コロナ禍の海外出張記録(2020/11/3~11/15)
どうも。朝日工房の朝日です。
Twitterでは報告しておりましたが、この度2週間弱の期間仕事でカナダに出張をしてきました。
過去何度か海外出張は経験していますが、コロナ禍ということもあって普段とかなり趣の異なるものとなりましたので、一度まとめて今後似たような出張をされる方の足しになればなと思っています。
あくまでも私個人の体験談となりますし時期によって規制等に変化があると思いますので、実際に必要な手続きは各個人で関係各所にご確認頂くように思います。
また保険の契約や現地で利用可能なSIMカードの購入等、海外旅行の際にするべき一般的な注意は省略させて頂きます。
1.事前手続き
まずカナダに入国する場合在日カナダ大使館に対して入国許可を申請する必要があります。
この時点でご理解頂けると思いますが、一般的には日本からカナダへは入出国が禁止されています。
ただし例外が設けられており、それが
・ビジネストラック
・レジデントトラック
と呼ばれている物になります。
・ビジネストラック
経済活動の上で必要な人員を、活動計画書を提出し行動範囲を制限した上で入出国させる制度
・レジデンストラック
駐在員や留学等で長期滞在する人員を、入国後14日間の自主隔離期間付きで入出国させる制度
概要としてはこのような感じです。
今回の私の場合はビジネストラックでの入出国になります。
大使館とのやり取りは雇い主の企業に一任していたため詳細は分かりませんが、まだ日本とカナダの間では正式に申請できる状況になっているわけではないので、かなり例外的な措置であったと思われます。
(実際この申請段階で一度入国を断られています)
またこれに加えて通常の海外入国時に必要な手続き(カナダならeTAやVISA等)の申請ももちろん必要になります。
2.日本からの出国
空港(私の場合は成田)に行って通常の出国手続きを行います。
基本的にやることは普段と変わりませんが、国際線ロビーの人の少なさには驚きます。
成田空港 国際線カウンター(2020/11/3)
外貨交換は通常営業していますが売店は閉まっているところも多いです。
特にお土産系は多くの店舗が営業休止しています。
飲食系や小物販売は半々くらいでしょうか。
飲み物等が欲しい方は余裕を持って購入しましょう。
また手荷物の預け入れの時ですが、普段のパスポートやeチケット番号の他に上記レジデントトラック・ビジネストラック申請時に貰えるレターという書類が必要になります。
忘れないようにしっかり印刷しておきましょう。
私の場合在日カナダ大使館からのメールのコピー等を印刷しておいたのでそれを提出したのですが、本来は正式な書式があるらしく出国時に空港のカウンターの方が関係各所に連絡を取ってくれていました。
時間はかかりましたがなんとか出国は問題なくできました。
この時「滞在期間が14日未満のため入国時に止められる可能性がある」という旨をカウンターの方から伝えられましたが、その時点で特に何かできるわけでもありませんしビジネストラックなら問題ないはずなのでそのまま出国します。
私の場合何も起きませんでしたが、出国先の空港でビジネストラックに明るくない担当者に当たってしまった場合は止められるのかもしれません。
また搭乗の際ですが搭乗客の密集を避けるためか「ゾーン」という区分ごとに呼び出されます。
普段はない1-8までのゾーン番号がチケットに記載されているのでアナウンスに従って番号が呼ばれるまで待ちましょう。
3.国際線機内
ロビーの状況から分かる通りかなりの席が空いています。
私が乗った機材のエコノミーシートは
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このような3/3/3列の座席配置だったのですが、一人で3列分専有しても問題ないくらいには空いています。
座席については比較的自由なものなので、機内の快適さの確保や飛沫感染を避ける意味でも添乗員に相談して空いているシートに移動させてもらったほうがいいでしょう。
