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騒音と選挙前の街宣車についての日記


生活音がすごい。リモートの代償なのだろうか。お陰様で元から機能していない集中力がさらに機能不全を起こしている。


夕方になれば、自宅周辺の道路で子供たちが遊び出し、獣の雄叫びとも区別がつかない奇声をあげはじめる。

最初のうちは「子供叱るな 来た道ぞ」の精神で微笑ましく思っていたが、定期的にとんでもないデシベル値が外から飛んでくると流石に気が滅入ってくる。当然のようにヘッドホンを貫通するな。

加えて、最近は分散登校なのか知らないが、日の出ている時間帯ならいつ大声が飛んでくるかも分からない。デバフばっかかけてくる敵がランダムエンカウントになったらバランスブレイカーが過ぎるだろ。今「鬼ごっこしようぜ」とエンカウントした。


というか「子供叱るな 来た道ぞ」と書いたが、思い返してみれば自分が小学生だった頃に友達と外で遊んだ思い出なんかない。

私が来てない道を辿ろうというのか、ふざけるな。と生じた理不尽な怒りを彼らにぶつけたくなる。もし私が新聞に載る日が来るのなら、間違いなくそれが原因だろう。


これだけならばともかく、数日前から近所で空き家の取り壊しが始まってしまった。居住者が居なくなって3年経ったから、不良債権になる前に相続人が譲渡控除を使える内に売却しようとでも思ったのか。そんな邪推をしても気が晴れない程度には取り壊し工事の音がやかましい。

爆竹か何かで吹き飛ばせないのだろうか。普通に取り壊すだけなら金が掛かるが、派手な見せ物として金を取ればむしろ儲かるかもしれないぞ(損害賠償金は考慮しないものとする)。


そして、極め付けとなるのは街宣車だ。まだ衆院選が公示されてもいないにも関わらず、毎日同じような文言を垂れ流しにくる。いわんや任期満了を迎えて公示された時には、である。

駅前の選挙運動ならば、通り過ぎれば聞こえなくなるが、奴らは求めてもいないものをわざわざ聞かせてくる。お前の思想を押し付けてくるな、マニュフェストと公約くらいちゃんと読んでるから、とでも街宣してやろうか。そっちの方が票が稼げそうだな。


しかし、あれを走らせることで一体誰が得をするというのだろう。

政党を支持している人からすれば、街宣など聞かずとも票を入れるだろうし、支持してない人からすれば、不快な音声を聞かせてくる悪人とでも思われても仕方がない行いだ。無駄に金とCO2が排出されるだけで、駅前で演説する方が費用も少ないし効果もあるように思う。

いや、もしかすると、歌詞の聞き取れない音楽を流している車高低めの車や、夜にマフラーかき鳴らす暴走族と同じように、周りへの効果や損得など初めから目的ではなく、自己満足が一番大きいのかもしれない。
つまり夜中に爆走している奴らをLv35にすると街宣車に進化するのだ。対策はもちろんBボタン連打。


進化後だけあって、迷惑度で言えば、知らんヒップホップを窓全開で垂れ流す車より上だ。彼らは同じ道を2度3度と走ることはまずないが、街宣車は普通に何往復もする。

加えて、流す内容といえば当然といえば当然なのだが、批判的なモノが多い。それ自体はまぁ良いのだが、ネガティブな情報(しかも何回も流しているから誰もが知っている)を突然耳に入れようとしてくる点において、この上なく不快である。

どうせ流すのなら、「ウチの党代表の初孫がつかまり立ちしたんです!」とか「今日のめざましテレビの占いだと政調会長は12位だったんですよ(煽)」くらいどうでもよさに振り切った情報にしてほしい。
広報担当者が「今の時代はあえてのポジティブなんスよ!」とか「ナンセンスな方がウケるんスよ!」とか適当なことを言ってなんとか説得できないのか。

そうすれば、ご祝儀か同情で誰か票入れてくれるかもしれないし、少なくとも選挙の度に同じような歌詞のリミックス版を流すよりは絶対にマシだと思う。そして、どうしてもネガティブなのを流したいなら、公約にノイズキャンセリングイヤホン支給とか入れるとかどうだろう。即物的な有権者の票を少しは拾えるかもしれない。


そんな愚にもつかないことを書いて気を紛らわせてたら、外から喧嘩する声が聞こえてきた。どうも鬼ごっこの鬼決めで揉めたようだ。子供たちまでネガティブなことを話し始めてしまった。
と思ったら今度はヘタな口笛が聞こえてきたぞ、なんだ、フロイトさんもびっくりする感情の乱高下が発生しているというのか。

もうなんかよくわかんなくなってきたし、いっそのこと、私が全力疾走しながら大声で「楽しい〜楽しいよ〜〜!!」と叫べば、色んな意味で相殺されるのではないか。


その時はぜひ応援してほしい。

フタコブラクダのコブを同意の上で上下左右計13個にした後に、黄色いおべべを無理やり着せる活動がメインです。最近の悩みは鳥取県の県境を超えられないこと。