8日目「初仕事」
今日はいよいよ初出勤。
一応研修期間ということで3時間のみの勤務らしいですが、言語が異なる国での仕事なので異常な緊張感があります。果たしてしゅっぴーの運命やいかに。
というわけでやってまいりました福豚亭。
まずはエプロンを身に付けます。
先輩からの最初の指示は、お客さんが食べ終わった食器を片付けることでした。
英語が苦手でもそのくらいはできないと!と意気込みながら店内を見渡します。さっそくお済みのお客様がいらっしゃいました。
“Finish?”
“Yes, thank you.”
声が震えそうになりながらも、緊張を押し殺して澄ました表情のままこなすことができました。
こんな単純なやりとりでも成立した喜びと安堵でニヤニヤしてしまいました。
その後も軽快に食器を下げていくしゅっぴー。このくらいできて当たり前なはずなのにどこか誇らしげです。
次に課された任務は完成した料理を席に運ぶこと。
店内にはテーブルが29個あり、全てのテーブルナンバーを把握する必要があります。
こういう時にサッカーをしていて良かったと感じます。
3=パオロ・マルディーニ
7=クリスティアーノ・ロナウド
10=ペレ
14=ヨハン・クライフ
17=長谷部誠
22=中澤佑二
25=ジャンフランコ・ゾラ
etc.
このように数字と選手名が即座にリンクするので数字の割り当てを覚えるのは結構得意です。
「14番テーブルに持って行って。」と言われたら「はいはいクライフの席ね。」って感じです。
テーブル番号よりも、ラーメンの時はどのスプーンで丼物の時はどのスプーンなのか、どのメニューの時にマヨネーズを添えるのか、カレーうどんを運ぶ時に持って行く数々の道具を把握すること等の方が苦手です。
しかし、それも足りない脳味噌をフル稼働させて対応しました。
次に課されたのはお客さんが退店した後のテーブルの後片付け。効率の良い方法を伝授されましたが、不器用なのでどうしてもバタバタしてしまいます。
先輩たちは笑顔で「大丈夫だよ。」と見守ってくれていました。温かい。
そんなこんなで仕事を進めて行く中である重大なミスをしてしまいました。
せっせとテーブルの片付けをしている僕に老婦人が声をかけました。食べかけのうどんのお皿を指差していたので僕はそれを片付けました。
これがミスでした。
後から老婦人がうどんの行方をレジに確認しに来たそうです。曰く、残ったうどんを持ち帰りたいからタッパーを貰えないかという注文だったそうです。
完全にやらかしました。
オーストラリアではレストランで食べ残した物を容器に入れて持って帰る習慣があるようです。福豚亭のお客さんも多くの人が食べ残しを持ち帰っていました。
容器を持参していない人は50豪セントで福豚亭のタッパーを買えます。
婦人はどうやらタッパーをお買い求めだったようです。
話を聞くとその婦人は研修生の僕のミスを笑って許して帰って行ったそうです。
初日から大失態です。ちゃんと話を聞かないといけないと反省したのはついこないだだった気がしますが、再犯が早すぎます。ほろ苦いデビュー戦となってしまいました…。
最後にまかないをいただきました。一番気になっていた豚カツラーメン。
ここはジャパニーズレストランらしいんだけど、日本では見たことないぞこれ。
お味の方は…
普通に美味しい!てか、豚カツラーメンが美味しいと言うより、豚カツとラーメンが美味しいって感じです。
量がめちゃくちゃ多くて個人的には満足でしたが、グルメ通の人に評価してもらえるメニューなのかは怪しいです。
※今回学んだワーホリの注意事項※
24.オーストラリアではレストランで食べ残した物を容器に入れて持ち帰るのが割と普通。
💸本日の明細書💸
3.00豪ドル:水600ml×12
27.00豪ドル:タオル×5
💰所持金💰
1528豪ドル
&
1万2000円
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