日本とハワイ、アッセンブル。
ご来訪、ご観覧誠にありがとうございます。
このページを読んで頂いている貴方に、太陽あれ。
公文でございます。
さて、今回はちょっとおめでたい、2021年の始まりにふさわしげなアイテムをご紹介させて頂きたいと思います。
例によって趣味全開、独断と偏見による紹介となりますが、
よろしければ是非覗いて行ってみて下さいませ。
では今日ご紹介させて頂くのはこちら。
まさかの半袖。まさかのアロハシャツ。季節感はどこへやら。
(ちなみにこの記事書いているこの日、ここ京都府舞鶴市の最低気温-4℃ですハハッ)
ともあれ。
こいつがまた特別なアロハシャツでして、1930年頃に実際にハワイで販売されていたアロハを復刻したものになります。
何よりその特徴的な「唐獅子牡丹」なる、鮮やかな色使いで表現された獅子柄。
「唐獅子」とは元々、インドライオンをモチーフにした中国や日本に伝わる神獣の一種であり、
早い話が最強の獣です。
が、そんな獅子にも弱点が一つございまして、それは何かと申しますとまさかの寄生虫。
「獅子身中の虫」といった慣用句の語源でもあります。
そしてその寄生虫をkillするのが牡丹の花から滴る朝露って言うんですから、
なんだかよくわかりませんがどこか素敵ですよね。
そんな理由で、唐獅子と牡丹はセットで描かれることが多かったりします。
…と言ってもこれはアロハシャツに限った話ではなく、
古来より日本画なんかにもとく見られる組み合わせだったり致します。
また、ディティールも凝りに凝っております。
背面中央で生地を継ぎ合わせたデザイン。これはヴィンテージアロハによく見られる構造ですね。
やや余談ですが、もともとアロハシャツはハワイへと移り住んだ日本人が持ち込んだ浴衣や反物を利用して作られていたことがあり、
それゆえに唐獅子牡丹や通称"百虎"と呼ばれるような、和柄のヴィンテージアロハなんてのが沢山存在します。
それ故アロハシャツと日本人は、意外と親和性が高かったりするんですね。
とはいえ当時の日本の反物はハワイの人々の体格からすると生地自体の幅が狭かったため、
生地を2枚継ぎ合わせて身幅を確保していた…というやんごとなき理由のデザインまでを忠実に再現しているのは、
流石SUN SURFと言ったところでしょうか。
(よく見ると継ぎ目があります)
この背中で継ぎ合わせたデザインのアロハを着ている方を見かけたら、
「あらやだこの御仁、ええアロハ着てはるわぁ…」と思って頂いて恐らく差支え無いと思います。
また、このシワ感満載の生地もこだわりポイント。
「デッドストック(=新品未使用)のアイテムが、長い年月を経て発見された」状態を表現しているというこだわりっぷり。
これから着用を重ねることで、エイジングを楽しめるように作られております。
さらにさらにこのプリントにも日本の染色技術が結集されておりまして、
もともとアロハシャツは、1色ずつ色を摺り重ねていくことによりプリントされています(小学校の図工の時間とかでやる版画の多色刷りをイメージして下さい)。
ですので本来アロハシャツというものは色彩のはっきりとしたデザインが多いのですが、ここでもう一度柄をよく見てみて下さい。
滲んでます。
これは同系色で摺ったものを「たたき」と呼ばれる手法で部分的に後からぼかしており、
こうすることで版の数以上の中間色を表現しています。
ともあれ。
ここまで読んで頂いた方はお察しかもしれませんが、
このアロハ、恐ろしい程に手間暇をかけ、忠実なまでにヴィンテージを再現した、という復刻モデルなんです。
企画から完成、販売に至るまで実に一年半以上かかったそうで、
この唐獅子牡丹が如何に試行錯誤の上に生み出されたアイテムかが、
少しでも伝われば幸いでございます。
こういうの、ほんとロマンが詰まってて素敵ですよね…。
公式オンラインストアでは瞬く間に完売してしまったらしい、特別なアロハシャツ。
2021年の幕開けにふさわしいアイテムとして、是非お試し下さいませ。
将来はアロハに太ジーパンが似合う亀仙人みたいなジジイになりたい公文でした
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