むかし書いた韓国コラム #142
韓国の大型書店の草分けだった「鍾路書籍」は2002年6月に閉店した。鍾閣駅出口に近く、鍾路の待ち合わせ場所としても親しまれた鍾路書籍のビルは現在ダイソーが入っており、当時の面影はほとんど残っていない。その鍾路書籍が鍾路タワー地下2階に復活する。鍾閣駅と直結しているこの場所は9月まで大型書店のバンディ&ルーニーズがあったところだ。
新たに誕生する鍾路書籍は旧鍾路書籍とは別の会社だが、旧鍾路書籍で働いていた人たち集まり過去の名声を取り戻すべく準備を進めている。新鍾路書籍は書籍購入の6割を占めている女性をメインターゲットにし、休息と余裕を楽しめる読書テーブルや、ブックギャラリー、トレンドゾーンなどが設けられる。過去のあか抜けないイメージとはがらりと変わったデザインの店となりそうだ。オープンは12月末を予定している。
【解説】
旧鍾路書籍は古くさいスタイルだったのに対し新たにオープンした新鍾路書籍はまったく違う雰囲気に生まれ変わった。書店の経営も厳しくなる中、昔ながらのスタイルでは生き残りも大変なのだろう。旧鍾路書籍は待ち合わせ場所としても知られた存在だが、エントランスが狭く、雨の日には店内に入りきれない人たちでごった返していたもの。新鍾路書籍は地下でエントランスも広いので雨の日の待ち合わせでも安心だ。
(初出:The Daily Korea News 2016年12月8日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)