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むかし書いた韓国コラム #282

 韓国にはチャンポン5大名店なるものがある。以前大邱にある1店に行ったことがあるが、先日別の1店を訪問する機会があった。開店前から列ができ、週末のピーク時には2時間以上待つこともあるというから期待できそうだ。開店10分前に訪れ、並ばずに入店できた。

 オーダー後10分ほどして登場したチャンポンはムール貝とアサリ、炒めた豚肉などがてんこ盛り。貝をどけなければめんにたどり着けない。しかし貝から身を外し殻を除去しているうちに右手が疲れてきた。退屈な作業を終えスープとめんを一口すするが、特にこれといった感慨もなかった。あらかた食べ終えてスプーンで器の底をさらうと貝殻の欠片と砂でじゃりじゃりする。スープを飲み干すのは危険そうだ。

 「5大チャンポン」という評判に過度に期待していたのだろうか。残念ながらそれほどのものとは思えなかった。否定的な感想なので場所については伏せておく。懲りずに他店も制覇したい。

【解説】
 全羅北道群山にあるお店と言えばわかる人にはわかるだろう。当時滞在していた部屋から徒歩7分ほどのところだったが、いつ行っても行列だった。何回目かの挑戦でようやくありつけたが期待が大きかった分だけがっかり感も大きかったかも。この店だけを目的に群山に行くのはおすすめしない。

(初出:The Daily Korea News 2016年4月15日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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