Let’s say ボードゲーム元年
来るぞ来るぞ、と言われながら
なかなか来ないボードゲームブーム。
あるいはもう来ているのかもしれないけれど。
だとしたらそんなに大したものじゃないという判断になりかねない。
それでいいのか。
責任者はどこか。
そもそも私ごときが善し悪しの判断をする身分にはないけれど。
百も承知でそれを敢えて言う。
イメージはこんな感じだ。
ダンスフロアには静かなイントロが流れつつ、ベース音やパーカッションが少しずつ大きくなっていく。しずかに体をゆらしている客たちは、この後に訪れる歓喜と興奮に、少しだけ身構えて、そして期待を込めた面持ちだ。
そこでガツンとメロディアスな主旋律が流れるだろう。
そして歓声が爆発するだろうと、観客はみなそう思っている。
来るぞ…
そろそろ来るぞ…
しかし一向にぶちあがるようなメロディは流れてこないのだ。
ずっと予兆はある。でもパンチに欠ける。
きっとそんな感じだと思う。クラブに行ったことはないけども。
所謂バブル景気なんていうものは遥か過去のことではあったが、あとから振り返るからバブルだったんだなと分かるみたいなことを訳知り顔でつぶやくようなことはしたくない。
でもボードゲームについても、あとから振り返ってあれはブームだったんだな、って思ってみたいんだとしたら、君はどう思う?
テレビのバラエティー番組で〇〇というゲームが出て、タレントの誰々さんが遊んだとか。
某木村氏が家族ぐるみでディクシットが好きだとか。
それを他のタレントも一緒に遊んだとか
ボードゲームで町おこしだとか。合コンだとか。
そういうニュースを聞いては、「ボードゲームブームはまもなく来る」と期待感を高めている。
ボードゲームに関することを趣味とする人にとって、ボードゲームがそれなりに流行した状態になることは、悲願のようなものだ。
なぜかと言えば、遊ぶ相手が必要だからだ。
誰かを誘って、一緒に遊びたいからだ。
一緒に遊ぶひとの不在、あるいは欠乏。
遊ぶ相手がいなければどんなに素晴らしいボードゲームだって何の役にも立たない。
あなたと遊びたいのだ、またあなたと遊びたいと言われたいのだ。
ちょっと誘うハードルを下げるために、ちょっとだけ世間が寄り添ってくれてもいいのではないか。
いっそのことボードゲーム元年というものを制定してしまったらいいんじゃないかとも思う。
俵万智さん的な気軽さで。
このボードゲームが楽しいと
君が言ったから
2024年はボードゲーム元年
別に今年じゃなくても一向にかまわないのだけど。