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【WinActor】ログ出力の使い方&活用方法(前編)

1.はじめに

WinActorにはログを出力する機能があります。
エラー内容の解析や実行結果の確認など、様々な用途に使える便利な機能ですので、ぜひ活用していきたいところです。これまで使ったことがない方はもちろん、普段から積極的に取り入れている方もこんな使い方もできるのでは?と考えるきっかけになれば幸いです。

📄ログとは
データログ - 履歴、情報を記録に残すこと。また、その記録自体を指す。

Wikipedia

☑ 2024年11月現在の情報です。
☑ 本記事に出てくるWinActorの説明や画面はVer.7.5.1のものです。


2.ログ出力タブ画面

実行ログの出力先としては、WinActor上か任意のファイルがありますが、まずはWinActor画面上からご紹介します。
WinActor画面で確認する場合は「ログ出力タブ画面」を見ます。レイアウトを変えていて画面が表示されていないときは「表示」メニューで「ログ出力」を選択すると表示することができます。

【図1】ログ出力タブ画面


では「ログ出力タブ画面」の見方と機能についてみていきましょう。

【図2】実行日時・内容・ノードIDが表示される

①ログ保存

画面に表示されているログを指定のファイルへ出力します。
ログ出力タブ画面に表示されているログ情報はWinActorを終了すると削除されてしまうため、残しておきたいときはファイルへ出力しておきます。

②ログクリア

画面に表示されているログ情報を削除します。
シナリオの実行前にそれ以前のログ情報を消しておき今から実行するログのみ残しておきたいときなどに削除することができます。

③ログ表示エリア

シナリオの実行時のログが表示されます。ノードIDを含む行をダブルクリックすると、フローチャート上の該当ノードへジャンプし選択状態になります。

💡TIPS
ログ出力タブ画面に表示されるログの行数には上限が設けられています。デフォルト状態では1,000行が上限となっており、超えると100行単位で古いログが消去されます。なお、WinActorのオプション設定画面▸その他タブ▸表示ログ行数上限より9,999行までは増やすことができます。


3.ログの活用方法

では次にログ機能を使ってどのようなことができるかを確認していきましょう。今回は主な用途として4つご紹介したいと思います。

1⃣ エラー発生時の該当箇所を確認

シナリオ実行中にエラーが出たとき、エラーを起こしたノードとエラーメッセージを確認することができます。ノードジャンプ機能を使えば、エラーが起きたノードをフローチャート上のどこにあるかすぐにわかります。

【図3】

またWinActorのVer.7.5からは、シナリオ実行中にエラーが発生した場合、該当ノードで使用している変数が最後に変更された場所を記録する機能が搭載されました(図3・青枠)。エラーの要因解明や修正をスムーズにおこなうことができます。


2⃣ 実行前警告内容の確認

シナリオ実行前にもログが役立つことがあります。
ノードのプロパティの設定に不備があったり、配置場所に問題があった場合など、警告項目を含むシナリオを実行しようとしたときにWinActorは警告メッセージを発しますが、その詳細を「ログ出力タブ画面」から確認することができます。

【図4】設定すべき項目が設定できていないときに警告が出る

他にも「繰り返し終了」ノードが「繰り返し」ノードの外に配置されているなど、ノードの配置場所に不備があるときや、サブルーチンのパラメータチェック時にも発出されます。

【図5】「繰り返し終了」ノードは「繰り返し」の中に配置して使う


3⃣ 制御ノードの実行結果を確認

分岐や繰り返しといった制御ノードの実行結果を確認することができます。

【図6】分岐ノードで「true」と「false」のどちらの処理をおこなったかが分かる

エラーが起きたとき、エラーを起こしたノード自体ではなく手前のノードが要因であることもしばしばです。想定通りに分岐の処理が実行されているかを確認することで真のエラー箇所の特定に役立ちます。

【図7】「false」の処理に進む想定だったが…

分岐の条件式設定が誤っているのか、更に前の段階に問題があるのかを突き止めるための材料にできますね。


4⃣ サブルーチングループの使用箇所を確認

サブルーチングループがどの「サブルーチン呼び出し」ノードで設定されているかを確認することができます。
サブルーチングループの数が多いと、フローのどこで呼び出しているのか分からなくなることはありませんか?引数の設定を変更したいときや、サブルーチングループを削除するためにそのサブルーチングループを呼び出している「サブルーチン」ノードがどれかを調べたいときに便利です。

確認するには「サブルーチンタブ画面」から該当のサブルーチングループを選択し右クリックから「使用箇所をログ出力」をクリックすることでログ出力タブ画面に表示させることができます。

【図8】複数箇所で使用されている場合は全て出力される


4.おわりに

いかがでしょうか。
この他にも、シナリオの実行時間が確認できるため「開発中に10件のデータで5分かかったということは、100件のデータがあるときは大体50分かかるだろう」といった予測も立てやすくなります。一つのシナリオの実行にかかる時間を把握しておくことで実行スケジュールの管理にも役立ちそうです。

次回はファイルへ出力する方法や、ログ関連のノードの設定方法、使い方についてご紹介したいと思っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。
次回もぜひお楽しみに!

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