に住んでいる
・走るのが速い
・小さくて毛がモフモフしている
・大きい(1mくらい)
・色は大体黒、白
・身長1m60cm~2m15cm
・バナナを食べるときに鳴く
・ドッグフードを食べる
などなどたくさん挙げることができました
次は自分についてクイズや動物について知っていることを参考にして書き出してみました
動物のことよりもやはり自分のことはよく知っています!
どんどん書き出していく子どもたち
りす好きのTちゃんは「誰か今書いたこと話してくれる人?」と聞くとすぐ手が挙がりみんなの前でも楽しそうに自分のことや知っている動物のことを話してくれるので後に話す人が心地よい雰囲気を作ってくれました
コツメカワウソ好きのYちゃんは自分のことを書いて表現することが得意な様子。自分の特技や好きな食べ物、そして字をがとても綺麗で自分でも字を丁寧に書いていることを意識していると書いてくれたので初対面でも彼女が日頃から大切にしていることを知ることができました
ワークのまとめとして子どもたちにこんな話をしました
『最初の自己紹介の時は名前と学年と好きな動物しか知らなかったお互いが、こうして好きなものや得意なことなど知ることでどんどん相手のことを知ることができるね。
例えば「イチゴが好き」と書いたリス好きのTちゃん。イチゴが好きなんだと話すとどこかでいちごを見た時「あ、Tちゃんイチゴ好きだったな」と思い出したりプレゼントしようと思うかもしれない
ゴリラが好きでゴリラのことをよく知っているMくんは今度動物園に行こうと思ったときに「あ!Tくんにゴリラのことを聞いてみよう」と思い出すかもしれないし、ひよこが好きなSちゃんは勉強が得意だから宿題でわからないところはSちゃんに聞いてみようって思うかもしれない
こうやって自分のことを話すと好きなものがどんどんやってくし、誰かの助けになるかもしれないから今度から自己紹介するときにやってみてね』
フィードバック
最後は今の気持ちを子どもたちに書いてもらいました
初対面の子どもたちなので様子やしぐさから今回のワークが楽しいのか、物足りなかったのか察することができないので率直な気持ちを書いてほしいと話すと
・ほんの少し緊張する
・ドキドキする!楽しい!
・HAPPYな気持ちです
・ドキドキしたけど楽しい
・緊張少ししている
・はやくオリンピックが見たい
・たのしい気持ち
など子どもたちからフィードバックがありました
フィンランドの幼稚園や小学校では先生が何かゲームをしたりアクティビティをした後、授業後に子どもに「今のどうだった?」とフィードバックを貰います。そして子どもたちの意見を取り入れながら次の活動に生かしていくのです。私もこのワークショップで子どもたちの意見を取り入れながら一緒に作り上げていきたいと考えています!
フリープレイ
予定よりワークが長くなりましたが海外のおもちゃやぬりえなどで遊べる時間を作りました
パンダが好きなCちゃんはイギリスのパズルゲームに犬好きのMちゃんと一緒に挑戦。2人でよく考えながら盛り上がっていると様子を見ていた友達に「一緒にやる?」と声を掛けます。友達がまだ様子を見たいようで「いい」と言うと「じゃあやりたくなったらいつでも言ってね」と相手のタイミングを尊重した優しい声がけ。きっとそのちょうどいい距離が安心できたのか友達もその後一緒に加わって遊ぶことができました
ひよこ好きのSちゃんは最初フィンランドの”色ビンゴ”に挑戦!緑のものを食べた?茶色の宝物はある?と言う質問に当てはまるところの色を塗ります
途中で隣でやっていたメモリーカードが気になったようで「あれがやりたい!」と初めての場でも自分のしたいこと、興味があるものを伝えて参加することができました。途中からでもよくゲームのルールを理解していました
うまが好きなKちゃんもメモリーゲームに参加していて友達が落とした鉛筆を拾ったり、途中から参加した友達のために場所をあけようとしたり誰かのためにすぐに行動できる優しさが遊びの中で見られました
(フリープレイ中に今日のコメントを一人一人に書いています)
最後はみんなでおやつのスイカを食べて解散しようとしたところ大雨と雷で予想外の出来事にびっくり
でも、スイカと突然の雨と雷も夏らしい思い出の一つになりそうですね
本日ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました
また次回お会いできることを楽しみにしております
今回の子どもワークショップは名古屋で開催しています
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