(一方でカナダ入国後の国内線は満席状態でした)
そして機内サービスが一部簡略化されています。
ドリンクサービスはカップに注いで貰うのではなくボトルもしくは紙パックで提供されます。
エアカナダの飛行機には初めて乗りましたが機内食自体はいつもと違う感じはありませんでした。
また普段ならレンタルされているイヤフォンが現在のエアカナダでは提供されていません。
(ここは航空会社によって違うかも)
機内上映を楽しみにしている方は自前のイヤフォンを持ち込むようにしましょう。
逆に消毒用のジェル、スナック、耳栓、水の入ったボトルがセットになったビニール袋が手渡されます。
その他枕やひざ掛けなどは通常通り提供されています。
これら機内サービスの変更点については国際線・国内線共通のものでした。
あと入国書類を書くためのペンの配布が行われていません。
入国手続をスムーズに行いたい場合は機内持ち込み手荷物の中にボールペンが1,2本くらいあった方がいいでしょう。
4.カナダへの入国
入国時には入国や税関関係の書類以外に下のような書類にも記入する必要があります。
こちらの書類は機内で手渡されます。
前述したようにペンの配布が行われていませんので、自分で持ち込むか空港に到着してから記入しましょう。
バンクーバー国際空港に到着した後普通の入国審査を受け、その後国毎に用意されている健康診査のエリアに通されます。
出国時にカウンターで要求されたレターと記入した上の書類をこちらで提出して担当の方に確認してもらい、いくつか入国に関する質問をされた後入国後の注意をされます。
質問内容は「滞在期間は?」「入国の目的は?」などの入国審査でも聞かれる程度のものです。
入国後の注意ですが、私のビジネストラックの場合
・14日間の隔離期間は不要だが空港と仕事場とホテル以外へは行っては行けない
・可能な限り公共の交通機関は使用しないこと
などの注意を受けます。
(ビジネスついでの観光等は諦めてください)
レストラン等も基本的に利用禁止なので、私の場合は現地で一緒に働いていた方にテイクアウトしたレストランの食事をホテルで差し入れて貰っていました。
バンクーバーで入国後は乗り換えて目的地のカルガリーまで移動しました。
国内線は国際線ほどは規制されていません。
5.カナダ滞在期間中
特に何事もなく過ごします。
公共交通機関が使えずレストラン等も出入り禁止なので頼れる現地の方と行動したほうがいいでしょう。
食事や飲み物などは基本的に買ってきてもらってその方に現金で支払う形になると思います。
普段の海外旅行ではカード払いが可能なので現金はそんなに多く持つ必要がありませんが、現状では現金で支払う事が増えると思うので普段より少し多めに換金しておいた方がいいでしょう。
歯ブラシ等の日用品の類も気軽に買いに行くことが難しいので出国前にしっかり用意しておきましょう。
余談ですが雪と乾燥がすごかったです。
最大積雪は5~10cm程度だったでしょうか。
一番寒い日は昼間の最高気温が-12℃だったので、冬にカナダに行くときは必ず上着を持っていきましょう。
反面建物内はしっかり暖房されているので厚手のインナーを着込むと屋内では暑く感じると思います。
中に着込むよりは上から羽織るタイプの防寒具がいいでしょう。
手袋、耳あて、ニット帽、フード付きのコートなどもあるといいかもしれません。
唇が割れやすい方はリップクリーム等を持参したほうがいいでしょう。
6.カナダからの出国
カナダからの出国時にも日本からの出国時と同じくレターの提出を要求されます。
目的を終えて帰国のための出国だからなのか、こちらではあまり時間がかかりませんでした。
またビジネストラックで出国した場合でも日本への帰国はレジデンストラック扱いになりますので14日間の自主隔離期間が必要です。
あとカナダ側の国際線エリアも日本と同様に人がものすごく少ないです。
店もかなり閉まっていました。
バンクーバー空港 国際線ゲート付近(2020/11/14)
