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エルドリッチデッキ解説

1.はじめに


woodlongこと森永浩隆です。前回の大会レポートの反応が良かったので、今回は解説記事を書きました。エルドリッチのデッキ構築に悩んでいる方や対策,研究をしている方にとっては有益な記事になると思うので、是非読んでみて下さい。

2.デッキ紹介


新倉敷CSで使用した構築はこちらになります。
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当日のプレイングは正直未熟でしたが、構築とメタの読みが功を奏したのに加えて、構築や対策などの情報が少なかったので、相手側としては対処が難しかったと思います。個人成績は4−1(中止分1つを勝ちとして集計)と結果は上々でした。対戦したデッキは「閃刀姫」,「ドラゴンリンク」,「恐竜真竜皇」,「サブテラー」,「スパイラル」。負けた試合の大半がプレイミスが原因で、改善すれば個人戦のCSで上位を狙えると思います。

3.デッキ解説:モンスター編

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3-1:黄金卿エルドリッチ
このデッキのキーカード。「黄金郷」、「エルドリクシル」カードだけでなく、不要な魔法,罠カードをコストに場のカードを除去、自身や手札のアンデットを特殊召喚出来ます。この効果で特殊召喚したアンデット族は相手ターン終了時まで破壊耐性付与、攻守1000上昇するので、自身であれば3500/3800と強力なアタッカー兼ブロッカーととなります。さらに「スキルドレイン」適用下でもその効果は適用されます。採用枚数はこのカード主体の構築なので3枚ですが、「召喚獣」などの他テーマを入れる場合なら2枚が丁度良いと思います。

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3-2:PSYフレームギア・γ,PSYフレーム・ドライバー
新倉敷CSでのMVP。新制限で「灰流うらら」が3枚緩和され、このデッキの4割がその効果対象になるので採用しました。また、サイドから投入され易い「アーティファクト-ロンギヌス」の対策にもなります。「PSYフレームロード・Ω」にシンクロ召喚すれば、ハンデス効果に加え、除外した「エルドリクシル」や「黄金郷」カードを墓地に戻して、再利用できるので非常に優秀なカードです。

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3-3:灰流うらら
2020年4月新制限で準制限から無制限になった手札誘発。無効にできる範囲が広いのとアンデット族なので「エルドリクシル」カードとシナジーがあります。さらにレベル3のチューナーなので、レベル5の「黄金郷」罠モンスターとシンクロして「PSYフレームロード・Ω」や「天威の龍鬼神」につなぐことができます。よく採用される手札誘発では「無限泡影」と「増殖するG」がありますが、前者は「スキルドレイン」と役割が被り、単純に使えば1枚消費。後者は展開を許すとこのデッキは低速なので手札が増えても覆すのが難しいです。一部のプレイヤーは「幽霊うさぎ」を採用し、展開系の「抹殺の指名者」,閃刀姫の「閃刀機関-マルチロール」,オルターガイストの「オルターガイスト・プロトコル」などを対策できるので、どちらを選ぶかは使う人の好みになりそうです。

4.デッキ解説:魔法編

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4-1:呪われしエルドランド
「黄金卿エルドリッチ」や「黄金郷」魔法,罠をサーチできるカード。手札や状況に応じて、サーチするカードを決めます。「黄金卿エルドリッチ」の除去効果でエルドランドを墓地に送り、⑶の黄金郷を墓地に送る効果を使い、エンドフェイズに「エルドリクシル」カードをセットすることもあります。サーチする効果を使うとアンデット族モンスターしか攻撃できないので、他種族のモンスターと同時に攻撃する場合は墓地に送ることが前提です。

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4-2:黒き覚醒のエルドリクシル
アンデット族モンスターを手札,デッキから特殊召喚できるカードです。「呪われしエルドランド」で「黄金卿エルドリッチ」をサーチが出来るので1で良いのではと考えましたが、効果でセットが出来る「エルドリクシル」と「黄金郷」カード比率をバランス良く6:6にしたかったので2枚にしました。

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4-3:白き宿命のエルドリクシル
「黒き覚醒のエルドリクシル」に比べて発動する機会が少ないですが、手札,墓地から特殊召喚ができる速攻魔法なので小回りがききます。「墓穴の指名者」,「閃刀機-シャークキャノン」,「D.D.クロウ」の除外を回避したり、バトルフェイズ中に「黄金卿エルドリッチ」を特殊召喚して、追加攻撃ができます。

