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メタバース霊園の爆誕!にモヤる件
メタバース事業を展開するHIKKYと、葬斎センターなどを運営するアルファクラブ武蔵野が、9月11日、メタバース空間内で故人の思い出の写真などを閲覧でき、友人や家族と一緒に供養できる霊園「風の霊」のサービスをスタートさせた。
思い出の写真を閲覧?ならば既存のサービス(クラウドで写真を共有するなど)で事足りているのではないか?と思うが、リアルでの葬儀に参列できなかった弔問者がお別れの会として参加したり、年忌法要や墓参りの場としての利用を想定しているのだという。
SNSでは
「遺骨はどうするんだろう」
「オンラインゲームの様にサービス終了する可能性もあるのでは」
「著名人が行うと良い、ファンが故人を偲んで語り合える場になれば」
などと、さまざまな意見が。
将来的には「故人の人格や声を再現したチャット型生成AIで故人と会話できるサービスも開発する予定」とのことだが、それには筆者は抵抗を感じる。
なぜかというと、一度その方向に舵取りしてしまうと、そこからは「あの時こうしていれば」の繰り返しに陥り、本来は故人との死別に向き合っていく為の時間が奪われると感じるため。SF映画で悪役が誕生する、典型的なパターンになるのではないだろうか。
そんな筆者と思いを同じくしてか?当該サービスは地上波のTVニュースで取り上げられたにも関わらず、公式Xのフォロワー数だけで見るとなかなか先行き怪しい様子で、世間の目は今のところ冷ややか。
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とはいえ今後は、AI開発待ったなしの現状と連動し、これに類したサービスが続々リリースされるのだろう。世間の目がどう変わっていくのか、死生観にどのような影響をあたえていくのか。ひきつづき関心を寄せていくつもりだ。
Text by 中島光信(僧侶)