ワークログ社のビジョン「PERSONAL DRIVEN INNOVATION」にかけた想いとは
自分の会社が存続していることへのギモン。
ワークログ株式会社を共同創業し、2022年10月より第5期に突入した。
創業者の1人が退任するというハプニングがありながらも、有り難いことにここまで多くのお仕事を頂いており、官公庁・自治体・大学・大手企業などクライアントも増えてきた。
弊社はシステム開発会社であり、いわゆる「受託開発」と呼ばれる、お客様が作りたいシステムを作る、というとても単純明快で、国内に有象無象に存在する他の会社と同様のサービスを提供しているわけだ。
でも、ふと疑問が湧く。
逆の立場だったら、わざわざこんな小さい会社にシステム開発を依頼するだろうか。はっきり言って博打みたいなもんだ。にも関わらず、今日まで順調に経営できている、お仕事を頂けているのは何故なのだろうか。
本来システム開発というのは、誰が作っても同じシステムができあがっていないといけない。例えば、社員名簿を管理するシステムを作りたいなら、社員の基礎情報(氏名、生年月日、性別、住所など)を登録・閲覧・編集・削除できる機能を実装する、こんな感じだろう。作り手が違ったら都度全然違うものができあがるんじゃ、発注側は困るわけだ。
ただ、多くのシステム開発に関わっていると気付くことがある。それは、
自分(自社)が必要とするシステム・仕組みを言語化するのは難しい
ということだ。
なぜ企業はシステム開発に失敗するのか?
国内において、システム開発の7割が失敗するというデータがある。この要因の大半を占めているのが「要件定義」と呼ばれる工程であり、即ち「自分が必要とするシステム・仕組みを言語化すること」に躓いている。
要件定義のノウハウは各社持っているだろうからここでは省くが、先のギモンに戻ると、要するにワークログ社は「要件定義」が強いのだと思う。
僕はこの要件定義という工程において、意識していることが3つある。
クライアントの課題を理解すること
課題を自分ごととして捉え、その上で仕組みを提案する
背景・課題・システム概要・導入後の業務フローを資料化して伝える
大前提として、お客様が求めるシステム・機能が、本当に必要なものとは限らない。カレーの食材を買いにスーパーに行ったら、サンマが安かったかられそれを買った、なんて経験みんなあるだろう。顧客の要望ってそのようなもので、「おなかすいたから何か食べたい」くらい抽象的だったりする。または、これから全く新しいことをやる場合には、何のシステムが必要なのかそもそも理解できていないケースもある。
この場合重要なことは、顧客がほしいシステムを一生懸命ヒアリングすることではない。まず顧客が抱える課題を理解し、自分ごととして捉えた上で、自分だったらこんなシステムを作るというアイディアを出すことである。
時には、顧客の要望に対して、「違うよ。あなたが必要なシステムはこっちだよ。」と否定してあげることさえ必要なのだ。
作り手が違っても出来上がるシステムが同じ、なんて時代は終わり
「PERSONAL DRIVEN INNOVATION(個人主体で価値を創造する)」には、顧客課題を自分ごとに捉え、自分なりの解決策を提案するという意味を込めている。
これを体現できるかどうかは、要件定義のノウハウだけではなく、
個人のキャリア(職務経験)や業界経験
個人の開発実績(業界知見や他社の開発事例の理解)
個人のキャラクター(仕事以外の実経験や周囲の人間関係など)
個人の想い(価値観・疑問など)
など、個人に紐づく経験則が少なからず影響する。
誰が作っても同じシステムが出来上がるなら、そんなものロボットが作ればいい。
ワークログ社だからこそ、もっと言えば「ワークログ社の山本」だから開発できたシステムを提供してこそ、人間がやる価値がある。僕はそう思う。