飼い殺しにされている偽セレブ妻

「うちのダーリンが働か無くてもいいって言ってくれるの」
専業主婦の方と話すと時々聞く言葉だけれど、これは、危険なセリフ。

本当に自慢するなら
「私が働けば働くほど、家計から出るお金は減るんだけど、夫は応援してくれてるの。」
だろう。

幸せな結婚生活をしているカップル(国際結婚かどうかにかかわらず)を見ると、子供が小さくても、実質働いてなくても、お金にならないどころか奥さんが働くことによって余計支出が多くなっても、何かしら仕事らしきものを持っている奥さんが多い。

大学の同級生や職場の人と結婚している人は学校の先生、医者、一般企業勤めなど、旦那さん並みに稼いでいる人も少なくない。
私のようなお気楽妻は、いわゆる「お金のために働いているわけじゃなくて、社会と繋がっていたくて」「好きなことを続けていたら気付いたら仕事になっていて」タイプが多く、インテリアコーディネーター、パーソナルアシスタント、コンサルタント、コーチ、ヨガやピラティスの先生、カフェのオーナーなど幅広い。

国や文化圏にもよるが、子供がいなくて、家族経営の商売をしているわけでもないのに、働くことを直接的、間接的に否定してくる旦那さんは、ハズレのことが多い。

私の周りを見ると、微妙に高学歴で小金持ち、友達が少ない、そして外見にコンプレックスがある男性が奥さんを家の中に閉じ込めておきたがる。

着物や宝石道楽ならまだしも、月10万円そこそこしかかからない、ヨガとネイルサロンに通わせて家に縛り付け、「君は働かなくてもいいんだよ」と言って自尊心を満たすのだ。家で食事を作って掃除をして、自分の好きなアクティビティ(旅行やレストラン巡りなど)にいつでも付いてきて、横においておける、ちょっと美人で素直な奥さんは非常に都合がいい。

働いている奥さんは、バケーションの予定も二人で相談しないといけないし、外でストレスをためてくる奥さんのケアも必要になる。

私の夫は、「働け」とは言わなかったけれど、「働こうかな」と私がぽろっといったのを聞き逃さずに、その業界の知り合いに声をかけて、人脈を紹介してくれたり、ちょっと軌道に乗り始めたら法人化してくれ、ホームページを作る人を見つけてきてくれた。

妊娠前後も私がその仕事を続けたいか、続けるならどういうサポートが必要かを真剣に考えてくれた。
正直、夫が子育てに本格的に参加するのは難しかったので、毎日通いのナニーを雇うことになった。

私は今好きなことを仕事にしていて幸せだが、たいしてお金にならない。私が働くことによって必要となるハウスクリーニング、ナニー、子供の習い事などを考えたら、専業主婦になるのが一番だ。

でも、夫は「やめてもいいけど、大人になって移住した国で立派にビジネスを成功させて、子育てと両立させている君が誇らしい」と言ってくれる。

私を同僚に紹介するときも「XX関連のビジネスオーナーだ」と説明してくれる。

うちの生活費は100%夫が出しているので、私の収入は全て私の銀行口座に振り込まれ、資産運用に回している。
加えて、微々たるものながらこの国で税金を納めている実績があるので、将来的に私名義で住宅ローンを組んで投資物件を購入することも考えている。

いま、夫婦関係はうまくっているが将来はわからない。ただ、仮に離婚することになっても私は、貯金とこの国でビジネスをしてきたという実績があるし、何より自力で稼ぐスキルがある。



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