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2021夏のめぐろ能と狂言より『羽衣』
マンガ『花よりも花の如く』では第1巻に登場。能楽初心者におすすめとしてもよくあげられる『羽衣』です。初めて観たといいたいところですが、記録によると前に一度、観ているみたい。
でも、物語や美しさをわかって味わいながら観られたのは今回が初めて。解説の金子直樹先生が名セリフを教えてくださったおかげです。長さも約1時間ほどと、能としては短め。昔話として知られる「羽衣伝説」とはちょっと違うという点も、能と
2021「夏のめぐろ能と狂言」より『鍋八撥』
笑って、ひたって。狂言と能のエッセンスをたっぷり味わえた「夏のめぐろ能と狂言」が8月29日、めぐろパーシモンホールにて開催されました。初参加だったけれど、地元の方が楽しみにしているのか、ご高齢者から親子連れ、夏の着物姿の女性もいらして華やかでした。
最初に目黒区長さんが登場。目黒区教育委員会が共催しているのですね。区長さん、能や狂言には関心はなさそうでしたがワクチンをぜひ検討してというメッセージ
「狂言劇場その9」より『鮎』
2021年6月25日、世田谷パブリックシアターの「狂言劇場その9」Bプロ。古典狂言の『舟渡聟』と同時上演されたのが、新作狂言『鮎』でした。観劇から時間がたってしまったけれど、やっぱり書いておきたくての投稿です。
『鮎』を初めて見たのは2017年の国立能楽堂での初演の時。新作狂言とはどういうものだろうと、すごくワクワクして見に行ったことを思い出します。その後、Eテレの「にほんごであそぼ」などで、い
「狂言劇場その9」より『舟渡聟』
2021年6月25日に上演された「狂言劇場その9」のBプロ、古典の『舟渡聟(ふなわたしむこ)』と新作狂言の『鮎』という瑞々しい組み合わせでした。船頭は野村万作先生、聟はお孫さんの野村裕基さん、姑は岡聡史さん。35分を超える大曲ですが、前半と後半のコントラストが鮮やかで、船頭の芸の見せ場が続くので何度見ても見飽きない名作だと思います。
最初に登場するのは、聟。ピンクの衣装が初々しく、肩に担いだ棒に
「狂言劇場 その9」より『法螺侍』
昨夜(2021年6月21日)、「狂言劇場 その9」の舞台写真が公開されました。どれも、すごく生き生きとしていてカッコいい! まだAプロしか見ていなくて、Bプロ『舟渡聟(ふなわたしむこ)』『鮎』は今週末なのですが、写真を見て、ますます楽しみになりました。
なぜなら、今回の4作品はいずれも能楽堂で見たことがあるのですが、Aプロを観る限り、演出が・・・というか印象、見え方が全く違う。写真を見る限り、B
2021年6月「狂言劇場 その9」より『武悪』
普段は能楽堂で上演される狂言を、現代の劇場でパフォーミングアーツとして上演する「狂言劇場」の9回目。今回は、古典狂言の大曲+新作狂言というボリューミーな組み合わせでした。
Aプロは、野村萬斎さんがラジオ #職業 、野村萬斎 で「大曲中の大曲」と紹介されていた『武悪(ぶあく)』と、萬斎さんのお父様である野村万作先生の創作による『法螺侍(ほらざむらい)』。『法螺侍』は、シェイクスピアの『ウィンザーの陽
2020年1月 第89回野村狂言座
年4回開催の野村狂言座は、大作から珍しい演目まで狂言盛りだくさん!ファンクラブに入ってだいぶたち、以前観た演目に巡り会うことも増えてきました。
今回は、万作先生の小舞「芦刈」から。落ちぶれた男が別れた妻とは気づかず、面白い舞を舞ってみせるシーンとのことですが、万作先生の軽やかな足拍子、清冽な肩や手の動きがすばらしかった。88歳とは思えません。舞台にお正月の清浄な空気を呼び込むような清々しい舞でし
MANSAI解体新書その弐拾九
2019年5月のFacebookからの転載です↓
昨夜のMANSAI解体新書その弐拾九が素晴らしく面白かったので覚書。トークのお相手は、欅坂46などの振付を担当しているダンサーのTAKAHIROさん、雅楽師の山田文彦さん。ニューヨークのダンスシーンで10年荒波に揉まれたTAKAHIROさんも面白かったけれど、昨夜の収穫は山田さん! あまりの奥深さに萬斎さんもタジタジすることがあったほど。皇室裏話