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4-4:強欲で金満な壺
このデッキはエクストラデッキに依存しないので非常に相性が良いです。当然ですが、単純に2ドロー出来るのは強いです。

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4-5:おろかな副葬
主にメインフェイズで墓地で効果を発動する「エルドリクシル」カードを送ります。もし、「黄金卿エルドリッチ」を特殊召喚できない場合は、「黄金郷」カードを落として、エンドフェイズに「紅き血染めのエルドリクシル」をセットします。序盤で引ければ強いですが、「エルドリクシル」か「黄金郷」カードが墓地に送れた時点でそこから供給が始まり、中盤以降は墓地に送る必要が無くなるので今後は1か2枚にします。

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4-6:魔鍾洞
多くのプレイヤーが嫌うモンスター効果を封じるフィールド魔法。黄金卿エルドリッチの効果で好きなタイミングで解除が出来るので非常に相性が良いです。今回の構築では素引きでしか使えず、発動する機会が0でしたが、「メタバース」を採用すれば、増加が見込めます。

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4-7:超融合
オルフェゴール,サンダードラゴン,召喚獣,HERO,ドラグーン,ミラーと対策の幅が広いので採用しました。コストで「エルドリクシル」や「黄金郷」カードを落とせば無駄がありません。CSではドラゴンリンク戦の1回しか使う機会がありませんでしたが、上記のデッキと当たれば間違いなく活躍するでしょう。また、「アンデットワールド」を採用すれば、どんなデッキに対しても発動できます。

5.デッキ解説:罠編

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5-1:紅き血染めのエリドリクシル
墓地・デッキからアンデット族モンスターを特召喚できます。エンドフェイズに発動する「黄金郷」カードとは違い、メインフェイズに②の効果を発動できますので、「おろかな副葬」からすぐに始動できます。「黒き覚醒のエルドリクシル」と同様にミラーマッチ対策で活躍する「死霊王 ドーハスーラ」をこれ1枚で出せるのも非常に強いです。

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5-2:黄金郷のコンキスタドール
持久戦になるオルターガイストやサブテラー相手だと3枚入ってると安心ですが、他のデッキだと3枚目をセットする前に決着がつくと感じました。

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5-3:黄金郷のワッケーロ
墓地のカードを除外は弱くはありませんし、攻撃力1800はサブアタッカーとしても申し分ないです。ミラーマッチだと2枚は欲しくなります。

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5-4:黄金郷のガーディアン
対ドラグーンとして採用しましたが、「スキルドレイン」と合わせて発動しないと機能しません。そのため、「黄金卿エルドリッチ」や「呪われしエルドランド」の効果で優先的に墓地に送りました。メインデッキに「超融合」を採用してるので次回以降は抜きます。

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5-5:永久に輝けし黄金郷
「エリドリクシル」カードの墓地効果でセットが可能で、2回妨害すれば、大体決着がつくので2枚採用しました。「黄金卿エルドリッチ」がいる状態で、「黄金郷のコンキスタドール」発動して相手の表側カードを破壊後、「黄金郷のコンキスタドール」をリリースして無効が理想の妨害です。

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5-6:スキルドレイン
永続のモンスター効果の無効化の強さは皆さんご存知だと思うのと「黄金卿エルドリッチ」の説明で書きたいことは書いたので割愛します。サブテラーでは「サブテラーの決戦」、オルターガイストだと「オルターガイスト・プロトコル」があるので機能しにくいです。

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5-7:虚無空間
誤解している人が多いかもしれませんが、墓地の「黄金卿エルドリッチ」の効果を使う時にこのカードを墓地に送れば、特殊召喚ができます。「永久に輝けし黄金郷」と一緒に伏せる場合だと「虚無空間」を守ろうとして、チェーン3で発動しても、カードの効果処理で「虚無空間」が自壊してしまうので最後に虚無空間を残すようにプレイする必要があります。

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5-8:王宮の勅命
「魔鍾洞」と同様、好きな時に解除出来るので非常に相性が良いです。「エルドリクシル」カードの墓地の効果も無効にならないのもポイントです。

