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私、魔女のキキです。こっちはモデルになった町ヴィスビュー【欧州街角探訪⑰=スウェーデン編=】

ジブリ映画『魔女の宅急便』を観たことがありますか?
見習い魔女のキキは13歳の満月の夜、立派な魔女となる修行のため、黒猫のジジと共に、コリコという港町に降り立ちます。
期待と不安を抱えた少女が降り立つその美しい街に、憧れを抱いた方も少なくないと思います。

どうも、ジブリ大好きケイトです。

スタジオジブリのスタッフが、魔女の宅急便の制作の際にロケハンを行ったとされる街は、スウェーデンのストックホルムと、今回旅するヴィスビューという街です。つまり、コリコのモデルとなったということですね。

ヴィスビューは、バルト海に浮かぶゴットランド島で最も大きい街で、スウェーデン本土からは、フェリーかプロペラ機で向かうことになります。

ストックホルムからバスで、ニュネスハムンというフェリー発着所がある街に向かいます。そこからフェリーで約3時間の船旅。

船内は広々としていて、簡単な食堂もついていて快適な移動でした。

ヴィスビューが見えてきました!オレンジのレンガ屋根が広がる光景は、正に魔女の宅急便の世界のよう。

船は無事にゴットランド島に到着しました。街の中をぐるりと散歩してみましょう。

ゴットランド島は、中世ではヴァイキングが支配し、交易の中心として繁栄しました。一時はストックホルムよりも活気あふれる街でした。近年においてはその立地から、重要な軍事拠点として発展してきました。冷戦期には、一般の人の立ち入りすら禁止されていたそうです。

ヴィスビューの町は、石の要塞によって取り囲まれており、今もなお多くの砦が残存しています。

一部の砦には階段も残っており、壁の上まで登ることが出来ます。目の前は海。


外壁をぐるりと一周したら、街の中へ入っていきましょう。

映画魔女の宅急便で、コリコの街は、かなり大きい街として描かれていましたが、ヴィスビューの街の規模はかなり小さめ。ちょっとした高台から街の全景を見渡すことが出来ます。

しかし雰囲気は映画の舞台そのもの。今にもほうき(又はデッキブラシ)に乗った魔女が向こうから現れそうです。

街で一番大きい建物である教会にやってきました。

ステンドグラスで描かれていたのはヴィスビューの街。本当に可愛い!

かなり畏れ多い顔ハメパネルがありました。ゆるキャラとかいうレベルじゃない。

再び街の散歩に出ると、なにやら怪しげな廃墟がありました。

街中には、この様な建立途中で打ち捨てられた教会跡がいくつもあり、このような遺跡が残存していることは、歴史研究の上で重要な意味をもっているそうです。

いくつかの遺跡は中に入ることが出来ます。一歩踏み入れると寒々しさと、静寂。魔女の宅急便の世界に来たと思ったら、気づいたらゼルダの伝説 ブレスオブザワイルドの世界に迷い込んでしまったようです。

当時の住民は、どんな思いで、この朽ち行く教会をみつめていたのでしょうか。


さぁ、町内の散歩に戻りましょう。

それにしても可愛い街並みが広がっています。向こうから自転車に乗った少年がやってきそうな、そんな雰囲気を感じます。

キキが顔を出しそうな3階建てのお店。ここはパン屋さんではありませんが、夏の間はリゾートとしても人気のヴィスビューは、多くのお店があり雰囲気がいいだけでなく過ごしやすい街であるともいえます。

要塞の外に出れば、現代的な建物やお店があったりもします。

日が落ちて、夜がやってきました。日帰りの観光客は夜行のフェリーで帰ってしまうので、街はひと際静かになります。

静まり返った街角で、一匹の猫に出会いました。黒猫ではありませんでしたが、人の言葉が理解できるのか声をかけると近づいてきました。

きっと島のみんなに可愛がられているんだろうね。ゆっくり撫でさせてもらいました。いつかきっとまた会おうね。


翌朝、名残惜しい気持ちと共に、フェリーでゴットランド島を後にしました。

また必ず訪れたい、魅力あふれる魔女の住む町。ジジとリリーにも、運が良ければ会えるかもしれません。

「落ち込んだりもするけど、私は元気です。」

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☆前回の記事は以下です↓ 次回は船でエストニアに向かいます。

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