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『俺のおかげ』『やってあげる』



昔の職場に、昔いた男性の話。

たまたま私が最初に配属されたチームは女性ボスがいて、チーム員7人ほどのうち5人が女性だった。

その中で男性は要は少数派だったのだが、その時思ったのだ。


『男性は、もしかしてすごく一緒に働くのが面倒な生き物なのでは。』


これは私の経験でしかないのだが、その会社ではこんな男性社員は多かった。


ちょっとした仕事上のトラブルを『大事件』かのように大騒ぎし、ドラマチックな様相に仕立て、自分がした業務や結果を仰々しく捉え、上司がしつこく褒めてくれないと拗ねた。対面で話すことにこだわり、遅くまで会社にいた。

一方の女性たちは『普通』に見えたのだ。

淡々と業務をこなし、しかも気が利いて、大きな結果も誇示することなく、褒められても回りへの感謝でかわし、効率的に仕事をこなし、「ごめんね」と「ありがとう」を多用していた。


そんな環境にいると、男性社員はすごく扱いにくかった。もちろん中には『普通の』男性社員もいたが、女性社員も多い社内で気張っている男性は多いように見受けた。

『とても難易度が高く時間のかかる仕事』かのように男性社員が話していた仕事を、先輩女性が黙々と涼しい顔で片付けていくのを見て、当初は男性たちが女性社員を意識してそうしているのかと思った。

しかし、男性の多いチームへ行っても事は同じだったので、男性たちはどこにいても同じようにふるまうのだと知った。


だからきっと、夫もそんな感じなんだろう。

どうやってそういう男性たちは量産されてしまった、量産されてしまうのだろうか。


それはやはり結婚してからが顕著だった。

「俺のおかげだろ?」


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