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夫には『論理的』『合理的』『冷静』を使うべし
今でもはっきり覚えている。
私の、最初の最初の夫への要望はこれだった。
『保育園の送りを代わって欲しい。』
長男トラひとりだけだった時代、送り迎えの全てを私ひとりで担い、保育園の準備も、家事も育児も、なんでもかんでもひとりで抱えていた。
その上で毎日出勤してフルタイムの仕事をしていたなんて、我ながらイカれていた。
次男を妊娠してやっと、キャパシティを超えたことを認めた。キャパシティなんて随分前に超えていたのだが、今現在業務の全てを担ってしまっていて、私は女であり、夫より収入が低い時点で、自分は夫より弱い立場であるということを、認めることが嫌だったのだと思う。
キャパシティを超えず、ひとりで涼しい顔して全ての業務をこなしてしまえば、私は強いままでいられると、そう思っていた。何度も踏ん張ろうとしたけど、やっぱり無理で、頑張ろうと思うたびに勝手に涙が出てきて、
やっぱりもうダメなんだ。受け入れるしかない。私はもう強者ではない。
そう諦めた時だった。
私「やっぱり保育園の送りはやってくれない?」
夫「えー、無理。だってオレの通勤経路から外れてるし。」
「私だって外れてるんだよ。」
「えー、でも別にあなたは外れたっていいんでしょ?俺は嫌なんだよ。」
「私だって嫌だよ。でも仕方ないからやってるんだよ。」
「じゃあそのままやればいいじゃん。」
「だから!妊娠しててお腹も重くなってきて辛いから、代わって欲しいの!」
「じゃあ歩いていけばいいじゃん。」
「どうしてあなたはやらなくていいの?なんで私だけが全部やるの?」
「俺のほうが多く金出してるし。この家だって俺が買ったし。」
「家を買ってなければ保育園の送りをやってたの?」
「俺の金が無ければ家買えなかったんだろう~っっ!?」
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