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法人設立15年目となりました~スタッフ編④~

こんにちは。
ワーコラ理事で、事業コーディネーターをしている髙橋浩子です。

【個人の悩みを地域で解決するために必要なこと】


私がワーコラの存在を知ったきっかけは、
2012年に作られた、愛媛で活躍する女性をとりあげた「switch」という冊子を、地域の公民館で手にしたことでした。巻末には「もう一度自分の生き方を見つめ、次のステップに登ろうとする女性のために作られました」という言葉と共に、冊子を作った5人の主婦ライターの奮闘記が編集後記につづられていました。地方でも仕事も暮らしもあきらめずに前進している10人+5人の女性たちがとても身近に感じられ、会ってみたいと思うようになりました。その冊子との出会いがきっかけで、後日ワーコラのスタッフに応募し、今に至っています。
 
結婚、パートナーの転勤(転職)に伴う転居、離職、出産、子育てと、
ライフイベントごとにアイデンティティの再構築を図らなければならない女性は地方にこそ多く、私もその一人でした。
その当事者が再スタートを切るにはかなりのエネルギーが必要です。
ワーコラは、そんな女性たちが「一人じゃない」ことを感じられる場所であり、次の一歩を踏み出す力を得られる“居場所(サードプレイス)”の役割を果たしていると感じています。

【シーダー(種をまく人)となる人の連鎖】


ワーコラは、自主事業として地域コミュニティづくりの場をいくつか持っています。2009年から定期開催している、働く女性が職場や地域以外の横のつながりをもつ場となる「ワーキングマザーランチ会」、育児休業前後の悩みや相談事を当事者や経験者を交えて情報共有する「育休ティータイム」、子どもを預けて働くことへの理解と知識を深める「子どもを預けて働く基礎知識」です。これらは時代の変化に応じて、仕事と暮らしの両立に悩みを抱えた人たち同士の座談会「もやもやカフェ」に形式を変えて続けています。
参加者同士で、悩みや模索している方法を共有し合うことで、「悩んでいるのは自分だけじゃない」と共感できたり、新しい情報や解決策に出会えたりします。それが働き方の自己決定をサポートし、生きづらさを少しでも減らすきっかけになると考えています。
このような座談会や勉強会を重ねていく中で、ワーコラの活動に賛同してくださる会員さんは徐々に増え、シーダー(種をまく人)となる人が現れ始めています。「育休取得社内第一号」、「初の女性管理職」、また地域の役割を担うようになるなど、何かしらはじめの一歩を踏み出す人が少しずつ増えてきています。

女性の幅広いライフステージに寄り添うことが、「人育て=地域を育てる」となり、持続可能なまちづくりの基礎につながると私たちは考えます。しかし、人を育てることは数値では測れません。地域に住む人々や企業が、そこにある問題に気づき、解決に向けての目標を共有することが、持続可能なまちへの新たな一歩になるのではないでしょうか。
すべての女性が“自分の人生のかじ取りは自分でする”という意識をもち、その実践者として次世代へバトンを渡していけるよう、私も自分にできることを続けていきたいと思います。

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