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自分の金銭感覚のルーツを探る

私は今、働く女性たちのお金や家計の相談に乗る、という仕事をしています。
そして私自身も、『お金持ち』になりたいと思っています。

なぜ私がお金持ちになりたいかというと、

死ぬまで、家族と幸せに暮らしたいからです。
死ぬまでお金の心配をしたくないからです。
そして死ぬまで働くのも嫌だからです。

本来であればささやかな願いと思われるこんな希望も、現代ではある程度のまとまったお金や収入源がないと実現できないんだと、遅ればせながら気付いたので、今から対策を講じているわけです。

一生懸命働いて貯金するだけでは、どう計算しても死ぬまで豊かには暮らせない。
今の自分の両親以上の年金が受け取れるなんて想定するのは、楽観的というよりもバカとしか思えない。
そういうわけでいろいろと勉強しているわけですが、なんせスタートが遅かったな、と思うこともしばしばです。

元手となるお金を貯め始めるのも遅かったし、お金のことをちゃんと考え始めることも遅かった。
もっと早いうちから考えておけば、もっとずっと楽だっただろうに。

そう思っていたところにある本で、こう書いてありました。

大体の人は親の金銭感覚を踏襲しているか、または親を反面教師として
反対の金銭感覚を持っている。

親が常々お金についてどう語っていたか、思い出そうとしたのですが
うまく思い出せませんでした。
でも、お風呂に入っているときやご飯を作っているときなどに、記憶がふと蘇りました。

そもそも我が家では、お金の話は子供の前ではタブーとされていました。
お金の話をおおっぴらにするのは品が無い、という認識でした。

そしてよく母親が言っていました。

「うちは貧乏だから買えないの。」

今考えると実際は、普通の家庭でした。
姉は私立の4年制大学を卒業していますし、私もアメリカに留学できたので、そこまで“貧乏”というわけではなかったと思います。
しかし母としては、節約すること、そして質素に暮らすことが美徳だと思っていた(いる)ので、そう子供に言うことで贅沢は悪である、という認識を植えつけたかったためにこう言っていたんだと思います。

あともうひとつ思い出したのが、コレです。

「お母さんはお金のことはよくわからないから、お父さんに聞きなさい。」
「お母さんはわからないから、お父さんに任せているの。」

この結果、父はパートナーである母にひと言の相談も無くバブル絶頂期に投資に手を出し、借金を作りました。
いざ自分が結婚してみると、パートナーに相談もなしに借金作るって、
結構よっぽどのことだと思うのですが、母はそれを「男の人だから、多くは語りたくないのよね」
で片付けます(!!)

そして母のこれらの呪文で、私の金銭感覚はこうなったと思われます。

●お金のことは話すのも考えるのも品が無いこと
●贅沢は悪
●女はお金のことは知っていなくて当然
●女はお金を持っていなくても当然
●女がお金に興味を持つことは品が無い
●お金の心配をするのは男の仕事

もちろんすべてを親のせいにしているわけではないですし、時代が変わっている中で自分で気付くべきだったのも確かですが、とはいえやはり、私の金銭感覚、経済観念の基礎は、両親のお金に関する発言とその行動から来ていることは確かです。

そう考えると、今自分に息子がいることが恐ろしいです。
息子たちが働き始めるであろう約20年後には、今は存在すらしない職業がたくさん生まれているでしょう。
今当然のように存在する職種も、20年前には無かったものが五万とあるわけですから。
どうなっているかもわからない世の中に送り出す息子たちに一体何をどう教えればいいのか途方に暮れたくもなりますがそういうわけにも行かないので、いずれにしても我が家では少なくとも、お金の話を普通に食卓ですることにしようと思っています。

そうすれば少なくとも、そのときの時代に合わせたお金の情報に抵抗無く触れることができるのではと思います。
20年後の日本がどうなっているかは想像もつきませんが、少なくとも今よりももっと、情報が重要になっていると思います。

今でもすでに、情報格差が経済格差に直結しています。
今の社会でより豊かに生きていくためには、「情報強者」になることが最も手っ取り早いです。
それが加速している可能性が高い未来で幸せに生きていくためには必要な情報を集め、より分け、実生活に生かす知恵が、役に立つと思うわけです。

お金はすべてではありませんが、お金という土台があればそのほかの物事も、土台の無い上に築くよりも簡単だと思うのです。

幸せになりたい、幸せになってほしい、それだけなんです。

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Blog: https://workingmothersurvival.com/

ありがとうございます。今後の活動の原資にさせていただきます。