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5-9:神の宣告
物量で押してくる展開デッキや「サブテラー」や「オルターガイスト」などの罠が多いデッキ相手には必要になります。相手がサイドデッキから投入してくる「拮抗勝負」や「レッド・リブート」に対しての回答にもなるので、メインかサイドのどちらかには必要です。最初は3枚採用していましたが、役割が被り、「エルドリクシル」のカードの効果でデッキからセットできる「永久に輝けし黄金郷」があるので2枚にしました。

6.デッキ解説:エクストラ編

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6-1
超弩級砲塔列車グスタフ・マックス
超弩級砲塔列車ジャガーノート・リーベ
超巨大空中宮殿ガンガリディア

「黄金卿エルドリッチ」が場に2体出ることはよくあるので出し易いですが、新倉敷CSでは「スキルドレイン」を効果を無効にして制圧していくことがほとんどでした。強欲で金満な壺で除外されることもあるので、召喚する機会は少ないですが、入れておいて損はありません。

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5-2:
天威の龍鬼神
PSYフレームロード・Ω

「PSYフレームギア・γ」と「PSYフレーム・ドライバー」でシンクロがほとんどですが、「灰流うらら」と「黄金郷ガーディアン」以外の黄金郷罠モンスターでも可能です。「天威の龍鬼神」は状況次第で「超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ」を除外させることができます。他のシンクロモンスターではサイドデッキから投入され易い「ライトニング・ストーム」,「ハーピィの羽根箒」の対策に「スターダスト・ドラゴン」の採用も十分ありです。

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冥界龍 ドラゴネクロ
スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン
捕食植物ドラゴスタペリア

「冥界龍 ドラゴネクロ」はミラーマッチ対策だけでなく、追撃にも一役買います。強欲で金満な壺を採用しているため、他のエクシーズモンスターの枠を無くして、超融合で使う融合モンスターに枠を充てました。

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5-4:
リンクスパイダー
トロイメア・フェニックス
ヴァンパイア・サッカー

「リンクスパイダー」は相手ターンに「黄金郷」罠モンスターを発動し、次の自分のメインフェイズにリンク召喚して、エンドフェイズ時に「エルドリクシル」カードをセットできます。「トロイメア・フェニックス」は破壊だけではなく、「エルドリクシル」 や「黄金郷」カードを墓地に送ることにも役立ちます。「ヴァンパイア・サッカー」は黄金郷罠モンスター4枚では出し辛かったです。

7.デッキ解説:サイド編


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6-1:ラー翼神竜-球形体
展開系のデッキに対して後攻時に投入します。このデッキでは通常召喚する機会は無いに等しいので、厄介なモンスターを除去した後で「PSYフレームギア・γ」を発動し易くします。今回は活躍できませんでしたが、後攻1ターン目に引ければ心強いカードです。

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6-2:増殖するG
こちらも展開デッキで後攻を取られる時に「強欲で金満な壺」と交換します。「灰流うらら」と「PSYフレームギア・γ」を合わせれば手札誘発は9枚となり、相手の特召喚を抑制し易くなります。

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6-3:インスペクトボーダー
こちらは先攻時に交換します。新倉敷CSでは1ターン目で引くことは出来ず、思ったより機能しなかったです。「ライトニング・ストーム」、「ダイナレスラー・パンクラトプス」、「真紅眼融合」など、昔と比べると制圧力が落ちたので過信はできません。次回からは抜くつもりです。

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6-4:ハーピィの羽根箒
発動が通れば強いですが、デッキの回転を重視したのでサイドデッキに入れました。

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6-5:魔封じの芳香
「ペンデュラム」,「閃刀姫」,「サブテラー」相手の先攻時のメタカードとして非常に優秀です。前述通り「黄金卿エルドリッチ」と相性が良いです。

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6-6:拮抗勝負
後攻時に6-5で挙げたデッキに加えて、展開系のデッキ対しても機能します「サブテラー」と対戦した時に大活躍したカードでした。

8.最後に

次回の新倉敷CSまでには対策や研究が進み、簡単に勝たせてもらえないと予想されます。「エルドリッチ」は「召喚獣」や「幻魔」などの他テーマと一緒に組めるのに加え、4月に新ブースターパック「ライズオブデュエリスト」も発売されますので、新たな派生や構築が見つかるかもしれませんので今後が楽しみです。最後まで読んで頂き有難うございます。今後もnoteにて読者に有益な情報を投稿していくのでフォローして頂けると幸いです。


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