7.日本への入国
日本への入国時もカナダへの入国時と同じく、入国や税関関係の書類以外にもう一つ書類が必要になります。
(写真は撮り忘れました)
カナダ側のものと比べると記入しなくてはいけない情報が少し多い印象がありましたが、日本語が読み書きできるのであれば苦労はしないでしょう。
日本への入国時は全員新型コロナウィルスの検査を受ける必要があります。
検査のやり方はニュースなどで有名なPCR検査(鼻の粘膜を採取する検査)ではなく抗原検査(唾液を採取する)という手法になっています。
PCR検査に比べると精度こそ若干低いものの、検査自体は1時間未満で終わるためそれほど手間はかかりません。
専用ブースで唾液を試験管に入れて提出した後飛行機内で記入した書類の審査を受け、その後待機所で検査結果を待つことになります。
検査結果が出たら番号で呼び出されるので手荷物を持って結果の確認に行きます。
無事陰性の場合はこのような紙が手渡されます。
これには「入国審査官にお見せください」と書かれていますが、日本在住者の帰国の場合は入国審査が簡易処理されるためかこちらの紙を提出することはありませんでした。
ですが入国後もこちらは必要になりますので、念の為自主隔離が終わるまでは無くさないようにしましょう。
8.入国後の移動
公共交通機関の利用は禁止されています。
「日本 帰国 ホテル」等で検索すれば宿泊場所の確保や空港からその施設までの移動手段まで含めてサービスしてくれる業者もありますが、
私は自分で成田空港近隣のホテルに宿泊を予約しました。
移動手段ですが成田空港からは無料で乗れる検疫所の大型バスが巡回しています。
出発はおよそ一時間おき。
発着場所は通常のバスターミナルとは異なる場所になっていますので空港の案内所などで確認するといいでしょう。
こちらのバスに乗る際に行き先のホテルを聞かれた上で先程のコロナウィルス検査結果の紙の提示が要求されます。
絶対に無くさないように、そしてすぐ提示できるようにしておきましょう。
9.自主隔離期間
自主隔離期間は2週間と言われていますが、具体的には
入国した翌日を1日目として14日間
となります。入国した日は含まないそうです。
ホテルを予約する時はこの辺りに注意してください。
またホテルの部屋から一切の外出が禁止されているわけでもなく、近くのコンビニ程度なら利用してもいいようです。
(もしかしたらカナダでもそれくらいはやってよかったのかも)
UberEatsや出前館に食べ物を届けてもらって受け取るのも特に問題はないようです。
(とはいえあんまり人がいるエリアに行かないほうがいいとは思います)
10.まとめ
以上がコロナ禍での海外出張の記録でした。
今までに比べて必要な手続きが増えていますので気をつけましょう。
特に入出国の手続きは普段より煩雑になっていますし会話をしなくてはいけない相手も増えます。
現状で海外に出るのであれば簡単な現地語(または英語)の読み書き・会話スキルは必須レベルと思っていいでしょう。
とはいっても私も英検三級くらいしか持ってないのでそれほど得意なわけではないのですが、空港の手続きでは普段以上に会話が求められます。
会話ができないのであれば翻訳機を用意するなど必ず対応できる準備をしておきましょう。
また書類に不備があった場合の事も考えて必ず関係各所と連絡が取れるように国際電話の準備やSIMフリー携帯と海外用のSIMカード等を準備しておきましょう。
海外用のSIMカードはamazonや空港等で購入できます。
個人的にはSIMフリーでデュアルSIM、DSDS対応のスマートフォンがオススメです。
国際電話が可能な日本国内用SIMと海外用のSIMを併用できるようにしておくのがベターでしょう。
あとがき
朝日さんの食事量は結構多い(ステーキ750gを一人で食べたり)ことに定評がありますが
カナダで食べたシカゴスタイルのピザ(ミドルサイズ)は一晩では食べ切れる量ではなかった事をお伝えしておきます。
二切れほど残して翌日の昼食にしました。