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夫の『とりあえず言ってみた』が意外に傷つく件
「え・・・?」
いま思い返しても、
_| ̄|○
これがピッタリ来た瞬間だった。
「だって会社辞めて時間できるんでしょ?」
夫が、笑顔で言った。
2018年のこと。10年勤めた会社を辞めることにした。会社を辞めて、フリーランスで生計を立てていこうと決めた。
その理由は、時給で働くことに疲れたことと、時間が無さ過ぎたこと。
正社員の会社員であっても、やっぱり結局のところ、1時間当たり〇円で自分の時間を会社に売るということだ。昇進、昇給すれば時給は上がり、残業すれば時給は下がる。
ありがたいことに、それなりの年収をいただいていた。子供が生まれてから復帰後すぐは時短制度を使い、しばらく働いてから上司に交渉してフルの年収をもらいながら、実質残業は免除してもらえることになった。私と同じ年収で専業主婦の妻と子供たちがいる同僚男性もいた。
年収の金額自体には満足していたし、このまま勤めていればもうすぐ昇進もあるだろうと思った。一度の昇進で〇円、次であれくらいのポジションに行けて、きっとそのころには年収はこれくらい。
でも結局、昇進している人たちはみな、私よりもずっと長時間働いているように見えた。ブラック企業のサービス残業という雰囲気はないものの、とはいえ残業はやっぱり多かった。
時給がそのまま上がるわけではないということなのか。当然、仕事内容の難易度も上がるわけで、出来るとは思うけど大変ではあろうと、簡単に想像ができた。
今よりたくさんのお金は欲しい。でも、今より大変になって、それで私は果たして幸せなのだろうか。
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