03_無料で弁護士に相談してみよう
「弁護士」と聞くと、腰が引けてしまいそうですが大丈夫です。僕も今回のトラブルに遭ったことで、生まれて初めて弁護士さんと関わりました。
とりあえず相談だけしたい、話を聞いてみたい、という場合に適するのが、弁護士の「無料相談」です。これは完全無料で、話を聞いてもらえる時間は30分程度です。トラブルの発端から事細かく説明していると、それだけであっという間に30分経ってしまいますから、相談日時が決まったら事前に
・トラブルの概要
・証拠のまとめ
・質問事項のまとめ
等を作成しておくのがお勧めです。
僕の場合は、以下のような感じでまとめてみました。
トラブルの概要
「トラブルの概要」では、事の経緯を時系列で大まかにまとめます。あまり主観的な内容にせず、第三者目線になって書いてみると比較的簡潔にまとめられるかと思います。「いつ」「誰が」「何を」といったことを明確に書き出してみてください。この時、感情表現を極力省くことで、相談者としてのあなたの印象が落ち着いたものになります。
また、伝えたいことがたくさんあるからといって、あまり情報が多過ぎるのも考え物です。僕の場合は、A4用紙1枚にちょうどおさまるくらいのボリュームでまとめました。
証拠のまとめ
フリーランスとして業務を請け負った場合、契約書等が存在するかと思います。契約書等がある場合は、必ず相談時に持参してください。もし口頭での約束だった場合は、その時のメモ書きなんかがあると良いです。
未払いトラブルの核心に触れるメール等も紙ベースに印刷しておきましょう。無料弁護士相談は30分程度しか時間が無いため、ひとつひとつの書類にじっくり目を通している暇はありません。大事なところやおかしいところはマーカー等で目印を付け、ひと目でわかるようにすると多忙な弁護士さんにも親切かと思います。ちなみに弁護士相談の際には書類の原本は特に必要ありませんので、マーカーや書き込みを行うのはコピー等で複製した書類にしてくださいね。
質問事項のまとめ
今回のトラブルの中で、あなたが疑問に思う点、おかしいと感じる点を事前に書き出しておきましょう。
インターネットで調べると、同様の事案がどんな法律に抵触するか検索出来ます。法律名がヒットした場合は、その法律名と〇条〇項、を書き添えておきましょう。法律相談時、大抵の弁護士さんはパソコンを持ち込んでいますので、その場ですぐに調べて法律としての見解を教えてくれます。
ここでも感情表現は極力省き、簡潔にまとめます。弁護士さんも人間なので、一方的な感情ばかりぶちまける相談者がいたら「面倒臭いヤツだな」なんて思われてしまうことも考えられます。印象を悪くしてしまうのはこちらにとって損でしかないので、あくまでも第三者目線を心がけて作成してみてください。
「第三者目線」「簡潔に」「感情を抑える」という言葉が重複してしまいましたが、法律相談に行くくらいの段階になれば、人間誰しも腹が立っていると考えるのが当然です。僕自身もそうでしたが、この段階で感情を抑えるのを心がけるのはなかなか難しいことでした。
そんな時は、作成した書類を翌日にもう一度読み返してみてください。リフレッシュした頭で改めて読んでみると、要らない情報や表現が見つかるものです。それを繰り返しながらブラッシュアップしていけば、簡潔な書類が出来上がるかと思います。
今回説明した資料は、30分という限られた相談時間の中でいかに効率的に弁護士さんと話を進めるか、ということを目的として作成する、サポート的な書類になります。ただ、もし今後何らかの”次のステージ”に進む場合、ここで作成した資料がとても役に立ってきます。ですので、少し面倒ではありますが頑張って作ってみてくださいね。他にも相談に役立ちそうな情報があれば、ご自身でどんどん追加してください!
書類がまとまったら、いよいよ次は法律相談です。
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